問題
第三者による弁済および受領権者としての外観を有する者に対する弁済に関する次の記述のうち、民法の規定および判例によれば正しいものはどれか。
選択肢
- 1受領権者としての外観を有する者に対してした弁済は、弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り効力を有する
- 2弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反していても常に有効に弁済をすることができる
- 3元本のほか利息および費用を支払うべき場合において給付が債務の全部を消滅させるのに足りないときは、弁済をする者は元本から先に充当するよう指定することができる
- 4借地上の建物の賃借人は、その敷地の地代について弁済をするについて正当な利益を有する第三者に当たらない
正解
1. 受領権者としての外観を有する者に対してした弁済は、弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り効力を有する
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解説
正解は、受領権者としての外観を有する者に対する弁済は弁済者が善意かつ無過失のときに限り効力を有するとする記述である。民法478条は、受領権者以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り効力を有すると定めているので、善意かつ無過失を要件とするこの記述が正しい。弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができず、債務者の意思に反することを債権者が知らなかった場合に限り弁済が有効となるにとどまるため(474条2項)、常に有効に弁済できるとする記述は誤りである。債務者が元本のほか利息および費用を支払うべき場合において給付が債務の全部を消滅させるのに足りないときは、順次に費用、利息、元本に充当しなければならず(489条1項)、弁済をする者が元本から先に充当するよう一方的に指定することはできないので、この記述も誤り。借地上の建物の賃借人は、敷地の賃貸借が解除されれば建物を使用収益できなくなる立場にあることから、敷地の地代について弁済をするについて正当な利益を有する第三者に当たるとするのが判例であり、これに当たらないとする記述も誤りである。
一問一答
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