問題
相続に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。
選択肢
- 1系譜、祭具及び墳墓の所有権は、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときを除き、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。
- 2相続人は、相続開始の時から、一身専属的な性質を有するものを除き、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継するが、不法行為による慰謝料請求権は、被害者自身の精神的損害を填補するためのものであるから相続財産には含まれない。
- 3相続財産中の預金債権は、分割債権であるから、相続開始時に共同相続人に対してその相続分に応じて当然に帰属し、遺産分割の対象とはならない。
- 4相続開始後、遺産分割前に共同相続人の1人が、相続財産に属する財産を処分した場合、当該財産は遺産分割の対象となる相続財産ではなくなるため、残余の相続財産について遺産分割を行い、共同相続人間の不公平が生じたときには、別途訴訟等により回復する必要がある。
- 5共同相続人は、相続の開始後3か月を経過した場合、いつでもその協議で遺産の全部または一部の分割をすることができる。
正解
1. 系譜、祭具及び墳墓の所有権は、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときを除き、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。
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解説
正解は1。系譜・祭具・墳墓等の祭祀財産は、被相続人の指定があればその者が、指定がなければ慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する(897条)から妥当。2は誤り。判例は慰謝料請求権も当然に相続されるとする。3は誤り。判例変更により預貯金債権は遺産分割の対象となる。4は誤り。遺産分割前に共同相続人が処分した財産も、共同相続人全員の同意(処分者を除く)等により遺産分割の対象とみなすことができる(906条の2)。5は誤り。遺産分割はいつでもできるのが原則で、相続開始後3か月の経過は要件ではない。(出典: 令和4年度 行政書士試験 問題35)
一問一答
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