問題
建物の建築を目的とする請負契約に関する記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。
選択肢
- 1請負人が材料の全部を提供して建物を完成させた場合、特約がない限り、完成した建物の所有権は完成と同時に注文者に原始的に帰属する
- 2注文者は、請負人が仕事を完成した後であっても、いつでも損害を賠償して契約を解除することができる
- 3仕事の目的物に契約の内容に適合しない点があった場合であっても、その目的物が建物であるときは、注文者は契約不適合を理由に契約を解除することができない
- 4仕事の目的物の引渡しを要する場合、報酬は、その目的物の引渡しと同時に支払わなければならない
正解
4. 仕事の目的物の引渡しを要する場合、報酬は、その目的物の引渡しと同時に支払わなければならない
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解説
民法633条により、報酬は、仕事の目的物の引渡しを要するときはその引渡しと同時に支払わなければならず(引渡しを要しないときは仕事を終わった後の後払いとなる)、この肢が正しい。注文者による解除については、民法641条が「請負人が仕事を完成しない間は」いつでも損害を賠償して契約の解除ができると定めているため、完成後もいつでも解除できるとする肢は誤りである。また、2020年施行の改正民法により、目的物が建物その他土地の工作物である場合には契約を解除できないとしていた旧635条ただし書は削除され、現在は建物の建築請負でも契約不適合を理由に解除することができる(民法559条により売買の規定が準用され、追完請求・報酬減額請求・損害賠償請求・解除が認められる)ため、建物では解除できないとする肢も誤りである。完成建物の所有権について判例は、請負人が材料の全部又は主要部分を提供した場合、特約がない限り所有権はいったん請負人に帰属し、引渡しによって注文者に移転するとしているため、完成と同時に注文者に原始的に帰属するとする肢も誤りである。なお、注文者が契約不適合の責任を追及するには不適合を知った時から1年以内にその旨を通知する必要があり(民法637条1項)、不適合が注文者の供した材料の性質又は注文者の与えた指図によって生じたときは原則として責任を追及できない(民法636条)。
一問一答
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