問題
意思能力及び制限行為能力者の相手方の保護に関する記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。
選択肢
- 1意思能力を欠く状態でした法律行為は無効であるが、表意者が後に意思能力を回復すれば、その時点で当然に有効となる
- 2制限行為能力者の相手方が、行為能力者となった本人に対し1か月以上の期間を定めて追認するかどうかの確答を催告したが、その期間内に確答がないときは、その行為を取り消したものとみなされる
- 3法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は無効であり、相手方が善意無過失であっても有効となることはない
- 4被保佐人が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いた場合であっても、その行為を取り消すことができる
正解
3. 法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は無効であり、相手方が善意無過失であっても有効となることはない
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解説
民法3条の2により、法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は無効である。この無効は表意者の保護のために認められた客観的な効果であり、相手方の主観を問わないから、相手方が善意無過失であっても有効となることはなく、この肢が正しい。無効な行為は追認によっても効力を生じないのが原則であり、当事者が無効であることを知って追認したときに新たな行為をしたものとみなされるにすぎない(民法119条)ため、意思能力を回復すれば当然に有効となるとする肢は誤りである。制限行為能力者の相手方は、本人が行為能力者となった後に1か月以上の期間を定めて追認するかどうかの確答を催告することができるが、その期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなされる(民法20条1項)ため、取り消したものとみなすとする肢は誤りである。もっとも、被保佐人又は被補助人に対し保佐人等の追認を得るべき旨を催告した場合に、期間内に追認を得た旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなされる(同条4項)という例外がある。また、制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない(民法21条)ため、取り消せるとする肢も誤りである。
一問一答
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