問題
金融資産の消滅の認識について、わが国の会計基準が採用している考え方として正しいものはどれか。
選択肢
- 1金融資産のリスクと経済価値のほとんどすべてが移転した場合に、金融資産全体の消滅を認識するリスク・経済価値アプローチ
- 2金融資産の消滅は法的な債権の消滅時効が完成した時点でのみ認識するという考え方
- 3一度認識した金融資産については、消滅の認識を行わないという考え方
- 4金融資産を構成する財務的要素に分解し、支配が他に移転した部分の消滅を認識し、留保される部分の存続を認識する財務構成要素アプローチ
正解
4. 金融資産を構成する財務的要素に分解し、支配が他に移転した部分の消滅を認識し、留保される部分の存続を認識する財務構成要素アプローチ
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解説
わが国の企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」は、金融資産の消滅の認識について財務構成要素アプローチを採用している。これは、金融資産を構成する財務的要素(元本の回収部分、回収サービス業務、信用リスクの負担部分など)に分解し、契約上の権利に対する支配が他に移転した部分についてその消滅を認識し、留保される部分については引き続き資産として認識する考え方である。証券化のように金融資産の一部の要素のみを譲渡し、一部の権利やリスクを留保する取引が増加するなかで、取引の経済的実態を適切に財務諸表に反映できることが採用の論拠である。これに対し「リスクと経済価値のほとんどすべてが移転した場合に金融資産全体の消滅を認識する」という考え方はリスク・経済価値アプローチと呼ばれ、一部の要素の譲渡という実態を反映できないためわが国では採用されていない。「消滅時効の完成時にのみ認識する」あるいは「消滅の認識を行わない」という説明は基準の枠組みと相容れない。
一問一答
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