司書 2023年度 の過去問一覧
司法書士の2023年度の過去問を70問収録。問題文・選択肢・正解・解説まで基本無料で公開。スキマ資格で繰り返し演習できます。
- 1第1問憲法標準
社会権に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 障害福祉年金支給対象者から在留外国人を除外することは、立法府の裁量の範囲に属する。 イ 憲法第 25 条は、直接個々の国民に対して具体的権利を与えたものではない。 ウ 憲法第 25 条に規定する「健康で文化的な最低限度の生活」の具体的内容は、その時々における文化の発達の程度、経済的・社会的条件、一般的な国民の生活の状況等との相関関係において判断されるべきものである。 エ 公務員は、憲法第 28 条に規定する「勤労者」に当たらず、労働基本権の保障を受けない。 オ 憲法第 26 条第 2 項後段に規定する「義務教育」の無償の範囲には、授業料だけでなく、教科書を購入する費用を無償とすることも含まれる。(参考)憲法第 25 条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。第 26 条 (略)2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。第 28 条 勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。
- 2第2問憲法難
違憲審査権に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 表現の自由を規制する法律の規定は、一般の国民が当該規定から具体的場合に当該表現が規制の対象となるかどうかの判断が可能となるような基準を読みとることができない場合であっても、当該規定を限定して解釈することによって規制の対象となるものとそうでないものとを区別することができるときには、違憲無効であるとの評価を免れることができる。 イ 最高裁判所によりある法律が違憲無効であると判断された場合には、その法律は、直ちに効力を失う。 ウ 条約は、国家間の合意であるという性質に照らし、裁判所による違憲審査権の対象とならない。 エ 被告人に対する没収の裁判が第三者の所有物を対象とするものであっても、当該被告人は、当該第三者に対して何ら告知、弁解、防禦の機会が与えられなかったことを理由に当該没収の裁判が違憲であることを主張することができる。 オ 違憲審査権は、最高裁判所のみならず下級裁判所も有する。
- 3第3問憲法標準
財政に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 公金を公の支配に属しない慈善事業に対して支出することは、憲法上禁じられている。 イ 国の収入支出の決算は、全て毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。 ウ 内閣は、国会の議決に基づいて設けられた予備費の支出について、事前にも事後にも国会の承諾を得る必要はない。 エ 市町村が行う国民健康保険の保険料は、賦課徴収の強制の度合いにおいては租税に類似する性質を有し、憲法第 84 条の趣旨が及ぶ。 オ 地方公共団体が条例により税目や税率を定めることは、憲法上予定されていない。(参考)憲法第 84 条 あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。
- 4第1問民法標準
後見、保佐及び補助に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 成年被後見人が成年後見人の同意を得てした不動産の取得を目的とする売買契約は、行為能力の制限を理由として取り消すことができない。 イ 成年被後見人が養子縁組をするには、成年後見人の同意を得ることを要しない。 ウ 保佐人は、保佐開始の審判により、被保佐人の財産に関する法律行為について被保佐人を代表する。 エ 保佐開始の審判をするには、本人以外の者が請求する場合であっても、本人の同意を得ることを要しない。 オ 借財をすることについて補助人の同意を得なければならない旨の審判がない場合には、被補助人は、補助人の同意を得ることなく、借財をすることができる。
- 5第2問民法難
AがBに対して甲土地を売却してその旨の所有権の移転の登記がされ、その後、BがCに対して甲土地を転売した。この事例に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア BがAに対して虚偽の事実を告げてAB間の売買契約が締結された場合には、Aが当該事実を告げられたことによって錯誤に陥っていなくても、Aは、Bの詐欺を理由としてAB間の売買契約を取り消すことができる。 イ Aが第三者による強迫によってAB間の売買契約を締結した場合には、Bが当該強迫の事実を知り、又は知ることができたときに限り、Aは、AB間の売買契約を取り消すことができる。 ウ BがCの詐欺を理由としてBC間の売買契約を取り消すことができることを知った後、異議をとどめることなくCから売買代金を受領した場合には、Bは、自らの債務を履行する前であっても、Cの詐欺を理由としてBC間の売買契約を取り消すことができない。 エ AがBC間の売買契約の締結後に、Bの詐欺を理由としてAB間の売買契約を取り消した場合において、当該詐欺の事実を知らなかったことについてCに過失があるときは、Aは、Cに対し、甲土地の所有権を主張することができる。 オ AB間の売買契約がAとBの通謀により仮装されたものであり、その後、BがCに対して甲土地を売却し、更にCがDに対して甲土地を売却した場合において、CがAB間の売買契約が仮装されたものであることを知っていたときは、Dがこれを知らなかったとしても、Dは、Aに対し、甲土地の所有権を主張することはできない。
- 6第3問民法標準
Aが、Bの代理人と称して、Cとの間で、Bの所有する不動産を売却する旨の契約(以下「本件売買契約」という。)を締結したが、実際にはAは代理権を有しておらず、また、CはAが代理権を有していないことを知らなかった。この事例に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア Cは、Bに対し、相当の期間を定めて、その期間内に本件売買契約を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができ、Bがその期間内に確答しないときは、追認したものとみなされる。 イ Bが本件売買契約を追認した場合において、別段の意思表示がないときは、本件売買契約は、その追認の時から効力を生ずる。 ウ 本件売買契約の締結時において、Aが成年被後見人であったときは、Aは、Cに対して民法第 117 条第 1 項による無権代理人の責任を負わない。 エ Bが、Aに対して、本件売買契約を追認した場合であっても、Cが当該追認の事実を知らないときは、Cは本件売買契約を取り消すことができる。 オ Aが、自己に代理権がないことを知りながら、本件売買契約を締結した場合であっても、Aが代理権を有しないことをCが過失によって知らなかったときは、Aは、Cに対して民法第 117 条第 1 項による無権代理人の責任を負わない。(参考)民法第 117 条 他人の代理人として契約をした者は、自己の代理権を証明したとき、又は本人の追認を得たときを除き、相手方の選択に従い、相手方に対して履行又は損害賠償の責任を負う。2 (略)
- 7第4問民法難
不動産の物権変動に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 甲土地を所有するAが死亡し、その子B及びCがAを共同相続した場合において、BC間でBが甲土地を単独で取得する旨の遺産分割協議が成立したが、Cが甲土地を共同相続したものとして所有権の移転の登記をした上で、自己の法定相続分に相当する持分をDに売却してその旨の登記をしたときは、Bは、Dに対し、単独での甲土地の所有権の取得を対抗することができない。 イ Aがその所有する甲土地をBに売却した後、Cが甲土地を正当な権原なく占有している場合には、Bは、所有権の移転の登記をしなくても、Cに対し、甲土地の所有権の取得を対抗することができる。 ウ 金銭債権の債務者Aが、債権者Bとの間で、金銭の給付に代えてAが所有する甲土地の給付をする旨の代物弁済契約をした場合には、甲土地の所有権の移転の効果は、AからBへの所有権の移転の登記をした時に生ずる。 エ Aがその所有する甲土地をBの詐欺によりBに売却してその旨の登記をし、AがBとの間の売買契約を詐欺を理由として取り消した後、Bがその取消しにつき善意のCに甲土地を売却してその旨の登記をした場合であっても、Cにその善意であることにつき過失があるときは、Aは、Cに対し、甲土地の所有権のAへの復帰を対抗することができる。 オ AがB所有の甲土地を占有し、取得時効が完成した後、BがCに対し甲土地につき抵当権の設定をしてその旨の登記をした場合において、Aがその抵当権の設定の事実を知らずにその登記後引き続き時効取得に必要な期間甲土地を占有し、その期間経過後に取得時効を援用したときは、Aは、Cに対し、抵当権の消滅を主張することができる。
- 8第5問民法標準
公道に至るための他の土地の通行権(以下「囲 繞 地通行権」という。)に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 他の土地に囲まれて公道に通じない土地(以下「袋地」という。)の所有権を取得した者は、所有権の移転の登記をしなくても、袋地を囲んでいる他の土地(以下「囲繞地」という。)の所有者に対して、囲繞地通行権を主張することができる。 イ 自動車によっては公道に出入りすることができないが、徒歩により公道に出入りすることができる土地の所有者は、その土地を囲んでいる他の土地につき、自動車による通行を前提とする囲繞地通行権を有しない。 ウ 民法第 210 条の規定による囲繞地通行権が認められる場合の通行の場所及び方法は、通行権者のために必要であり、かつ、囲繞地のために損害が最も少ないものを選ばなければならない。 エ 共有物の分割によって生じた袋地の所有者が、他の分割者の所有地(以下「残余地」という。)について有する囲繞地通行権は、当該残余地について特定承継が生じた場合には、消滅する。 オ Aがその所有する一筆の土地を甲土地と乙土地とに分筆し、甲土地をBに譲渡するのと同時に乙土地をCに譲渡したことによって甲土地が袋地となった場合には、Bは、乙土地以外の囲繞地について囲繞地通行権を有することがある。(参考)民法第 210 条 他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる。2 池沼、河川、水路若しくは海を通らなければ公道に至ることができないとき、がけ又は崖があって土地と公道とに著しい高低差があるときも、前項と同様とする。
- 9第6問民法標準
