問題
連帯債務に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
選択肢
- 1連帯債務者の一人に対する履行の請求は、他の連帯債務者に対してもその効力を生じる。
- 2連帯債務者の一人が弁済した場合、他の連帯債務者の債務は消滅しない。
- 3連帯債務者の一人について生じた時効の完成は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。
- 4連帯債務者の一人と債権者との間に混同があった場合、その連帯債務者のみの債務が消滅する。
正解
3. 連帯債務者の一人について生じた時効の完成は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。
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解説
正解は「連帯債務者の一人について生じた時効の完成は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない」という記述です。 【結論と趣旨】2020年4月施行の改正民法は、連帯債務者の一人について生じた事由は、原則として他の連帯債務者に効力を及ぼさない「相対効」を基本としました(民法441条)。時効の完成も相対効であり、一人について時効が完成しても、他の連帯債務者の債務は影響を受けずそのまま存続します。絶対効(全員に効力が及ぶ)が認められるのは、弁済・更改・相殺・混同という限られた事由だけです。 【具体例】A・B・Cが900万円の連帯債務を負い、各自の負担部分が300万円ずつだとします。Aについてのみ時効が完成しても、B・Cは依然として900万円全額の支払義務を負い続けます(ただしB・CはAの負担部分を別途処理することになります)。 【誤っている記述】 ・「履行の請求は他の連帯債務者にも効力を生じる」… 誤り。旧法では絶対効でしたが、改正民法では履行の請求は相対効に改められ、原則として他の連帯債務者には及びません(441条)。 ・「一人が弁済しても他の連帯債務者の債務は消滅しない」… 誤り。弁済は絶対効です。一人が全額弁済すれば債権は満足され、全員の債務が消滅します(その後、負担部分に応じた求償が行われます)。 ・「一人と債権者との間に混同があっても、その者のみの債務が消滅する」… 誤り。混同は絶対効であり、弁済があったものとみなされます(440条)。混同が生じた連帯債務者が弁済したのと同様に扱われ、他の債務者との間で求償関係が生じます。
一問一答
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