問題
遺留分侵害額請求権の期間制限に関する記述として、民法の規定上正しいものはどれか。
選択肢
- 1相続の開始および遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅する
- 2相続の開始を知った時から3か月以内に家庭裁判所に申述しなければ消滅する
- 3相続開始の時から5年を経過したときは、権利者の知・不知にかかわらず消滅する
- 4遺留分侵害額請求権に期間制限はなく、いつでも行使することができる
正解
1. 相続の開始および遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅する
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解説
遺留分侵害額請求権は、遺留分権利者が相続の開始および遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から10年を経過したときも同様である(民法1048条)。知った時から1年という短期の期間制限が最大の特徴であり、これを正しく述べた記述が正解である。3か月以内に家庭裁判所へ申述するという手続は相続の承認・放棄の熟慮期間(915条1項・938条)との混同であり、遺留分侵害額請求は裁判外の意思表示で行使できるため、申述という手続自体が存在しない。権利者の知・不知を問わない客観的期間は5年ではなく相続開始から10年であり、これは除斥期間と解されている。期間制限が全くないという理解は1048条の明文に反する。1年という期間は債権の一般的な消滅時効期間(166条1項)よりも大幅に短く、遺贈や生前贈与をめぐる法律関係を早期に確定させて受遺者・受贈者の地位を安定させる趣旨である。実務上は、相続の開始と侵害の事実を知ったら速やかに請求の意思表示を行い、証拠化しておくことが重要となる。
一問一答
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