次の対話は、所有権の取得に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 教授: 所有権の取得の形態には、承継取得と原始取得の 2 つがありますね。民法には、付合、混和及び加工の規定がありますが、これらの規定による取得は承継取得と原始取得のどちらに当たりますか。 ア 原始取得に当たります。 教授: Aの所有する甲動産とBの所有する乙動産とが、付合により、損傷しなければ分離することができなくなった場合において、甲動産の方が主たる動産であるときは、その合成物の所有権は誰に帰属しますか。 イ Aに帰属します。 教授: 請負人が自ら材料を提供して建物の建築を始めたが、独立の不動産になっていない建前の状態で工事を中止した後、第三者がその建前に自ら材料を提供して工事を続行して建物を建築した場合には、その建物の所有権の帰属はどの規定により決定されるでしょうか。 ウ 動産の付合の規定により決定されます。 教授: 他人の動産に、自らは他に材料を提供しないで工作を加えた者が加工物の所有権を取得するのはどのような場合ですか。 エ 工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超えるときです。 教授: Aの所有する甲液体とBの所有する乙液体とが混和して識別することができなくなった場合には、その合成物の所有権は誰に帰属しますか。 オ 甲液体と乙液体について主従の区別が可能かどうかにかかわらず、混和の時における価格の割合に応じて、AとBとが共有することになります。
- 10第7問民法難
A、B及びCが各 3 分の 1 の持分の割合で甲土地を共有している場合の法律関係に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア Aは、B及びCの同意を得なければ、自己の持分を放棄することができない。 イ 甲土地につき共有物の分割の裁判を行う場合には、裁判所は、Aに債務を負担させて、B及びCの持分全部を取得させる方法による分割を命ずることもできる。 ウ Cが所在不明である場合において、Aが甲土地にその形状又は効用の著しい変更を伴う変更を加えようとするときは、Aは、裁判所に対し、Bの同意を得てその変更を加えることができる旨の裁判を請求することができる。 エ AがBに対して甲土地の管理費用の支払を内容とする金銭債権を有する場合において、BがDに甲土地の持分を譲渡したときは、Aは、Bに対してその債権を行使することができなくなる。 オ Aが甲土地を駐車場として使用させる目的でDのために賃借権を設定する場合には、賃貸借の存続期間の長短にかかわらず、B及びCの同意が必要である。
- 11第8問民法標準
民法上の担保物権に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができる。 イ 動産の売買の先取特権は、動産の代価及びその利息に関し、債務者の総財産について存在する。 ウ 動産質権は、設定行為に別段の定めがない場合には、質物の隠れた瑕疵によって生じた損害の賠償を担保しない。 エ 不動産質権者は、設定行為に別段の定めがあっても、その債権の利息を請求することができない。 オ 抵当権は、金銭債権以外の債権を担保するためにも設定することができる。
- 12第9問民法標準
次の対話は、民法上の留置権に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 教授: Aを賃借人、Bを賃貸人とするB所有の甲建物の賃貸借契約の期間中に、Aが甲建物についてBの負担に属する必要費を支出し、Bからその償還を受けないまま、賃貸借契約が終了した事例について、考えてみましょう。この事例において、Aは、Bに対し、必要費償還請求権を被担保債権として、甲建物について留置権を主張することが考えられますが、Aが裁判手続外で留置権を行使した場合には、必要費償還請求権の消滅時効の進行に影響を及ぼしますか。 ア はい。Aが甲建物を留置している間は、必要費償還請求権の消滅時効は進行しません。 教授: Aが、留置権に基づいて甲建物を留置している間に、甲建物について有益費を支出し、これによる価格の増加が現存するときは、Aは、Bに、有益費を償還させることができますか。 イ はい。Aは、Bの選択に従い、その支出した金額又は増価額を償還させることができます。 教授: Aが、留置権に基づいて甲建物を留置している間に、Bに無断で、第三者に甲建物を賃貸したときは、それによって留置権は当然に消滅しますか。 ウ はい。留置権は、当然に消滅します。 教授: 冒頭の事例において、甲建物が火災により滅失し、Bがこれによる保険金請求権を取得した場合には、Aは、留置権に基づき、この保険金請求権に物上代位することができますか。 エ いいえ。Aは、Bが取得した保険金請求権に物上代位することはできません。 教授: 最後に、冒頭の事例において、実は、甲建物の所有者が当初からCであり、Cに無断で、BがAに甲建物を賃貸していた場合には、Aは、Bに対し、必要費償還請求権を被担保債権として、甲建物について留置権を主張することができますか。 オ はい。Aは、Bに対し、留置権を主張することができます。
- 13第10問民法標準
先取特権に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1 から 5 までのうち、どれか。 ア 一般の先取特権者は、不動産について登記をしなくても、不動産売買の先取特権について登記をした者に優先して当該不動産から弁済を受けることができる。 イ 同一の目的物について共益の費用の先取特権者が数人あるときは、各先取特権者は、その債権額の割合に応じて弁済を受ける。 ウ 一般の先取特権者は、債務者の財産に不動産と不動産以外の財産とがある場合には、まず不動産から弁済を受けなければならない。 エ 同一の不動産について売買が順次された場合には、売主相互間における不動産売買の先取特権の優先権の順位は、売買の前後による。 オ 不動産の売買の先取特権の効力を保存するためには、売買契約と同時に、不動産の代価又はその利息の弁済がされていない旨を登記しなければならない。
- 14第11問民法難
動産質に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 質権者は、質物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、被担保債権の弁済に充当することができる。 イ 質権の設定は、債権者にその目的物を現実に引き渡さなければ、その効力を生じない。 ウ 質権者は、その権利の存続期間内において、質権設定者の承諾がなくとも、質物を第三者に引き渡して、当該第三者のために転質権を設定することができる。 エ 質権者は、質権者による質物の使用について質権設定者の承諾がなく、かつ、目的物の保存のために質物の使用の必要がない場合であっても、質物の使用をすることができる。 オ 質権設定者が被担保債権の弁済前に質権者に対して訴訟を提起して目的物の返還を請求し、質権者が質権の抗弁を主張した場合には、裁判所は、当該請求を棄却するとの判決をするのではなく、被担保債権の弁済と引換えに目的物を引き渡せとの引換給付判決をしなければならない。
- 15第12問民法標準
根抵当権に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 根抵当権者は、利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となった最後の 2 年分についてのみ、その根抵当権を行使することができる。 イ 根抵当権の担保すべき債権の範囲を変更した場合において、元本の確定前にその変更について登記をしなかったときは、その変更をしなかったものとみなされる。 ウ 根抵当権者は、元本の確定前において、同一の債務者に対する他の債権者の利益のためにその根抵当権又はその順位を譲渡し、又は放棄することができる。 エ 根抵当権者が破産手続開始の決定を受けたときは、根抵当権の担保すべき元本は、確定する。 オ 他人の債務を担保するため根抵当権を設定した者は、元本の確定後において現に存する債務の額がその根抵当権の極度額を超えるときは、その極度額に相当する金額を払い渡し又は供託して、その根抵当権の消滅請求をすることができる。
- 16第13問民法標準
履行遅滞に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア Aが死亡したら履行するとの履行期を定めた債務の債務者は、Aが死亡した後に履行の請求を受けていなくとも、Aの死亡を知った時から遅滞の責任を負う。 イ 指図証券に記載された期限の定めのある債務の債務者は、その期限の到来した時から遅滞の責任を負う。 ウ 詐害行為取消権に基づく受領物返還債務の債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う。 エ 返還時期の定めのない貸金の返還債務の債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う。 オ 不法行為に基づく損害賠償債務の債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任を負う。
- 17第14問民法難
債権者代位権に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア AがBに対して債権を有しており、その債権を保全するために必要があるときは、Aは、Bが有する債権者代位権を行使することができる。 イ 甲土地につき、AがBに対して所有権移転登記手続請求権を有し、BがCに対して所有権移転登記手続請求権を有しており、AがBのCに対する所有権移転登記手続請求権を代位行使することができるときは、Aは、Cに対し、甲土地につき、CからAへの所有権移転登記手続をすることを請求することができる。 ウ AがBに対して甲債権を有し、BがCに対して乙債権を有している場合には、Aが甲債権を被保全債権として乙債権を代位行使したとしても、乙債権について、消滅時効の完成は猶予されない。 エ AがBに対して甲債権を有し、BがCに対して乙債権を有している場合には、Aが、Cに対して乙債権の代位行使に係る訴えを提起し、Bに対して訴訟告知をした後であっても、Bは、乙債権を第三者Dに譲渡することができる。 オ AがBに対して金銭債権である甲債権を有し、BがCに対して金銭債権である乙債権を有している場合において、Aが、乙債権を代位行使して、自己にその金銭の支払をするように求めたときは、CがBに対して乙債権につき同時履行の抗弁権を有していても、Cは、Aに対して、その同時履行の抗弁権をもって対抗することはできない。
- 18第15問民法標準
請負に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5までのうち、どれか。 ア 目的物の引渡しを要する請負契約においては、報酬は、仕事の目的物の引渡しと同時に、支払わなければならない。 イ 目的物の引渡しを要する請負契約においては、請負人が仕事を完成した後であっても、その目的物の引渡しが完了するまでは、注文者は、いつでも損害を賠償して契約を解除することができる。 ウ 注文者が破産手続開始の決定を受けたときは、請負人は、仕事を完成した後であっても、報酬の支払がされるまでは、注文者の破産手続開始を理由として請負契約を解除することができる。 エ 請負人が注文者に引き渡した目的物の品質が請負契約の内容に適合しない場合には、その不適合が注文者の供した材料の性質によって生じたものであり、かつ、請負人がその材料が不適当であることを知らなかったときであっても、注文者は、請負人に対して、履行の追完の請求をすることができる。 オ 請負契約が仕事の完成前に解除された場合において、請負人が既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって注文者が利益を受けるときは、請負人は、注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる。
