問題
選択肢
- 1所有権の取得時効の期間は、占有開始時に善意無過失であれば10年、それ以外は20年である
- 2債権の消滅時効は、権利を行使することができることを知った時から5年間で完成する
- 3時効の完成猶予事由として、裁判上の請求がある
- 4時効の利益は、時効完成後であっても放棄することができない
正解
4. 時効の利益は、時効完成後であっても放棄することができない
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解説
誤っているのは「時効の利益は、時効完成後であっても放棄することができない」という記述です。 【結論と趣旨】時効の利益は、時効完成前にあらかじめ放棄することはできません(民法146条)。これは債権者が契約時に放棄を強要するのを防ぐ趣旨です。しかし時効完成後であれば、利益を受ける立場を自覚したうえで判断できるため放棄は有効です。したがって「完成後も放棄できない」とする記述は誤りです。 【具体例】BがAに負う100万円の借金の消滅時効が完成した後、Bが「時効だが支払う」と述べて利益を放棄すれば、もはやBは時効を援用できず支払義務が残ります。なお完成後に債務を承認した者は、時効完成を知らなくても信義則上その後の援用ができないとするのが判例(最大判昭41.4.20)です。 【正しい記述】 ・「取得時効は占有開始時に善意無過失なら10年、それ以外は20年」… 正しい。所有の意思をもって平穏・公然に他人の物を占有した者は、占有開始時に善意無過失なら10年、そうでなければ20年で所有権を時効取得します(162条)。 ・「債権の消滅時効は権利行使できることを知った時から5年で完成」… 正しい。2020年改正民法により、債権は権利を行使できることを知った時から5年、または権利を行使できる時から10年のいずれか早い方で時効消滅します(166条1項)。 ・「裁判上の請求は時効の完成猶予事由」… 正しい。裁判上の請求があれば、その事由が終了するまで時効は完成せず(147条1項)、確定判決等で権利が確定すれば更新されます(同条2項)。
一問一答
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