行政書士トップに戻る
行政法難易度: 標準2025年度

行政書士 過去問行政法 第105問

問題

抗告訴訟の対象に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。

選択肢

  1. 1関税定率法(当時)の規定に基づく輸入禁制品に該当する貨物と認めるのに相当の理由がある旨の税関長による通知は、いわゆる観念の通知と見るべきものであるが、当該通知があった場合には、輸入申告者は貨物を適法に輸入する道を閉ざされるのであって、これは当該通知によって生ずるに至った法律上の効果と見るのが相当であり、当該通知は行政処分に当たる。
  2. 2交通反則金の納付の通告は、通告を受けた者において通告に係る反則金を納付すべき法律上の義務を生じさせるものであるから、行政処分に当たる。
  3. 3地方公共団体の水道事業において、水道料金を条例の適用範囲全域につき一律に値上げすることを内容とする水道給水条例が制定された場合、水道の利用者はかかる条例の施行によって値上げされた水道料金の支払義務を負うこととなるため、当該条例の制定行為は行政処分に当たる。
  4. 4登録免許税を過大に納付して登記を受けた者が、登記機関に対して税務署長への還付通知を行うように登録免許税法に基づいて請求した場合、当該通知を拒否する旨の登記機関による通知は、登記等を受けた者の手続上の地位を否定する法的効果を有さないため、行政処分に当たらない。
  5. 5都市計画法に基づく都市計画決定としてなされる工業地域指定は、これによって当該地域内において、建築物の建築を制限する法的効果が土地所有者等に対して生じることとなるため、具体的な権利侵害を伴うものであるから、行政処分に当たる。

正解

1. 関税定率法(当時)の規定に基づく輸入禁制品に該当する貨物と認めるのに相当の理由がある旨の税関長による通知は、いわゆる観念の通知と見るべきものであるが、当該通知があった場合には、輸入申告者は貨物を適法に輸入する道を閉ざされるのであって、これは当該通知によって生ずるに至った法律上の効果と見るのが相当であり、当該通知は行政処分に当たる。

詳しい解説を見る

解説

正解は1。輸入禁制品該当の税関長の通知は観念の通知だが、これにより輸入者は適法に貨物を輸入する道を閉ざされる法律上の効果を生じるから行政処分に当たるとするのが判例(最判昭和54年12月25日)であり、1が妥当。2の交通反則金の通告は処分性を否定(最判昭和57年7月15日)、3の水道料金値上げ条例の制定は処分性を否定(最判平成18年7月14日)、4の登録免許税還付通知拒否は処分性を肯定(最判平成17年4月14日)、5の工業地域指定は処分性を否定(最判昭和57年4月22日)であり、いずれも結論が判例と逆で妥当でない。(出典: 令和7年度 行政書士試験 問題17)

一問一答

全600問を繰り返し学習

行政法の関連問題

この調子で演習を続けよう

スキマ資格では行政書士の全1165問を分野別・難易度別に体系的に学習できます。行政書士は憲法・民法・行政法・商法/会社法・基礎法学・一般知識の6分野からバランスよく出題されます。