問題
企業会計基準第29号に基づく次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、いずれも顧客との契約から生じるものとする。
選択肢
- 1商品Aと商品Bの両方の引渡しを完了しなければ対価を請求できない契約において、商品Aのみを引き渡した時点では、その対応額を顧客との契約から生じた債権として計上する
- 2商品の引渡し前に受け取った手付金は、時の経過により支払期限が到来するため、顧客との契約から生じた債権として計上する
- 3商品Aと商品Bの両方の引渡しを完了しなければ対価を請求できない契約において、商品Aのみを引き渡した時点では、その対応額を契約資産として計上し、商品Bも引き渡して対価に対する無条件の権利を得た時点で債権に振り替える
- 4対価を受け取る無条件の権利が確定した後も、現金を回収するまでは契約資産として計上し続ける
正解
3. 商品Aと商品Bの両方の引渡しを完了しなければ対価を請求できない契約において、商品Aのみを引き渡した時点では、その対応額を契約資産として計上し、商品Bも引き渡して対価に対する無条件の権利を得た時点で債権に振り替える
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解説
収益認識に関する会計基準では、対価に対する権利のうち時の経過のみで支払期限が到来する無条件のものが顧客との契約から生じた債権であり、他の履行義務の充足など時の経過以外の条件に依存するものが契約資産である。設問の契約では、商品Aのみを引き渡した段階の権利はなお商品Bの引渡しという条件に依存するため契約資産として計上し、商品Bの引渡しにより無条件の権利となった時点で債権に振り替える。したがってこの処理を述べた記述が正しい。同じ状況で「商品Aのみを引き渡した時点では、その対応額を顧客との契約から生じた債権として計上する」のは、なお条件付きの権利を無条件の債権として扱う点で誤りである。「商品の引渡し前に受け取った手付金」は、財又はサービスを顧客に移転する義務に対して対価を受け取ったものであるから契約負債として計上すべきであり、企業の権利である債権として計上するのは誤りである。「無条件の権利が確定した後も、現金を回収するまでは契約資産として計上し続ける」も誤りで、無条件の権利となった時点で契約資産から債権への振替えが行われ、現金回収が済んでいないことは債権として表示する妨げとならない。
一問一答
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