- 19第16問民法標準
委任に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 受任者は、委任者の許諾を得なくとも、やむを得ない事由があるときは、復受任者を選任することができる。 イ 受任者は、委任事務を処理するのに必要と認められる費用を支出したときは、委任者に対し、その費用の償還を請求することができるが、支出の日以後におけるその利息の償還を請求することはできない。 ウ 受任者が第三者との間で委任事務を処理するのに必要と認められる金銭債務を負った場合において、受任者が委任者に対して自己に代わってその弁済をすることを請求したときは、委任者は、受任者に対して他の売買契約に基づき代金支払債権を有していても、受任者による当該請求に係る権利を受働債権とし、受任者に対する当該代金支払債権を自働債権として、相殺することができない。 エ 受任者の利益をも目的とする委任については、その利益が専ら受任者が報酬を得ることによるものであるときであっても、これを解除した委任者は、受任者の損害を賠償する義務を負う。 オ 委任の解除をした場合には、その解除は、将来に向かってのみその効力を生ずる。
- 20第17問民法標準
養子に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5までのうち、どれか。 ア 普通養子縁組の届出をするには、証人を要しない。 イ 養子となる者が 15 歳未満である場合において、その父が親権を停止されているときは、養子となる者の法定代理人による縁組の承諾について、当該父の同意は不要である。 ウ 特別養子縁組が成立するまでに 18 歳に達した者は、養子となることができない。 エ 養子に子がある場合には、養子縁組の日から、養子の子と養親及びその血族との間において、血族間におけるのと同一の親族関係を生ずる。 オ 普通養子縁組の当事者の一方が死亡した場合において、その後に生存当事者が離縁をしようとするときは、家庭裁判所の許可を得て、これをすることができる。
- 21第18問民法標準
未成年後見に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1から 5 までのうち、どれか。 ア 未成年者に対して最後に親権を行う者であっても、管理権を有しない場合には、遺言で未成年後見人を指定することはできない。 イ 未成年後見人が欠けたときは、家庭裁判所は、職権で未成年後見人を選任することができる。 ウ 未成年後見人が数人選任されている場合であっても、各未成年後見人は、未成年被後見人の身上の監護に関する権限を単独で行使することができる。 エ 家庭裁判所は、法人を未成年後見人に選任することができる。 オ 親権を喪失した父又は母は、未成年後見人の選任を家庭裁判所に請求することができない。
- 22第19問民法難
相続の限定承認に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 限定承認者は、受遺者に弁済をした後でなければ、相続債権者に弁済をすることができない。 イ 民法第 927 条第 1 項の期間内に同項の申出をしなかった相続債権者及び受遺者で限定承認者に知れなかったものは、相続財産について特別担保を有する場合を除き、残余財産についてのみその権利を行使することができる。 ウ 限定承認をした相続人が数人ある場合には、家庭裁判所は、相続人の中から、相続財産の清算人を選任しなければならない。 エ 民法第 927 条第 1 項の期間が満了した後は、限定承認者は、弁済期に至らない債権であっても、相続財産をもって、その期間内に同項の申出をした相続債権者その他知れている相続債権者に、それぞれその債権額の割合に応じて弁済をしなければならない。 オ 限定承認をした共同相続人の一人が相続財産を処分したときは、相続債権者は、相続財産をもって弁済を受けることができなかった債権額について、共同相続人の全員に対し、その相続分に応じて権利を行使することができる。(参考)民法第 927 条 限定承認者は、限定承認をした後 5 日以内に、すべての相続債権者(相続財産に属する債務の債権者をいう。以下同じ。)及び受遺者に対し、限定承認をしたこと及び一定の期間内にその請求の申出をすべき旨を公告しなければならない。この場合において、その期間は、2 箇月を下ることができない。2 ~ 4 (略)
- 23第20問民法標準
遺言に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 被相続人が、生前、その所有する不動産を推定相続人の一人に贈与したが、その旨の登記が未了の間に、他の推定相続人に当該不動産の特定遺贈をし、その後相続の開始があった場合、当該贈与と遺贈による物権変動の優劣は、登記の具備の有無によって決まる。 イ 遺言は、二人以上の者が同一の証書ですることもできる。 ウ 受遺者は、遺言者の死亡前であっても、遺贈の放棄をすることができる。 エ 秘密証書による遺言について、その方式に欠けるものがある場合には、当該遺言は、自筆証書による遺言の方式を具備しているときであっても、自筆証書による遺言として有効とはならない。 オ 疾病その他の事由によって死亡の危急に迫った者が特別の方式によってした遺言は、法定の期間内に、証人の一人又は利害関係人から家庭裁判所に請求してその確認を得なければ、その効力を生じない。
- 24第1問刑法難
刑法の適用範囲に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 貿易商を営む外国人Aは、外国人Bから日本での絵画の買付けを依頼され、その代金として日本国内の銀行に開設したAの銀行口座に振り込まれた金銭を、日本国内において、業務のため預かり保管中、これを払い出して、日本人Cに対する自己の借金の返済に費消した。この場合、Aには、我が国の刑法が適用され、業務上横領罪が成立する。 イ 外国人Aは、外国のホテルの客室内において、観光客である日本人Bに対し、けん銃を突きつけて脅した上で持っていたロープでBを緊縛し、反抗を抑圧されたBから現金等在中の財布を強奪した。この場合、Aには、我が国の刑法の適用はなく、強盗罪は成立しない。 ウ 外国人Aは、日本国内で使用する目的で、外国において、外国で発行され日本国内で流通する有価証券を偽造した。この場合、Aには、我が国の刑法が適用され、有価証券偽造罪が成立する。 エ 日本人Aは、外国において、現に外国人Bが住居として使用する木造家屋に放火して、これを全焼させた。この場合、Aには、我が国の刑法の適用はなく、現住建造物等放火罪は成立しない。 オ 外国人Aは、外国において、日本人Bに対し、外国人C名義の保証書を偽造してこれを行使し、借用名下にBから現金をだまし取った。この場合、Aには、我が国の刑法の適用はなく、私文書偽造・同行使・詐欺罪は成立しない。
- 25第2問刑法標準
刑法の共犯に関する次の 1 から 5 までの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものは、どれか。
- 26第3問刑法難
刑法における親族間の犯罪に関する特例に関する次の 1 から 5 までの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものは、どれか。
- 27第1問会社法・商法標準
次の対話は、株式会社の設立に関する教授と学生との対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 教授: 今日は、株式会社の設立に関する会社法の規定について検討しましょう。まず、会社法上、株式会社の設立時の資本金の最低額についての規定はありますか。 ア はい。株式会社の設立時の資本金の額は、300 万円を下回ることはできません。 教授: ところで、法人や未成年者は、発起人となることができるでしょうか。 イ 会社法上、法人は、発起人となることができますが、未成年者は、発起人となることはできません。 教授: 発起設立の場合には、発起人は、割当てを受けた設立時発行株式について、現物出資をすることができますが、募集設立の場合はどうでしょうか。 ウ 会社法上、募集設立の場合には、発起人でない設立時募集株式の引受人は、割当てを受けた設立時募集株式について、現物出資をすることはできません。 教授: それでは、払込金の保管証明について、発起設立の場合と募集設立の場合とで異なる点はありますか。 エ 会社法上、発起人は、発起設立の場合も、募集設立の場合も、払込取扱機関に対し、払い込まれた金額に相当する金銭の保管に関する証明書の交付を請求することができます。 教授: 最後に、会社法上、株式会社の成立についてはどのように規定されていますか。 オ 株式会社は、その本店の所在地において設立の登記をすることによって成立するものとされています。
- 28第2問会社法・商法標準
株式会社の定款に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 株式会社が、その発行する全部の株式ではなく、一部の株式についてのみ、その内容として譲渡による当該株式の取得について当該株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない場合であっても、当該株式会社は、会社法上の公開会社である。 イ 会社法上の公開会社でない取締役会設置会社においては、取締役会の決議によるほか株主総会の決議によっても代表取締役を選定することができる旨の定款の定めは、有効である。 ウ 株式会社は、定款の変更を目的とする株主総会の決議について、総株主の議決権の3 分の 1 以上を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行うことができる旨を定款で定めることができる。 エ 株式会社の資本金の額は、定款で定める必要はない。 オ 株式会社の債権者は、当該株式会社の定款の閲覧の請求をする場合には、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。
- 29第3問会社法・商法標準
異なる種類の株式に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 会社法上の公開会社は、ある種類の株式の株主が一株につき複数個の議決権を有することを内容とする種類の株式を発行することができる。 イ 株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない種類の株式の株主であっても、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会においては議決権を行使することができる。 ウ 種類株主総会は、毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない。 エ 内容の異なる二以上の種類の株式を発行する株式会社は、一の種類の株式を取得条項付株式とし、その内容として、当該種類の株式一株を取得するのと引換えに他の種類の株式を交付することを定めることができる。 オ 内容の異なる二以上の種類の株式を発行する株式会社は、一の種類の株式については株券を発行し、他の種類の株式については株券を発行しない旨を定款で定めることができる。
- 30第4問会社法・商法難
