問題
遺言に関する次のア〜オの記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものの組合せはどれか。ア重度の認知症により成年被後見人となった高齢者は、事理弁識能力を一時的に回復した場合であっても、後見開始の審判が取り消されない限り、遺言をすることができない。イ自筆証書遺言の作成に際し、カーボン紙を用いて複写の方法で作成が行われた場合であっても、自書の要件を満たし、当該遺言は有効である。ウ夫婦は、同一の証書によって遺言をすることはできない。エ遺言において受遺者として指定された者が、遺言者の死亡以前に死亡した場合には、受遺者の相続人が受遺者の地位を承継する。オ遺言は、遺言者が死亡して効力を生じるまでは、いつでも撤回することができるが、公正証書遺言を撤回するには公正証書遺言により、自筆証書遺言を撤回するには自筆証書遺言により行わなければならない。
選択肢
- 1ア・エ
- 2ア・オ
- 3イ・ウ
- 4イ・エ
- 5ウ・オ
正解
3. イ・ウ
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解説
正解は3(妥当な組合せ=イ・ウ)。イは妥当で、自筆証書遺言をカーボン紙による複写の方法で作成しても「自書」の要件を満たし有効とする判例がある。ウは妥当で、民法975条は二人以上の者が同一の証書で遺言をすることを禁じており、夫婦であっても共同遺言はできない。アは妥当でなく、成年被後見人も事理弁識能力を一時回復した時に医師2人以上の立会いがあれば遺言できる(973条)。エは妥当でなく、受遺者が遺言者の死亡以前に死亡したときは遺贈は効力を生ぜず(994条1項)、相続人が当然に地位を承継するわけではない。オは妥当でなく、遺言は方式を問わず後の遺言や生前処分で自由に撤回でき、同一方式による必要はない。よってイ・ウ。(出典: 令和5年度 行政書士試験 問題35)
一問一答
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