問題
「研究開発費等に係る会計基準」が研究開発費を発生時に費用として処理することとした理由として、最も適切なものはどれか。
選択肢
- 1研究開発費は一般に金額が僅少であり、資産計上する実益に乏しいからである
- 2研究開発活動はすべて失敗に終わることが統計的に明らかだからである
- 3研究開発費を資産計上すると課税所得が増加し、企業の税負担が過重となるからである
- 4将来の収益の獲得が不確実であり、また資産計上の要件を客観的に定めることが困難で、企業間の比較可能性が損なわれるおそれがあるからである
正解
4. 将来の収益の獲得が不確実であり、また資産計上の要件を客観的に定めることが困難で、企業間の比較可能性が損なわれるおそれがあるからである
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解説
「研究開発費等に係る会計基準」が発生時費用処理を求める理由は、「将来の収益の獲得が不確実であり、また資産計上の要件を客観的に定めることが困難で、企業間の比較可能性が損なわれるおそれがあるから」である。研究開発計画が進行して収益獲得の期待が高まったとしても、その実現はなお確実とはいえず、仮に一定の要件を満たす場合に資産計上を認めると、要件充足の判断に経営者の恣意が介入し、同じ実態が企業ごとに異なって表示されるおそれがある。「金額が僅少であり、資産計上する実益に乏しい」との記述は事実に反し、研究開発費はむしろ多額に上ることが多く、その重要性の高まりこそが基準設定の背景であった。「すべて失敗に終わることが統計的に明らか」との記述も誤りで、成功の可能性が存在するからこそ収益獲得の不確実性という論点が生じるのである。「資産計上すると課税所得が増加し、税負担が過重となる」も誤りで、課税上の考慮は企業会計における費用処理の理論的根拠とはされていない。
一問一答
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