株主総会に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 会社法上の公開会社でない株式会社において、総株主の議決権の 100 分の 3 以上の議決権を有する株主は、取締役に対し、株主総会の目的である事項であって当該株主が議決権を行使することができるもの及び招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができる。 イ 会社法上の公開会社において、総株主の議決権の 100 分の 1 以上の議決権又は 300個以上の議決権を 6 か月前から引き続き有する株主は、株主総会の日の 8 週間前までに、取締役に対し、当該株主が議決権を行使することができる一定の事項を株主総会の目的とすることを請求することができる。 ウ 会社法上の公開会社において、総株主の議決権の 100 分の 1 以上の議決権及び 300個以上の議決権のいずれも有しない株主は、株主総会において、株主総会の目的である事項であって当該株主が議決権を行使することができるものにつき議案を提出することができない。 エ 会社法上の公開会社において、総株主の議決権の 100 分の 1 以上の議決権及び 300個以上の議決権のいずれも有しない株主は、株主総会の日の 8 週間前までに、取締役に対し、株主総会の目的である事項であって当該株主が議決権を行使することができるものにつき当該株主が提出しようとする議案のうち 10 を超えないものの要領を株主に通知することを請求することができる。 オ 会社法上の公開会社でない株式会社において、総株主の議決権の 100 分の 1 以上の議決権を有する株主は、これを 6 か月前から引き続き有する場合に限り、株主総会に係る招集の手続及び決議の方法を調査させるため、当該株主総会に先立ち、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができる。
- 31第5問会社法・商法難
監査役会設置会社において株主総会、取締役会及び監査役会の議事録が書面で作成されている場合に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 監査役会設置会社の債権者が当該監査役会設置会社の株主総会の議事録の閲覧又は謄写の請求をするには、裁判所の許可を得ることを要しない。 イ 監査役会設置会社の親会社社員が当該監査役会設置会社の株主総会の議事録の閲覧又は謄写の請求をするには、裁判所の許可を得ることを要する。 ウ 監査役会設置会社の債権者が当該監査役会設置会社の取締役会の議事録の閲覧又は謄写の請求をするには、裁判所の許可を得ることを要しない。 エ 監査役会設置会社の親会社社員が当該監査役会設置会社の取締役会の議事録の閲覧又は謄写の請求をするには、裁判所の許可を得ることを要する。 オ 監査役会設置会社の株主が当該監査役会設置会社の監査役会の議事録の閲覧又は謄写の請求をするには、裁判所の許可を得ることを要しない。
- 32第6問会社法・商法難
持分会社に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1 から 5 までのうち、どれか。 ア 持分会社は、定款によっても、社員が事業年度の終了時に当該持分会社の計算書類の閲覧の請求をすることを制限する旨を定めることはできない。 イ 持分会社において、利益又は損失の一方についてのみ分配の割合についての定めを定款で定めたときは、その割合は、利益及び損失の分配に共通であるものと推定される。 ウ 持分会社は、会計帳簿の閉鎖の時から 10 年間、その会計帳簿及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。 エ 合名会社の債権者は、当該合名会社の営業時間内は、いつでも、その計算書類の閲覧の請求をすることができる。 オ 合資会社が資本金の額を減少する場合には、当該合資会社の債権者は、当該合資会社に対し、資本金の額の減少について異議を述べることができる。
- 33第7問会社法・商法標準
社債に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。なお、担保付社債信託法及び社債、株式等の振替に関する法律の適用はないものとする。 ア 募集社債の総額の引受けを行う契約により募集社債の総額を引き受けた者は、その契約が成立した時に、引き受けた募集社債の社債権者となる。 イ 社債券を発行する旨の定めがある社債に質権を設定した者は、社債発行会社に対し、質権に関する所定の事項を社債原簿に記載し、又は記録することを請求することができない。 ウ 社債の償還請求権は、これを行使することができる時から 10 年間行使しないときは、時効によって消滅する。 エ 会社は、社債を発行する場合において、各社債の金額が 1 億円以上であるときは、社債管理者を定めなければならない。 オ 議決権者の議決権の総額の 5 分の 1 で、かつ、出席した議決権者の議決権の総額の3 分の 2 の議決権を有する者の同意により、社債管理者が当該社債の全部について支払の猶予をすることを可決する旨の社債権者集会の決議は、裁判所の認可を受けなくても、その効力を生ずる。
- 34第8問会社法・商法標準
会社の合併に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1から 5 までのうち、どれか。 ア 株式会社を吸収合併存続会社とし、合名会社を吸収合併消滅会社とする吸収合併は、することができない。 イ 公告方法として官報に掲載する方法を定款で定めている吸収合併消滅株式会社は、吸収合併について異議を述べることができる債権者がいる場合において、官報及び時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙にそれぞれ合併に関する公告を行ったときは、知れている債権者に対して各別に催告することを要しない。 ウ 吸収合併存続株式会社は、吸収合併消滅株式会社の株主に対し、吸収合併の対価として、当該吸収合併存続株式会社の子会社の株式を交付することはできない。 エ 株式会社を設立する新設合併は、新設合併設立株式会社の設立の登記をすることによって、その効力を生ずる。 オ 吸収合併の効力が生じた後に吸収合併存続株式会社の株主になった者は、当該吸収合併の効力が生じた日から 6 か月以内に、訴えをもって当該吸収合併の無効を主張することができる。
- 35第9問会社法・商法標準
商人(小商人、会社及び外国会社を除く。)の商号に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 商人は、同一の営業について、同一の営業所で複数の商号を有することができる。 イ 自己の商号を使用して営業を行うことを他人に許諾した商人が当該他人と取引した者に対して当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負うには、特段の事情がない限り、当該他人の営業が当該商人の営業と同種の営業であることを要する。 ウ 商人は、その商号を登記しなければ、不正の目的をもって自己と誤認されるおそれのある商号を使用する者に対し、営業上の利益の侵害の停止を請求することができない。 エ 営業の譲渡とともにされた商号の譲渡は、登記をしなければ、第三者に対抗することができない。 オ 営業を譲り受けた商人は、譲渡人の商号を引き続き使用する場合において、営業の譲渡がされた後、遅滞なく、譲渡人の債務を弁済する責任を負わない旨の登記をしたときは、譲渡人の営業によって生じた債務を弁済する責任を負わない。
- 36第1問民事訴訟法標準
民事訴訟における管轄に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 被告が第一審裁判所において管轄違いの抗弁を提出せずに、訴訟要件が欠けることを理由として訴えの却下を求めた場合には、応訴管轄が生ずる。 イ 裁判所の管轄は、口頭弁論終結の時を標準として定める。 ウ 裁判所は、管轄に関する事項について、職権で証拠調べをすることができる。 エ 不動産の売買契約に基づく売買代金の支払を求める訴えは、不動産に関する訴えとして、不動産の所在地を管轄する裁判所に提起することができる。 オ 簡易裁判所に提起された貸金 100 万円の返還を求める本訴に対し、被告が適法な反訴により地方裁判所の管轄に属する請求をした場合において、本訴原告(反訴被告)の申立てがあるときは、簡易裁判所は、決定で、本訴及び反訴を地方裁判所に移送しなければならない。
- 37第2問民事訴訟法難
共同訴訟に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 通常共同訴訟において、共同被告の一人が原告の主張する請求原因事実を認める旨の陳述をしたとしても、他の共同被告に対する請求との関係では、当該事実につき自白の効果は生じない。 イ 通常共同訴訟においては、共同被告の一人が提出した証拠につき、他の共同被告がこれを援用しない限り、その者に対する請求との関係では、事実認定の資料とすることはできない。 ウ 類似必要的共同訴訟においては、共同訴訟人の一人が控訴すれば、それによって原判決の確定が妨げられ、当該訴訟は全体として控訴審に移審し、控訴審の判決の効力は控訴をしなかった共同訴訟人にも及ぶ。 エ 共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と共同被告の他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合において、原告から同時審判の申出があったときは、裁判所は、弁論及び裁判を分離することができない。 オ 必要的共同訴訟に係る事件が適法に係属し、共同被告の一人がその本案について準備書面を提出した場合において、その共同被告の一人が訴えの取下げに同意をしたときは、共同被告の全員が同意をしなくても、同意をした者に対する関係で訴えの取下げの効力が生ずる。
- 38第3問民事訴訟法標準
次の対話は、訴訟費用に関する教授と学生の対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 教授: 裁判所は、当事者の申立てがない場合であっても、事件を完結する裁判において、訴訟費用の負担の裁判をしなければなりませんか。 ア 裁判所は、当事者の申立てがない場合には、訴訟費用の負担の裁判をする必要はありません。 教授: 民事訴訟法上、訴訟費用の負担の原則については、どのように定められていますか。 イ 訴訟費用は敗訴の当事者の負担とすると定められています。 教授: それでは、原告の請求のうち一部は認容されたが、一部は棄却された場合に、訴訟費用の全部を被告に負担させることはできますか。 ウ その訴訟における具体的な事情にかかわらず、一部しか敗訴していない被告に、訴訟費用の全部を負担させることはできません。 教授: 次に、当事者が裁判所において和解をした場合において、訴訟費用の負担について特別の定めをしなかったときは、訴訟費用の負担はどうなりますか。 エ この場合の訴訟費用は、当事者の各自が負担することになります。 教授: 最後に、当事者は、裁判所がした訴訟費用の負担の裁判に対して、独立して不服を申し立てることはできますか。 オ 訴訟費用の負担の裁判に不服がある者は、その裁判について即時抗告をすることができます。
- 39第4問民事訴訟法標準
