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民法難易度: 標準2021年度

行政書士 過去問民法 第17問

問題

不法行為に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でないものはどれか。

選択肢

  1. 1訴訟上の因果関係の立証は、一点の疑義も許されない自然科学的証明ではなく、経験則に照らして全証拠を総合検討し、特定の事実が特定の結果発生を招来した関係を是認しうる高度の蓋然性を証明することであり、その判定は、通常人が疑いを差し挟まない程度に真実性の確信を持ちうるものであることを必要とし、かつ、それで足りる。
  2. 2損害賠償の額を定めるにあたり、被害者が平均的な体格ないし通常の体質と異なる身体的特徴を有していたとしても、身体的特徴が疾患に当たらない場合には、特段の事情の存しない限り、被害者の身体的特徴を斟酌することはできない。
  3. 3過失相殺において、被害者たる未成年の過失を斟酌する場合には、未成年者に事理を弁識するに足る知能が具わっていれば足りる。
  4. 4不法行為の被侵害利益としての名誉とは、人の品性、徳行、名声、信用等の人格的価値について社会から受ける客観的評価であり、名誉毀損とは、この客観的な社会的評価を低下させる行為をいう。
  5. 5不法行為における故意・過失を認定するにあたり、医療過誤事件では診療当時のいわゆる臨床医学の実践における医療水準をもって、どの医療機関であっても一律に判断される。

正解

5. 不法行為における故意・過失を認定するにあたり、医療過誤事件では診療当時のいわゆる臨床医学の実践における医療水準をもって、どの医療機関であっても一律に判断される。

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解説

正解は5(妥当でないもの)。医療過誤における過失の基準となる医療水準は、当該医療機関の性格、所在地域の医療環境の特性等の諸般の事情を考慮して判断されるべきもので、全国一律に決まるものではない(未熟児網膜症事件・最判平7.6.9)。よって「どの医療機関であっても一律に判断される」とする5は妥当でない。1は因果関係の立証は高度の蓋然性の証明で足りるとしたルンバール事件(最判昭50.10.24)に沿い妥当。2は疾患に当たらない身体的特徴は特段の事情なき限り斟酌しない(最判平8.10.29)ので妥当。3は過失相殺で被害者の過失を斟酌するには事理弁識能力で足りる(最大判昭39.6.24)ので妥当。4は名誉を客観的な社会的評価とする判例に沿い妥当である。(出典: 令和3年度 行政書士試験 問題34)

一問一答

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