問題
選択肢
- 1クラウディングアウト
- 2乗数効果
- 3加速度効果
- 4ピグー効果
正解
1. クラウディングアウト
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解説
政府が支出を増やして景気を刺激しようとすると、その副作用で利子率が上がり、民間の投資を押しのけて減らしてしまうことがあります。この「政府が民間を締め出す」現象が「クラウディングアウト(押し出し効果)」です。 仕組みを順に追うと——政府支出が増える→生産・所得が増える→人々の取引が活発になり、お金の需要(貨幣需要)が高まる→お金が足りなくなって利子率(お金を借りる値段)が上がる→借入コストが上がるため企業は設備投資をためらい、民間投資が減る、という流れです。せっかく財政政策で需要を増やしても、その一部が民間投資の減少で打ち消されるため、効果が当初の見込みより小さくなります。政府の国債発行が資金市場で民間の資金調達と競合する、とイメージすると腹に落ちます。 ただしこの効きの強さは、お金の需要が利子率にどれだけ反応するかで変わります。貨幣需要が利子率にとても敏感(利子率感応度が高く、LM曲線が緩やか)な局面、その極端な形である流動性の罠で利子率が下限に張りついている局面では、財政拡大でも利子率がほとんど上がらないためクラウディングアウトは起きにくく、財政政策がよく効きます。逆に貨幣需要が利子率に鈍感(LM曲線が急)なほど利子率が大きく上がり、クラウディングアウトは強く出ます。混同しやすい用語として、乗数効果は支出増が所得を何倍にも波及させる「増幅」の話(クラウディングアウトはそれを「減殺」する逆向きの話)、加速度効果は所得増が投資を誘発する関係、ピグー効果は物価下落で実質資産が増え消費が増える効果。クラウディングアウト=「財政拡大→利子率上昇→民間投資減」で財政の効果が弱まること、と覚えましょう。
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