民事訴訟における証人尋問及び当事者尋問に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 当事者尋問の申出は、証明すべき事実を特定しなくても、することができる。 イ 当事者本人を尋問する場合において、その当事者は、裁判長の許可を受けなくとも、書類に基づいて陳述することができる。 ウ 簡易裁判所の訴訟手続において、裁判所は、相当と認めるときは、当事者本人の尋問に代え、書面の提出をさせることができる。 エ 16 歳未満の者を証人として尋問する場合であっても、法定代理人の同意があれば、宣誓をさせることができる。 オ 裁判所は、正当な理由なく出頭しない証人の勾引を命ずることができる。
- 40第5問民事訴訟法標準
督促手続に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1 から 5 までのうち、どれか。 ア 支払督促の申立ては、請求の目的の価額が 140 万円を超えるときであっても、簡易裁判所の裁判所書記官に対してすることができる。 イ 支払督促は、日本において公示送達によらないで債務者に送達することができる場合でなければ、発することはできない。 ウ 支払督促の申立てが管轄権を有しない簡易裁判所の裁判所書記官に対してされた場合には、その裁判所書記官は、管轄違いを理由に移送することができる。 エ 支払督促は、債権者が仮執行の宣言の申立てをすることができる時から 30 日以内にその申立てをしないときは、その効力を失う。 オ 適法な督促異議の申立てがあったときは、督促異議に係る請求については、その目的の価額にかかわらず、支払督促を発した裁判所書記官の所属する簡易裁判所に訴えの提起があったものとみなされる。
- 41第1問民事執行法標準
民事保全に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1 から 5 までのうち、どれか。 ア 仮差押命令は、金銭の支払を目的とする債権について、強制執行をすることができなくなるおそれがあるとき、又は強制執行をするのに著しい困難を生ずるおそれがあるときに発することができる。 イ 裁判所は、保全すべき権利が金銭の支払を受けることをもってその行使の目的を達することができるものであるときは、仮処分命令において仮処分解放金の額を定めなければならない。 ウ 保全命令に関する手続については、債権者であっても、保全命令の申立てに関し口頭弁論若しくは債務者を呼び出す審尋の期日の指定があり、又は債務者に対する保全命令の送達があるまでの間は、裁判所書記官に対し、事件の記録の閲覧を請求することができない。 エ 保全命令の申立てについて、口頭弁論を経ないで決定をする場合には、理由の要旨を示せば足りる。 オ 保全命令は、債権者にも送達しなければならない。
- 42第1問民事保全法標準
不動産の強制競売に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 執行裁判所は、不動産の強制競売の開始決定をする場合には、債務者を審尋しなければならない。 イ 強制競売の開始決定がされた不動産について強制競売の申立てがあったときは、執行裁判所は、更に強制競売の開始決定をすることができない。 ウ 差押えの登記がされる前に不動産の強制競売の開始決定が債務者に送達された場合であっても、差押えの効力は、登記がされた時に生ずる。 エ 不動産の強制競売の申立てを却下する裁判に対しては、執行抗告をすることができる。 オ 不動産の強制競売の開始決定に係る差押えの登記の嘱託は、裁判所書記官が職権により行う。
- 43第1問司法書士法標準
司法書士又は司法書士法人に対する懲戒に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 何人も、司法書士又は司法書士法人に司法書士法又は同法に基づく命令に違反する事実があると思料するときは、法務大臣に対し、当該事実を通知し、適当な措置をとることを求めることができる。 イ 法務大臣は、司法書士法人に対する懲戒処分として、当該司法書士法人の取り扱う業務のうちの一部に限って業務を停止する処分をすることはできない。 ウ 司法書士法人の社員である司法書士が当該司法書士法人の業務について司法書士法又は同法に基づく命令に違反する行為を行った場合には、当該行為について、当該司法書士法人が懲戒処分を受けることはあるが、当該行為を行った当該司法書士法人の社員である司法書士が重ねて懲戒処分を受けることはない。 エ 法務大臣は、司法書士に対し、戒告の処分をしようとする場合には、当該司法書士の聴聞を行わなければならない。 オ 司法書士又は司法書士法人がその所属する司法書士会又は日本司法書士会連合会の会則に違反する行為を行った場合には、これらの会則の遵守義務を定めた司法書士法違反を理由に懲戒処分を受けることがある。
- 44第1問供託法難
供託金の払渡請求手続に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 同一人が数個の供託について同時に供託金の還付を受けようとする場合において、還付請求の事由が同一であるときは、一括してその請求をすることができる。 イ 供託物払渡請求書に記載した払渡しを請求する供託金の額については、訂正、加入又は削除をしてはならない。 ウ 委任による代理人によって供託金の払渡しを請求する場合には、代理人の権限を証する書面はこれを提示すれば足り、供託物払渡請求書にこれを添付することを要しない。 エ 執行供託における供託金の払渡しをすべき場合において、裁判所から供託所に送付された支払委託書の記載から供託金の払渡しを受けるべき者であることが明らかとならないときは、供託金の払渡しを受けるべき者は、供託物払渡請求書に裁判所から交付された証明書を添付しなければならない。 オ 電子情報処理組織を使用して供託金の払渡しの請求をするときは、預貯金振込みの方法又は国庫金振替の方法によらなければならない。
- 45第2問供託法難
供託の通知に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合において、これを欠くときは、供託は無効となる。 イ 金銭債権の一部が差し押さえられた場合において、第三債務者が当該金銭債権の全額に相当する金銭を供託したときは、第三債務者は、執行債務者に供託の通知をしなければならない。 ウ 供託官から供託通知書の送付を受けた被供託者が供託物の還付請求をするときは、供託物払渡請求書に当該供託通知書を添付しなければならない。 エ 供託官に対し、被供託者に供託通知書を発送することを請求するときは、供託者は、被供託者の数に応じて、供託書に供託通知書を添付しなければならない。 オ 供託者が被供託者に供託の通知をしなければならない場合において、供託者からの請求を受けて供託官が行う供託通知書の発送は、行政訴訟の対象となる処分ではない。
- 46第3問供託法難
弁済供託の受諾に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 供託物還付請求権の仮差押債権者は、供託所に対し、供託を受諾する旨の意思表示をすることができない。 イ 被供託者が供託物還付請求権を譲渡し、供託所に対し書面によりその旨の通知をした場合であっても、当該書面に供託を受諾する旨が積極的に明示されていない限り、供託者は、供託物の取戻請求をすることができる。 ウ 被供託者が供託所に対し書面により供託を受諾する旨の意思表示をする場合には、当該書面に記名押印すれば足り、当該書面に押された印鑑に係る印鑑証明書を添付することを要しない。 エ 被供託者は、供託所に対し供託を受諾する旨の意思表示をした後は、当該意思表示を撤回することができない。 オ 債権者を確知することができないことを理由として、被供託者をA又はBとする弁済供託がされた場合において、Aが供託所に対し、自己の債権額に相当する部分につき、当該供託を受諾する旨の意思表示をするときは、Aは、自らが債権者であることを証明しなければならない。
- 47第1問不動産登記法難
次のアからオまでの登記のうち、登記をすることができるものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 更地である甲土地に新築された表題登記のある乙建物を目的とし、乙建物の新築工事に要した費用を被担保債権として申請する不動産工事の先取特権の保存の登記 イ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、公正証書によりBを借地権者とする事業用借地権を設定する契約が締結されたが、当該事業用借地権の設定の登記がされないまま、AからCへの所有権の移転の登記がされた場合において、Cが当該契約を承諾したときの、Bを登記権利者、Cを登記義務者とし、AとBとの間で当該借地権を設定した日を登記原因の日付として申請する借地権の設定の登記 ウ 甲土地の一部を目的として地上権を設定する契約が締結されたが、甲土地の隣地との筆界を確認することができないために分筆の登記が未了であるときの、分筆未了を理由とした当該甲土地の一部について申請する地上権の設定の仮登記 エ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、Aがその配偶者であるBとの間にもうけた胎児Cに対して甲土地を贈与する旨の記載がある贈与証書を登記原因を証する情報として提供して、Cの出生前に申請する、AからCへの所有権の移転の登記 オ 工場財団に属した旨の登記がされている甲土地について、その所有権の登記名義人が、当該工場財団の抵当権者の同意を得て甲土地について賃貸借契約を締結した場合の、甲土地について申請する賃借権の設定の登記
- 48第2問不動産登記法難
電子情報処理組織を使用する方法による不動産登記の申請(以下「電子申請」という。)に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。なお、不動産登記令附則第 5 条に規定する添付情報の提供方法に関する特例(特例方式)については、考慮しないものとする。 ア 自然人が申請人である所有権の移転の登記の電子申請を、委任による代理人によってする場合であっても、申請人は、申請情報に電子署名を行わなければならない。 イ 法人の代表者が申請情報に電子署名を行った場合において、電子認証登記所の登記官が作成した当該法人の代表者に係る電子証明書を提供したときは、当該電子証明書の提供をもって、当該法人の会社法人等番号の提供に代えることができる。 ウ 委任による代理人によって権利に関する登記の電子申請をする場合において、当該電子申請の添付情報が、当該代理人以外の第三者が作成した書面に記載されているときは、当該書面に記載された情報を電磁的記録に記録したものに、当該代理人が電子署名を行ったものを添付情報として提供して申請することができる。 エ 登記の電子申請をした場合においても、登録免許税を納付するときは、当該電子申請をした登記所に、登録免許税に係る領収証書を貼付した登録免許税納付用紙を提出する方法によって納付することができる。 オ 自然人である申請人が委任による代理人によらずに登記の電子申請をした場合において、申請情報に誤りがあり補正するときは、申請人は、補正情報を作成した上でこれに電子署名し、当該申請人の電子証明書とともに送信しなければならない。
- 49第3問不動産登記法難
次のアからオまでの記述のうち、第1欄に掲げる登記を申請する場合に、第2欄に掲げる登記原因及びその日付が誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。 ※ アからオまでの記述は、本試験の問題冊子と同じ表の形で下に掲げています。
- 50第4問不動産登記法難
