問題
国家賠償法2条1項に基づく国家賠償責任に関する次のア〜エの記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものの組合せはどれか。ア営造物の設置または管理の瑕疵には、当該営造物が供用目的に沿って利用されることとの関連においてその利用者以外の第三者に対して危害を生ぜしめる危険性がある場合を含むものと解されるが、具体的に道路の設置または管理につきそのような瑕疵があったと判断するにあたっては、当該第三者の被害について、道路管理者において回避可能性があったことが積極的要件とされる。イ営造物の供用が第三者に対する関係において違法な権利侵害ないし法益侵害となり、当該営造物の設置・管理者が賠償義務を負うかどうかを判断するにあたっては、侵害行為の開始とその後の継続の経過および状況、その間に採られた被害の防止に関する措置の有無およびその内容、効果等の事情も含めた諸要素の総合的な考察によりこれを決すべきである。ウ道路等の施設の周辺住民からその供用の差止めが求められた場合に差止請求を認容すべき違法性があるかどうかを判断するにあたって考慮すべき要素は、周辺住民から損害の賠償が求められた場合に賠償請求を認容すべき違法性があるかどうかを判断するにあたって考慮すべき要素とほぼ共通するが、双方の場合の違法性の有無の判断に差異が生じることがあっても不合理とはいえない。エ営造物の設置または管理の瑕疵には、当該営造物が供用目的に沿って利用されることとの関連においてその利用者以外の第三者に対して危害を生ぜしめる危険性がある場合を含むものと解すべきであるが、国営空港の設置管理は、営造物管理権のみならず、航空行政権の行使としても行われるものであるから、事理の当然として、この法理は、国営空港の設置管理の瑕疵には適用されない。
選択肢
- 1ア・ウ
- 2ア・エ
- 3イ・ウ
- 4イ・エ
- 5ウ・エ
正解
3. イ・ウ
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解説
正解は3(イ・ウ)。イは国道43号線訴訟等で示された供用関連瑕疵の違法性判断の総合考慮の枠組みで妥当。ウは差止請求と損害賠償請求とで違法性判断に差異が生じうるとした判例の趣旨に合致し妥当。アは、第三者に対する供用関連瑕疵において道路管理者の回避可能性が「積極的要件」とまでは判示されておらず誤り。エは、大阪国際空港訴訟が国営空港の設置管理にも瑕疵の法理が及ぶことを前提とする以上、「適用されない」とする点が誤り。(出典: 令和4年度 行政書士試験 問題21)
一問一答
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