問題
遺贈に関する記述として、民法の規定上正しいものはどれか。
選択肢
- 1包括受遺者は相続人と同一の権利義務を有し、被相続人の債務も遺贈の割合に応じて承継する
- 2特定遺贈を放棄するには、相続の開始を知った時から3か月以内に家庭裁判所に申述しなければならない
- 3包括遺贈は相続人に対してのみ行うことができ、相続人以外の者に対する包括遺贈は無効である
- 4遺贈は、遺言によらず生前の口頭の約束によっても行うことができる
正解
1. 包括受遺者は相続人と同一の権利義務を有し、被相続人の債務も遺贈の割合に応じて承継する
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解説
包括遺贈とは遺産の全部または一定割合を対象とする遺贈であり、包括受遺者は相続人と同一の権利義務を有する(民法990条)。このため積極財産だけでなく債務も遺贈の割合に応じて承継し、遺贈を放棄するには相続人の放棄と同様に3か月の熟慮期間内に家庭裁判所へ申述する必要がある(990条による915条以下の準用)。これに対し特定遺贈の受遺者は、遺言者の死亡後いつでも遺贈の放棄をすることができ(986条1項)、家庭裁判所への申述も期間制限もない。放棄の方式と期間のこの違いは、包括遺贈と特定遺贈を対比する際の最重要論点である。また、遺贈は相続人以外の個人にも法人にも行うことができ、相続人以外への包括遺贈を無効とする規定は存在しない。相続人でない包括受遺者も相続税の納税義務者となる。遺贈はあくまで遺言という要式行為によって行うものであり(960条・964条)、生前の口頭の約束に遺贈としての効力はない。生前の約束に基づき無償で財産を移転すれば贈与として贈与税の課税対象となり得るのであって、相続税の課税原因である遺贈とは明確に区別される。
一問一答
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