問題
相続により財産を取得した相続人が、相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けていた上場株式(贈与時の価額1,000万円、相続開始時の価額1,500万円)を課税価格に加算する場合の取扱いとして正しいものはどれか。
選択肢
- 1相続開始時の価額1,500万円を加算する
- 2贈与時の価額と相続開始時の価額のいずれか低い方の金額を加算する
- 3贈与時の価額1,000万円を加算するが、既に課された贈与税額を相続税額から控除することはできない
- 4贈与時の価額1,000万円を加算し、既に課された贈与税額は相続税額から控除される
正解
4. 贈与時の価額1,000万円を加算し、既に課された贈与税額は相続税額から控除される
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解説
生前贈与加算により課税価格に加算される金額は、その財産の贈与の時における価額である(相続税法19条1項)。したがって贈与時の1,000万円を加算するのが正しく、相続開始時の1,500万円を用いるのは誤りである。贈与後の値上がり益や値下がり損は相続税の計算に反映されないため、値上がりが見込まれる財産を早期に贈与すれば、その後の増加分は相続税の課税対象から外れるという効果が生じる。贈与時と相続開始時のいずれか低い方を選択できるという規定は存在しない。また、加算された贈与財産について既に贈与税が課されている場合には、同一財産への贈与税と相続税の二重課税を排除するため、その贈与税額は算出相続税額から控除される(相続税法19条1項の贈与税額控除)。控除が受けられないという説明はこの調整の仕組みを否定するもので誤りである。なお、暦年課税分の贈与税額控除は控除しきれなくても還付されないのに対し、相続時精算課税に係る贈与税額は控除しきれない場合に還付される(33条の2)点が両制度の重要な相違であり、あわせて整理しておくと得点力が上がる。
一問一答
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