問題
Aは、Bとの間でA所有の甲建物の賃貸借契約を締結し、甲建物を引き渡したが、その後、Aは、同建物をCに譲渡した。Aは、同賃貸借契約締結時にBから敷金を提供され、それを受け取っていた。この場合についての次の記述のうち、民法の規定に照らし、誤っているものはどれか。
選択肢
- 1甲建物についてのAのBに対する賃貸人たる地位は、Bの承諾を要しないで、AとCとの合意により、Cに移転させることができる。
- 2甲建物の譲渡によるCへの賃貸人たる地位の移転は、甲建物についてAからCへの所有権移転登記をしなければ、Bに対抗することができない。
- 3AとCが甲建物の賃貸人たる地位をAに留保する旨の合意および甲建物をCがAに賃貸する旨の合意をしたときは、賃貸人たる地位はCに移転しない。
- 4賃貸人たる地位がCに移転した場合、Bは、Cの承諾を得なければ、甲建物の賃借権を譲り渡すことはできないが、甲建物を転貸するときは、Cの承諾を要しない。
- 5賃貸人たる地位がCに移転した場合、敷金の返還に係る債務はCに承継され、Cが、Bに対し、その債務を負う。
正解
4. 賃貸人たる地位がCに移転した場合、Bは、Cの承諾を得なければ、甲建物の賃借権を譲り渡すことはできないが、甲建物を転貸するときは、Cの承諾を要しない。
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解説
正解は4(誤っているもの)。賃貸人たる地位がCに移転した後、Bが賃借権を譲渡するにも転貸するにも賃貸人Cの承諾が必要であり(612条1項)、転貸につき承諾不要とする4は誤り。1(賃貸人地位の移転に賃借人の承諾は不要・605条の3)、2(所有権移転登記がなければ賃貸人地位の移転を賃借人に対抗できない・605条の2第3項)、3(地位留保の合意と賃貸の合意により地位は移転しない・605条の2第2項)、5(敷金返還債務は新賃貸人に承継・605条の2第4項)はいずれも正しい。(出典: 令和4年度 行政書士試験 問題32)
一問一答
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