問題
被相続人Aの死亡により、二男B(家庭裁判所で相続放棄をしている)が死亡保険金2,000万円(保険料は全額Aが負担)を受け取った。BはAから相続開始の2年前に現金300万円の贈与を受けていた。この場合の課税関係として正しいものはどれか。
選択肢
- 1Bは相続放棄をしているため、保険金にも贈与財産にも相続税は課されない
- 2Bの保険金は遺贈により取得したものとみなされて相続税の課税対象となり、2年前の贈与財産300万円も課税価格に加算される
- 3Bの保険金は相続税の課税対象となるが、相続放棄をしているため贈与財産300万円は加算されない
- 4Bの保険金は所得税の課税対象となり、贈与財産300万円のみが相続税の課税対象となる
正解
2. Bの保険金は遺贈により取得したものとみなされて相続税の課税対象となり、2年前の贈与財産300万円も課税価格に加算される
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解説
被相続人が保険料を負担していた生命保険契約の死亡保険金は、相続人が受け取れば相続により、相続人以外の者(放棄者を含む)が受け取れば遺贈により取得したものとみなされて相続税の課税対象となる(相続税法3条1項1号)。保険金は受取人固有の権利であるため、相続放棄をしたBも受け取ることができるが、放棄により相続人でなくなったBの取得分は遺贈によるみなし取得となり、相続人に認められる生命保険金の非課税規定(12条1項5号)の適用もない。そして生前贈与加算(19条1項)の対象者は相続または遺贈により財産を取得した者であり、みなし遺贈による取得者も含まれるため、加算対象期間内である2年前の贈与300万円もBの課税価格に加算される。放棄をすれば相続税の課税関係が一切生じないという理解は、みなし相続財産の仕組みを見落としたものである。保険金には課税されるが贈与は加算されないという整理も、加算対象者の要件を誤解している。また、保険料負担者と被保険者がいずれも被相続人である保険金は相続税の体系で課税されるのであり、所得税(一時所得)の課税対象となるのは保険料負担者と受取人が同一の場合である。
一問一答
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