一の申請情報による登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。なお、複数の不動産について申請がされる場合には、当該不動産は、同一の登記所の管轄区域内にあるものとする。 ア 信託財産に属する不動産に関する権利が受託者の固有財産となった場合には、信託の登記の抹消と当該信託財産に属する不動産に関する権利の変更の登記とは、一の申請情報によって申請しなければならない。 イ Aが所有権の登記名義人である甲土地及び乙土地について、売主をAとし、買主をBとする売買により同一の日に所有権がAからBに移転した場合には、甲土地について登記識別情報を提供して申請する所有権の移転の登記と、乙土地について登記識別情報を提供することができないために事前通知による手続を利用して申請する所有権の移転の登記とは、一の申請情報によって申請することができる。 ウ 同一の債権を担保するために複数の土地に設定された元本の確定前の根抵当権の一部譲渡を登記原因とする根抵当権の一部移転の登記は、各土地についての登記原因の日付が異なる場合であっても、一の申請情報によって申請することができる。 エ 根抵当権者が単独で申請する根抵当権の元本の確定の登記と代位弁済を登記原因とする根抵当権の移転の登記は、一の申請情報によって申請しなければならない。 オ Aが所有権の登記名義人である甲土地とA及びBが所有権の登記名義人である乙土地について、A及びBが同一の日に、同一の住所に住所を移転した場合には、A及びBは、甲土地及び乙土地に係る所有権の登記名義人の住所の変更の登記を、一の申請情報によって申請することができる。
- 51第5問不動産登記法難
判決による登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア AからBへの所有権の移転の登記の抹消登記手続を命ずる旨の判決が確定した後、当該所有権の移転の登記を抹消する前にAが死亡し、Cが単独でAを相続した場合には、Cは、承継執行文の付与を受けることなく、CがAの相続人であることを証する情報を提供して、単独で当該判決による当該所有権の移転の登記の抹消を申請することができる。 イ 所有権の登記名義人はAであるが、実際の所有者はBである甲土地について、Bが死亡した後、Bの唯一の相続人であるCが、AからBへの真正な登記名義の回復を登記原因とする所有権の移転の登記手続を命ずる旨の確定判決を得た場合には、Cは、単独で当該判決による当該所有権の移転の登記を申請することができる。 ウ Aが所有権の登記名義人である甲土地に、Bを抵当権者とする抵当権の設定の登記がされている場合において、Aの債権者であるCが、詐害行為を理由として当該抵当権の設定契約を取り消し、Bに対して当該抵当権の設定の登記の抹消登記手続を命ずる旨の判決が確定したときは、Cは、自らを登記権利者として単独で当該判決による当該抵当権の設定の登記の抹消を申請することができる。 エ Aが所有権の登記名義人である農地である甲土地について、農地法所定の許可があったことを条件としてAからBへの所有権の移転の登記手続を命ずる旨の判決が確定した場合において、Bが単独で当該判決による当該所有権の移転の登記を申請するときは、当該判決に執行文の付与を受けることを要する。 オ AからBへの所有権の移転の登記の抹消登記手続を命ずる旨の判決が確定した後、当該所有権の移転の登記を抹消する前にBが死亡し、BからBの相続人であるCへの相続を原因とする所有権の移転の登記がされている場合には、Aは、Cに対する承継執行文の付与を受けることなく、単独で当該判決による当該相続を原因とする所有権の移転の登記の抹消を申請することができる。
- 52第6問不動産登記法難
所有権の保存の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 権利能力なき社団の旧代表者であるAが表題部所有者として記録されている不動産について、当該権利能力なき社団から当該不動産を買い受けたBは、Aの唯一の相続人であるCを被告として、Bが当該不動産の所有権を有することを確認する旨の確定判決を得て、これに基づき、Bを所有権の登記名義人とする所有権の保存の登記を申請することができる。 イ Aが表題部所有者として記録されている甲建物について、Aが死亡し、Aの相続人がB及びCである場合には、Bは、単独で、自己の相続分についてのみ相続による所有権の保存の登記を申請することができる。 ウ 表題部所有者をA及びBとする甲建物をCが買い受けた場合において、CがAを被告として、Cが甲建物の所有権を有することを確認する旨の確定判決を得たときは、Cは、自己を所有権の登記名義人とする所有権の保存の登記を申請することができる。 エ 敷地権付き区分建物の専有部分の表題部所有者Aが、当該区分建物をBに売却し、その売却代金について抵当権の設定契約を締結した場合において、Bが不動産登記法第 74 条第 2 項の規定による所有権の保存の登記をしないときは、Aは抵当権設定登記請求権を代位原因として、Bを所有権の登記名義人とする当該所有権の保存の登記を代位により申請することができる。 オ Aを表題部所有者とする甲建物について、Aが生前に相続人以外のBに対して甲建物を売却していた場合には、Aの相続人Cは、Aを所有権の登記名義人とする所有権の保存の登記を申請することができる。(参考)不動産登記法第 74 条 所有権の保存の登記は、次に掲げる者以外の者は、申請することができない。一~三 (略)2 区分建物にあっては、表題部所有者から所有権を取得した者も、前項の登記を申請することができる。この場合において、当該建物が敷地権付き区分建物であるときは、当該敷地権の登記名義人の承諾を得なければならない。
- 53第7問不動産登記法難
共有の不動産に係る登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア A及びBが所有権の登記名義人である甲土地をAが単独で取得し、Aが所有権の登記名義人である乙土地をBが単独で取得する共有物分割の協議により甲土地の登記を申請する場合の登記原因は、共有物分割による交換である。 イ 所有権の登記がない建物の表題部所有者であるA及びBが、当該建物について所有権の保存の登記を申請する場合には、当該登記の申請情報と同一の申請情報により共有物の分割をしない旨の定めの登記を申請することができない。 ウ A及びBが所有権の登記名義人である甲土地について、Aが自己の持分をCに売却した後にBが自己の持分を放棄した場合には、AからCへの持分の移転の登記をする前であっても、持分放棄を登記原因とするBからCへの持分の移転の登記を申請することができる。 エ 甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡し、Aの法定相続人であるB及びCがそれぞれ自己の相続分をAの相続人でないDに贈与した場合には、相続分の贈与を登記原因として直接AからDへの所有権の移転の登記を申請することができる。 オ A及びBが所有権の登記名義人である甲土地のAの持分に対してCを債権者とする差押えの登記がされている場合において、A及びBが、Dに対して、同一の売買契約に基づいて、同一の日に甲土地のそれぞれの持分を売却したときであっても、A及びBからDへの共有者全員の持分の全部の移転の登記は、一の申請情報により申請することはできない。
- 54第8問不動産登記法難
時効取得を登記原因とする所有権の移転の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア Aは、Bが所有権の登記名義人である甲土地を占有していたが、甲土地の取得時効の完成前に死亡し、Aの相続人であるCが甲土地の占有を継続して甲土地を時効により取得した場合において、Cが当該時効の起算日より後に出生したときであっても、Cは、時効取得を登記原因として、当該時効の起算日の日付を登記原因の日付とする所有権の移転の登記を申請することができる。 イ Aは、B及びCが所有権の登記名義人である甲土地を時効により取得したが、Bが共有者全員持分全部移転の登記に協力しない場合には、Aは、Cと共同して時効取得を登記原因としてCの持分の移転の登記を申請することはできない。 ウ Aは、Bが所有権の登記名義人である甲土地を時効により取得したが、その時効の起算日より前にBが死亡していた場合には、Aは、甲土地について相続を登記原因とする所有権の移転の登記をすることなく、Bの相続人全員と共同してBからAへの所有権の移転の登記を申請することはできない。 エ Aは、時効の起算日より後にBが死亡し、Bの相続人であるCに相続を登記原因とする所有権の移転の登記がされている甲土地を時効により取得した場合には、Cへの所有権の移転の登記を抹消した上で、Aは、Bの相続人全員と共同して所有権の移転の登記を申請しなければならない。 オ Aは、Bが所有権の登記名義人である甲土地を時効により取得したが、その後に、BがCに対し、甲土地を贈与しており、贈与を登記原因とするBからCへの所有権の移転の登記がされている場合には、Aは、Cと共同して時効取得を登記原因とする所有権の移転の登記を申請することができる。
- 55第9問不動産登記法難
買戻しの特約の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。なお、複数の不動産について申請がされる場合には、当該不動産は、同一の登記所の管轄区域内にあるものとする。 ア 甲建物の所有権を目的として買戻しの特約が付された売買契約が締結され、買主が実際に支払った代金に代えて別途合意により定めた金額により買い戻せるものとした場合において、当該買戻しの特約の登記を申請するときは、その合意により定めた金額を申請情報の内容とすることはできない。 イ 甲土地及び乙土地の売買代金及び契約費用を一括して定めた買戻しの特約が付された売買契約が締結された場合において、甲土地及び乙土地について買戻しの特約の登記を申請するときは、甲土地及び乙土地で一括して定めた売買代金及び契約費用を申請情報の内容とすることができる。 ウ 甲土地を目的とする乙区 1 番で登記された地上権の移転の登記と同時に買戻しの特約の登記がされている場合において、売買を登記原因として当該特約に係る買戻権の移転の登記を申請するときの登記の目的は、「 1 番地上権付記 1 号の付記 1 号買戻権移転」である。 エ 買戻しの期間を 15 年と合意する旨を記載した登記原因を証する情報を添付し、買戻しの期間を 15 年として申請情報を提供してした買戻しの特約の登記の申請をしても、買戻期間を 10 年と引き直して買戻しの特約の登記がされる。 オ 買戻しの特約が付された売買契約が締結され、所有権の移転の時期を後日売買代金の全額を支払ったときとする旨の合意がされた場合には、買戻しの特約の登記の申請に係る登記原因の日付を当該売買契約の締結の日とし、所有権の移転の登記の申請に係る登記原因の日付を当該売買代金全額の支払をした日として、買戻しの特約の登記と所有権の移転の登記とを同時に申請することができる。
- 56第10問不動産登記法難
