行政書士トップに戻る
民法難易度: 標準2024年度

行政書士 過去問民法 第39問

問題

甲土地(以下「甲」という。)を所有するAが死亡して、その子であるBおよびCについて相続が開始した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でないものはどれか。

選択肢

  1. 1遺産分割が終了していないにもかかわらず、甲につきBが虚偽の登記申請に基づいて単独所有名義で相続登記手続を行った上で、これをDに売却して所有権移転登記手続が行われた場合、Cは、Dに対して、Cの法定相続分に基づく持分権を登記なくして主張することができる。
  2. 2遺産分割により甲をCが単独で相続することとなったが、Cが相続登記手続をしないうちに、Bが甲に関する自己の法定相続分に基づく持分権につき相続登記手続を行った上で、これをEに売却して持分権移転登記手続が行われた場合、Cは、Eに対して、Eの持分権が自己に帰属する旨を主張することができない。
  3. 3Aが甲をCに遺贈していたが、Cが所有権移転登記手続をしないうちに、Bが甲に関する自己の法定相続分に基づく持分権につき相続登記手続を行った上で、これをFに売却して持分権移転登記手続が行われた場合、Cは、Fに対して、Fの持分権が自己に帰属する旨を主張することができない。
  4. 4Bが相続を放棄したため、甲はCが単独で相続することとなったが、Cが相続登記手続をしないうちに、Bの債権者であるGが甲に関するBの法定相続分に基づく持分権につき差押えを申し立てた場合、Cは、当該差押えの無効を主張することができない。
  5. 5Aが「甲をCに相続させる」旨の特定財産承継遺言を行っていたが、Cが相続登記手続をしないうちに、Bが甲に関するBの法定相続分に基づく持分権につき相続登記手続を行った上で、これをHに売却して持分権移転登記手続が行われた場合、民法の規定によれば、Cは、Hに対して、Hの持分権が自己に帰属する旨を主張することができない。

正解

4. Bが相続を放棄したため、甲はCが単独で相続することとなったが、Cが相続登記手続をしないうちに、Bの債権者であるGが甲に関するBの法定相続分に基づく持分権につき差押えを申し立てた場合、Cは、当該差押えの無効を主張することができない。

詳しい解説を見る

解説

正解は4(妥当でないもの)。相続放棄の効力は絶対的で、何人に対しても登記等なくして対抗でき、放棄者の債権者が放棄後に相続財産たる持分を差し押さえても、真の単独相続人Cは登記なくして当該差押えが無効であることを主張できる(最判昭42.1.20)ので、これを主張できないとする4は妥当でない。1は遺産分割前に共同相続人の一人が単独名義の登記をして第三者に処分しても、他の相続人は自己の法定相続分の持分権を登記なくして対抗できる(最判昭38.2.22)ので妥当。2は遺産分割で法定相続分を超えて取得した部分は登記なくして第三者に対抗できない(899条の2第1項)ので妥当。3は遺贈による物権変動は登記なくして第三者に対抗できない(最判昭39.3.6)ので妥当。5は特定財産承継遺言(相続させる旨の遺言)でも法定相続分を超える部分は登記なくして第三者に対抗できない(899条の2第1項)ので妥当。(出典: 令和6年度 行政書士試験 問題29)

一問一答

全600問を繰り返し学習

民法の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格では行政書士の全1165問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。行政書士は憲法・民法・行政法・商法/会社法・基礎法学・一般知識の6分野からバランスよく出題されます。