問題
内国法人C社は、役員が主宰する別会社(完全支配関係はない)に対し、1年間無利息で1億円を貸し付けた。通常収受すべき利息は年300万円である。C社の法人税法上の取扱いとして正しいものはどれか。
選択肢
- 1金銭の受取りがないため、課税関係は生じない
- 2受取利息300万円を益金に算入し、同額を貸倒損失として損金に算入する
- 3通常収受すべき利息300万円相当額を収益として益金に算入し、同額を寄附金の額として損金算入限度額の規制を適用する
- 4借主側にのみ受贈益課税が行われ、貸主側では何らの調整も行われない
正解
3. 通常収受すべき利息300万円相当額を収益として益金に算入し、同額を寄附金の額として損金算入限度額の規制を適用する
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解説
法人税法22条2項は「無償による役務の提供」も収益発生取引として掲げており、無利息貸付けでは通常収受すべき利息相当額(設例では年300万円)が収益として益金の額に算入される。そのうえで、法人はその経済的利益を相手方に無償で供与したことになるため、同額が経済的利益の贈与として寄附金の額とされ(同37条7項・8項)、損金算入限度額を超える部分が損金不算入となる。この二段階の構成により、利息をいったん収受してから同額を贈与した場合との課税の公平が保たれる。貸倒れの事実がない以上、貸倒損失として処理する余地はなく、金銭の授受がないことは収益認識を妨げない。なお借主側では支払利息相当額の損金と受贈益の益金が両建てされ、原則として所得への影響は相殺される。役員関係会社間の無利息融資は、税務調査でも指摘されやすい典型論点である。
一問一答
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