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行政法難易度: 標準2024年度

行政書士 過去問行政法 第86問

問題

処分取消訴訟における訴えの利益の消滅に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。

選択肢

  1. 1公務員に対する免職処分の取消訴訟における訴えの利益は、免職処分を受けた公務員が公職の選挙に立候補した後は、給料請求権等の回復可能性があるか否かにかかわらず、消滅する。
  2. 2保安林指定解除処分の取消訴訟における訴えの利益は、原告適格の基礎とされた個別具体的な利益侵害状況が代替施設の設置によって解消するに至った場合には、消滅する。
  3. 3公文書非公開決定処分の取消訴訟における訴えの利益は、公開請求の対象である公文書が当該取消訴訟において書証として提出された場合には、消滅する。
  4. 4運転免許停止処分の取消訴訟における訴えの利益は、免許停止期間が経過した場合であっても、取消判決により原告の名誉・感情・信用等の回復可能性がある場合には、消滅しない。
  5. 5市立保育所廃止条例を制定する行為の取消訴訟における訴えの利益は、当該保育所で保育を受けていた原告ら児童の保育の実施期間が満了した場合であっても、当該条例が廃止されない限り、消滅しない。

正解

2. 保安林指定解除処分の取消訴訟における訴えの利益は、原告適格の基礎とされた個別具体的な利益侵害状況が代替施設の設置によって解消するに至った場合には、消滅する。

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解説

正解は2(妥当なもの)。保安林指定解除処分取消訴訟(長沼ナイキ事件・最判昭和57年9月9日)は、原告適格の基礎たる洪水等の危険が代替施設(ダム等)の設置により解消した場合には訴えの利益が消滅するとした。よって2が妥当。1は地方議会議員選挙への立候補・当選で公務員たる地位は失われるが、給料請求権等の回復利益があれば訴えの利益は残り、これを一律消滅とする点が誤り。3は公文書が書証提出されても非公開決定の取消しを求める利益は消滅しない(最判平成14年等)ため誤り。4は運転免許停止処分は期間経過後は名誉・感情の回復可能性があっても訴えの利益は消滅するとされ(最判昭和55年)誤り。5は保育所廃止条例事件で保育実施期間満了により訴えの利益は消滅するとされ(最判平成21年)誤り。(出典: 令和6年度 行政書士試験 問題17)

一問一答

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