問題
留置権、先取特権および質権の異同に関する次の記述のうち、民法の規定によれば正しいものはどれか。
選択肢
- 1留置権者は、留置している目的物を競売して他の債権者に先立って弁済を受けることができる
- 2質権は当事者の合意のみによって成立し、目的物を債権者に引き渡すことは効力発生の要件ではない
- 3不動産質権者は、設定行為に別段の定めがない限り、目的不動産を使用収益することができず、被担保債権の利息を請求することができる
- 4動産の売主は、その動産の代価およびその利息に関し、その動産について先取特権を有する
正解
4. 動産の売主は、その動産の代価およびその利息に関し、その動産について先取特権を有する
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解説
正解は、動産の売主がその売却した動産について先取特権を有するとする記述である。民法321条は、動産の売主は動産の代価およびその利息に関しその動産について先取特権を有すると定めており、動産売買の先取特権は当事者の合意を要せず法律上当然に成立する法定担保物権である。留置権は他人の物を占有する者がその物に関して生じた債権の弁済を受けるまで目的物を留置できる権利であって(295条1項)、留置による間接強制の効力しかなく、先取特権・質権・抵当権と異なり優先弁済的効力を有しないため、競売により優先弁済を受けられるとする記述は誤りである。質権は約定担保物権であり、その設定は債権者にその目的物を引き渡すことによって効力を生ずるので(344条)、合意のみで成立するとする記述も誤り。不動産質権については、質権者は目的不動産の用法に従い使用および収益をすることができる一方(356条)、設定行為に別段の定めがない限り被担保債権の利息を請求することができないとされており(358条)、記述はこれを正反対にしているため誤りである。不動産質権の存続期間が10年を超えられない点(360条1項)や、留置権は占有を失えば消滅する点(302条)も併せて確認しておきたい。
一問一答
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