敷地権付き区分建物又は所有権が敷地権である旨の登記がされている土地についての登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。なお、建物の区分所有等に関する法律第 22 条第 1 項ただし書の規約はないものとする。 ア 敷地権付き区分建物についての処分禁止の仮処分の登記は、当該敷地権が生じた後に当該仮処分がされた場合であっても、敷地権の目的である土地のみを目的とすることができる。 イ 敷地権付き区分建物について所有権の移転の登記を申請する場合において、当該区分建物の不動産番号を申請情報の内容としたときは、敷地権の目的となる土地の所在する市、区、郡、町、村及び字並びに当該土地の地番、地目、地積、敷地権の種類及び割合を申請情報の内容とすることを要しない。 ウ 敷地権である旨の登記がされた土地のみを目的として、当該敷地権が生じた日より後の日付を登記原因の日付とする区分地上権の設定の登記を申請することはできない。 エ 抵当権の設定の登記がされた土地を敷地権の目的として区分建物が新築され、敷地権である旨の登記がされた後、当該抵当権の被担保債権と同一の債権を担保するために当該区分建物のみを目的として抵当権の追加設定の登記を申請することができる。 オ 敷地権付き区分建物の建物のみを目的として、当該敷地権が生じた日より後の日付を登記原因の日付とする賃借権の設定の登記を申請することはできない。(参考)建物の区分所有等に関する法律第 22 条 敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。2 ・ 3 (略)
- 57第11問不動産登記法標準
地上権の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア A、B及びCが所有権の登記名義人である土地について、A及びBが、Cに対して、A及びBの持分に地上権を設定することを承諾した場合には、Cを地上権者として、A及びBの持分につき地上権を設定する登記を申請することができる。 イ 地上権の設定の保全仮登記に基づく本登記を申請する場合には、当該保全仮登記に係る仮処分の債権者は、当該申請と同時に、単独で当該保全仮登記に係る仮処分の登記に後れる質権の設定の登記の抹消を申請することはできない。 ウ 区分地上権の設定の登記がされている土地の当該区分地上権を、竹木の所有を目的とする地上権に変更する旨の地上権の変更の登記を申請することができる。 エ 乙区 1 番で登記された地上権の持分を売買により取得したAが、その持分の一部を更にBに売却した場合に申請する登記の目的は、「 1 番地上権A持分一部移転」である。 オ 強制競売により法定地上権が設定されたものとみなされた場合には、地上権の設定の登記は、裁判所書記官の嘱託によってされる。
- 58第12問不動産登記法難
抵当権の設定の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア AのBに対する金銭消費貸借契約に基づく債権と、CのBに対する保証委託契約に基づく債権を担保するために、A及びCを抵当権者、Bを債務者とする 1 個の抵当権の設定契約を締結した旨が記載された登記原因を証する情報を添付して、A及びCを抵当権者とする抵当権の設定の登記を一の申請情報によって申請することができる。 イ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、Aが債権者Bとの間で抵当権の設定契約を締結し、利息について「利息 年 3% ただし、将来の金融情勢に応じ債権者において利率を適宜変更することができる」旨を申請情報の内容とする抵当権の設定の登記を申請することはできない。 ウ 株主総会の決議により解散した旨の登記がされているA株式会社を所有権の登記名義人とする甲土地について、A株式会社が清算中に、A株式会社がBとの間でBを抵当権者とする抵当権の設定契約を締結した場合には、その旨が記載された登記原因を証する情報を提供したとしても、当該抵当権の設定の登記を申請することはできない。 エ A及びBが、Bを所有権の登記名義人とする甲土地について、Aを抵当権者とする抵当権の設定契約を締結した場合において、当該抵当権の設定の登記を申請する前に、甲土地に対しCを債権者とする強制競売による差押えの登記がされていたときであっても、当該抵当権の設定の登記を申請することができる。 オ Aを債権者とするX債権、Y債権及びZ債権の 3 個の債権を各別に担保するために、甲土地の所有権を目的として順位 1 番にX債権、順位 2 番にY債権、順位 3 番にZ債権を被担保債権とする 3 個の抵当権の設定の登記がされている場合には、Aは、乙土地に当該 3 個の債権を被担保債権とする 1 個の抵当権の追加設定の登記を申請することができる。
- 59第13問不動産登記法難
根抵当権の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、Bを根抵当権者とする根抵当権を設定した場合において、登記原因を証する情報に被担保債権の範囲として「信託取引」と記載されているときは、「信託取引」を当該根抵当権の債権の範囲として当該根抵当権の設定の登記を申請することができる。 イ 元本の確定前の根抵当権の登記名義人であるAが死亡し、その相続人がB及びCである場合において、BとCとの間で当該根抵当権が担保している既発生の債権をBが相続しない旨の遺産分割協議がされたときは、民法第 398 条の 8 第 1 項の合意により定めた相続人としてBを根抵当権者とする同項の合意の登記を申請することはできない。 ウ A及びBを登記名義人とする元本の確定前の根抵当権について、AがBに先立って弁済を受けるべきことを定めた場合には、Aを登記権利者、Bを登記義務者として、当該根抵当権の優先の定めの登記を申請することができる。 エ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、Bを根抵当権者とする元本が確定した根抵当権の設定の登記がされている場合において、Aから甲土地の所有権を取得し、その所有権の登記名義人となったCが、当該根抵当権の消滅請求をしたときは、Cは、当該根抵当権の抹消の登記の登記原因を証する情報として、当該根抵当権の極度額に相当する金額を供託したことを証する供託書正本を添付して、単独で当該根抵当権の抹消の登記を申請することができる。 オ Aを所有権の登記名義人とする甲土地について、Bを根抵当権者とする令和 5 年 6月 30 日設定を登記原因及びその日付とする根抵当権の設定の登記を申請する場合において、登記原因を証する情報に元本の確定期日として「令和 5 年 6 月 30 日から 3 年間」と記載されているときであっても、当該元本の確定期日について「令和 5 年 6 月30 日から 3 年間」を申請情報の内容として登記を申請することはできない。(参考)民法第 398 条の 8 元本の確定前に根抵当権者について相続が開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債権のほか、相続人と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に取得する債権を担保する。2 ~ 4 (略)
- 60第14問不動産登記法標準
不動産登記に関する法令における期間の定めに関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。なお、申請はいずれも登記所に書面を提出する方法により行うものとする。 ア 新築した建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から 1 か月以内に、所有権の保存の登記を申請しなければならない。 イ 法定相続情報一覧図つづり込み帳の保存期間は、法定相続情報一覧図の保管の申出の日から 10 年である。 ウ 取締役会設置会社であるA株式会社とその代表取締役であるBとの間で締結した売買契約に基づく所有権の移転の登記を申請する場合において、利益相反取引に当たる当該売買契約を承認する旨のA株式会社の取締役会の議事録及び当該議事録に押印された印鑑に関する証明書を添付するときは、当該印鑑に関する証明書は、作成後 3 か月以内のものでなければならない。 エ 相続を登記原因とする所有権の移転の登記を申請する場合において、登記原因を証する情報として戸籍謄本を添付するときは、当該戸籍謄本は、作成後 3 か月以内のものであることを要しない。 オ 国外に住所を有する日本人を登記義務者として所有権の移転の登記を申請する場合において、当該申請書に添付すべき登記義務者の印鑑に関する証明書に代えて、在外公館において作成される登記義務者の署名が本人によるものである旨の証明書を添付するときは、当該証明書は、作成後 3 か月以内のものであることを要しない。
- 61第15問不動産登記法難
書面を提出する方法によって不動産登記の申請をする場合における添付書面(磁気ディスクを除く。)の原本の還付の請求に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。なお、申請人はいずれも自然人とする。 ア 相続を原因とする所有権の移転の登記を申請する場合において、申請人の住所の記載のある相続関係説明図を添付したときは、申請人の住所を証する書面について原本と相違ない旨の記載のある謄本の提供を要することなく、当該申請人の住所を証する書面の原本の還付を請求することができる。 イ 売買を原因とする所有権の移転の登記を申請する場合において、登記義務者が登記識別情報を提供することができないため資格者代理人が作成した本人確認情報を添付したときは、当該本人確認情報に添付する資格者代理人であることを証する書面について原本の還付を請求することができる。 ウ 時効取得を原因とする所有権の移転の登記を申請する場合において、当該申請のために登記権利者及び登記義務者が作成した登記の原因となる事実又は法律行為を登記所に報告する形式の登記原因を証する情報を添付したときは、当該登記原因を証する情報について原本の還付を請求することはできない。 エ 売買予約を原因とする所有権の移転請求権の仮登記を申請する場合において、登記権利者が、登記義務者の承諾書を添付して単独で当該仮登記の申請をしたときは、当該承諾書に添付された登記義務者の印鑑に関する証明書について原本の還付を請求することはできない。 オ 申請人が登記の申請をするとともに添付書面について原本の還付を請求した場合において、当該請求に係る添付書面の原本の還付を請求することができるときは、登記官は、当該申請の受付後、直ちに原本の還付をしなければならない。
- 62第16問不動産登記法難
登録免許税に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1から 5 までのうち、どれか。なお、租税特別措置法等の特例法による税の減免規定の適用はないものとする。 ア 登録免許税法第 4 条第 1 項により別表第 2 に掲げる非課税法人であるA地方住宅供給公社が当事者となって抵当権の順位の変更の登記を受ける場合において、A地方住宅供給公社の抵当権の順位が他の抵当権に優先するときは、当該抵当権の順位の変更の登記については、登録免許税が課されない。 イ Aが所有権の登記名義人である甲土地を要役地とし、甲土地と同一の登記所の管轄区域内にあるBが所有権の登記名義人である乙土地及び丙土地を承役地とする地役権の設定の登記を一の申請情報により申請した場合の登録免許税の額は、1500 円である。 ウ 根抵当権の信託の仮登記の登録免許税の額は、不動産の個数 1 個につき 1000 円である。 エ 根抵当権者をA及びBとする極度額 1500 万円の元本の確定前の根抵当権について、A及びBが当該根抵当権をCに一部譲渡した場合の根抵当権の一部移転の登記の登録免許税の額は、1 万円である。 オ Aが所有権の登記名義人である不動産の価額が 1000 万円の甲土地について、売買を登記原因として、AからBに 2 分の 1 の持分を移転した旨の所有権の一部移転の登記がされている場合において、当該登記を所有権の全部の移転の登記とする所有権の更正の登記の登録免許税の額は、10 万円である。(参考)登録免許税法第4条 国及び別表第 2 に掲げる者が自己のために受ける登記等については、登録免許税を課さない。2 (略)
