問題
表見代理に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
選択肢
- 1代理権授与の表示による表見代理は、相手方が善意無過失であれば成立する
- 2権限外の行為の表見代理は、代理人に何らかの基本代理権があることが必要である
- 3代理権消滅後の表見代理は、代理権消滅の事実につき相手方が善意無過失であれば成立する
- 4表見代理が成立した場合でも、本人は無権代理人の責任を相手方に追及することはできない
正解
4. 表見代理が成立した場合でも、本人は無権代理人の責任を相手方に追及することはできない
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解説
判例(最判昭和62年7月7日)は、表見代理が成立する場合であっても、相手方は表見代理の主張をせずに、無権代理人に対して民法117条の無権代理人の責任(履行又は損害賠償)を追及することができるとしている。表見代理は相手方保護のための制度であり、相手方にその主張を強制するものではないからである。したがって、表見代理が成立した場合には無権代理人の責任を追及できないとする肢が誤った記述であり、誤っているものを選ぶ本問の正解となる。他の肢はいずれも正しい。代理権授与の表示による表見代理(民法109条)と代理権消滅後の表見代理(112条)は相手方の善意無過失を要件とし、権限外の行為の表見代理(110条)は何らかの基本代理権の存在を前提に、相手方に代理権があると信ずべき正当な理由があるときに成立する。宅建士試験では、110条の「正当な理由」が善意無過失を意味すること、109条と110条などの重畳適用が認められることも頻出ポイントである。
一問一答
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