問題
選択肢
- 1不法行為による損害賠償の請求権は、被害者が損害及び加害者を知った時から3年間で時効消滅する
- 2使用者責任が成立した場合、使用者は被用者に対して求償権を有する
- 3土地の工作物の設置又は保存に瑕疵がある場合、占有者が損害防止に必要な注意をしたときは、所有者が損害賠償責任を負う
- 4共同不法行為者の責任は、各自の過失割合に応じた分割債務である
正解
4. 共同不法行為者の責任は、各自の過失割合に応じた分割債務である
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解説
誤っているのは「共同不法行為者の責任は、各自の過失割合に応じた分割債務である」という記述です。 【結論と趣旨】数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯して損害賠償の責任を負います(民法719条1項前段)。これは各加害者が被害者に対して損害の全額について責任を負う不真正連帯債務であり、過失割合に応じて分割されるものではありません。被害者を確実に救済する趣旨です。したがって「過失割合に応じた分割債務」とする記述は誤りです。 【具体例】BとCの共同不法行為でAが1000万円の損害を被った場合、AはBにもCにも1000万円全額を請求できます。Bが全額を支払えば、Bは内部の負担割合に応じてCに求償できます。「Bの過失は6割だから600万円しか請求できない」ということにはなりません。 【正しい記述】 ・「損害賠償請求権は被害者が損害及び加害者を知った時から3年で時効消滅する」… 正しい。不法行為の消滅時効は損害及び加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年です(724条)。人の生命・身体を害する場合は前者が5年に伸長されます(724条の2)。 ・「使用者責任が成立した場合、使用者は被用者に対して求償権を有する」… 正しい。使用者が賠償した場合、信義則上相当と認められる限度で被用者に求償できます(715条3項、最判昭51.7.8)。 ・「工作物の設置・保存に瑕疵があり、占有者が損害防止に必要な注意をしたときは所有者が賠償責任を負う」… 正しい。占有者は必要な注意を証明すれば免責されますが、その場合所有者が無過失でも責任を負います(717条1項・所有者は無過失責任)。
一問一答
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