- 63第1問商業登記法標準
次の対話は、商業登記法に基づく印鑑の提出等及び電子証明書の発行の請求に関する司法書士と補助者との対話である。司法書士の質問に対する次のアからオまでの補助者の解答のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 司法書士: 登記所に提出した印鑑を紛失した場合には、印鑑の廃止をすることができます。印鑑の廃止をする場合には、印鑑の廃止の届出をする必要がありますが、どのような手続を行いますか。 ア 印鑑の廃止の届出は、廃止する印鑑を押印した書面で行うことができますが、当該印鑑に係る印鑑カードを返納すれば、当該書面に廃止する印鑑を押印しなくても、印鑑の廃止の届出をすることができます。 司法書士: それでは、少し場面を変えてみましょう。登記所に提出した印鑑ではなく、当該印鑑に係る印鑑カードを紛失してしまい、新たな印鑑カードの交付を受けたい場合には、どのような手続を行いますか。 イ まず、紛失した印鑑カードの廃止の届出をしなければならず、当該届出後に新たな印鑑カードの交付の請求をすることができ、これにより新たな印鑑カードの交付を受けることができます。 司法書士: 登記所への印鑑の提出は、電子情報処理組織を使用してすることはできますか。 ウ 印鑑の提出は、電子情報処理組織を使用してすることはできません。 司法書士: 次は、商業登記法に基づく電子証明書についてお聞きします。電子証明書の発行の請求をする場合には、書面を提出してすることができますか。 エ 電子証明書の発行の請求は、全て電子情報処理組織を使用してすることとなり、書面を提出して請求することはできません。 司法書士: 電子証明書の発行の請求は、委任による代理人によりすることができますか。 オ 委任による代理人によりすることはできません。
- 64第2問商業登記法難
株式会社の設立の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 発起人が会社である場合における設立の登記の申請書には、同一の登記所の管轄区域内に発起人となる当該会社の本店があるときを除き、発起人となる当該会社の登記事項証明書を添付し、又は発起人となる当該会社の会社法人等番号を記載しなければならない。 イ 当該設立が発起設立である場合において、定款に公告方法を電子公告とする旨の定めがあるが、当該電子公告に用いるウェブサイトのアドレスに関する定めがなく、後にこれを定めたときは、設立の登記の申請書には、これを定めるにつき発起人の過半数の同意があったことを証する書面を添付しなければならない。 ウ 当該設立が募集設立である場合において、議決権を行使することができる設立時株主の議決権の 3 分の 2 を有する設立時株主が出席し、出席した当該設立時株主の議決権の 3 分の 2 に当たる多数をもって商号を変更する旨の定款変更の創立総会の決議をしたときは、設立の登記の申請書に、当該創立総会の議事録を添付して、変更後の商号による設立の登記の申請をすることができる。 エ 当該設立が発起設立である場合において、定款に設立時発行株式と引換えに払い込む金銭の額の定めがなく、後にこれを定めたときは、設立の登記の申請書には、これを定めるにつき発起人全員の同意があったことを証する書面を添付しなければならない。 オ 定款に、設立に際して出資される財産である自動車の価額を 650 万円とする定めがある場合において、その価額が相当であることについて税理士の証明を受けたときは、当該税理士が設立しようとする会社の設立時会計参与であったとしても、設立の登記の申請書に、当該税理士が作成した証明書を添付して、設立の登記の申請をすることができる。
- 65第3問商業登記法難
新株予約権の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 新株予約権の行使の条件を定めた場合において、当該条件が成就しないことが確定し、当該新株予約権の全部を行使することができなくなったときの当該新株予約権の消滅による変更の登記の申請書には、当該条件が成就しないことが確定したことを証する書面を添付しなければならない。 イ 募集新株予約権の内容として、譲渡による当該新株予約権の取得について発行会社の承認を要する旨の定めがある場合であっても、募集新株予約権の発行による変更の登記の申請書には、登記すべき事項として当該定めを記載することを要しない。 ウ 株式会社が新株予約権の無償割当てをした場合において、当該株式会社が自己新株予約権のみを交付したときは、新株予約権の無償割当てによる変更の登記の申請をしなければならない。 エ 募集新株予約権の内容として、当該新株予約権を行使した新株予約権者に交付する株式の数に一株に満たない端数がある場合には、これを切り捨てるものとする旨を定めたときは、募集新株予約権の発行による変更の登記の申請書には、登記すべき事項として当該定めを記載しなければならない。 オ 会社法上の公開会社でない株式会社が、株主総会の決議により、募集新株予約権の内容として、当該新株予約権の行使により株式を発行する場合における資本金の額として計上しない額を定めていたときは、当該新株予約権の行使による変更の登記の申請書には、当該株主総会の議事録を添付しなければならない。
- 66第4問商業登記法難
株式会社の役員の変更の登記等に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 定款に定める取締役及び代表取締役の員数が取締役 3 名及び代表取締役 1 名である取締役会設置会社において、代表取締役である取締役が死亡し、残りの取締役 2 名が出席した取締役会の決議によって後任の代表取締役を選定した場合には、後任の代表取締役は、前任の代表取締役の死亡による変更の登記と後任の代表取締役の就任による変更の登記を申請することができる。 イ 監査の範囲が会計に関するものに限定されている監査役を置いている取締役会設置会社において、取締役及び監査役の全員が出席した取締役会の決議によって代表取締役を選定した場合には、代表取締役の就任による変更の登記の申請書には、当該取締役会の議事録に押印された出席した取締役又は監査役の印鑑と変更前の代表取締役が登記所に提出している印鑑とが同一であるときを除き、当該取締役会の議事録に押印された出席した取締役及び監査役の印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付しなければならない。 ウ 成年被後見人を取締役として選任した場合は、取締役の就任による変更の登記の申請書には、当該成年被後見人の同意書を添付することを要しない。 エ 取締役の員数について定款に会社法の規定と異なる別段の定めのある会社において、会社法第 112 条第 1 項の規定により、ある種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会において取締役を選任する旨の定款の定めが廃止されたものとみなされたときにする当該定款の定めの廃止による変更の登記の申請書には、定款を添付しなければならない。 オ 株主総会において解任された取締役について、辞任を原因とする取締役の変更の登記がされている場合には、会社は、当該登記の抹消を申請することができる。(参考)会社法第 112 条 第 108 条第 2 項第 9 号に掲げる事項(取締役に関するものに限る。)についての定款の定めは、この法律又は定款で定めた取締役の員数を欠いた場合において、そのために当該員数に足りる数の取締役を選任することができないときは、廃止されたものとみなす。2 (略)
- 67第5問商業登記法難
取締役会設置会社における資本金の額の変更の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 株式の発行と同時に準備金の額を減少する場合において、当該準備金の額の減少の効力が生ずる日後の準備金の額が当該日前の準備金の額を下回らないときは、準備金の資本組入れによる変更の登記の申請書には、当該準備金の資本組入れに関する株主総会の議事録を添付しなければならない。 イ 株式の発行と同時に資本金の額を減少する場合において、当該資本金の額の減少の効力が生ずる日後の資本金の額が当該日前の資本金の額を下回らないときは、資本金の額の変更の登記の申請書には、当該資本金の額の減少に関する株主総会の議事録を添付しなければならない。 ウ 臨時株主総会の普通決議により、剰余金の額を減少して、資本金の額を増加することとしたときは、当該臨時株主総会の議事録を添付して、資本金の額の変更の登記を申請することができる。 エ 会計監査人設置会社が、臨時株主総会の普通決議により、資本金の額を減少することとした場合において、減少する資本金の額が当該臨時株主総会の日における欠損の額を超えないときは、当該臨時株主総会の議事録を添付して、資本金の額の変更の登記を申請することができる。 オ 利益準備金の額を減少し、減少する利益準備金の一部を資本金とする資本金の額の変更の登記の申請書には、当該利益準備金の資本組入れに関する株主総会の議事録を添付しなければならない。
- 68第6問商業登記法難
株式交付親会社の株式交付による変更の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。なお、租税特別措置法等の特例法による税の減免規定の適用はないものとする。 ア 株式会社は、その議決権の過半数を有する他の株式会社を株式交付子会社として株式交付をすることにより、株式交付による変更の登記を申請することができない。 イ 株式交付による変更の登記の申請書に、合同会社を株式交付親会社とし、株式会社を株式交付子会社とする株式交付計画書を添付して、株式交付による変更の登記を申請することができる。 ウ 株式交付により資本金の額が 1000 万円増加し、かつ、発行済株式の総数が 1 万株増加した場合において、株式交付による変更の登記を申請するときの登録免許税の額は、7 万円である。 エ 株式交付親会社が、株式交付計画に基づき、株式交付子会社の株式の譲渡人に対し、株式交付親会社の株式のみを交付した場合は、株式交付による変更の登記の申請書には、債権者保護手続を行ったことを証する書面を添付しなければならない。 オ 株式交付親会社が株式交付子会社の株式と併せて株式交付子会社の新株予約権を譲り受ける場合において、株式交付子会社が新株予約権証券を発行しているときは、株式交付による変更の登記の申請書には、株式交付子会社が新株予約権証券の提出に関する公告をしたことを証する書面を添付しなければならない。
- 69第7問商業登記法標準
外国会社の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、登記事項でないものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。 ア 外国会社の設立の準拠法 イ 外国会社の本店の所在場所 ウ 日本における代表者の権限の範囲 エ 公告方法として、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法を定めた場合における当該公告方法 オ 日本における代表清算人の氏名及び住所
- 70第8問商業登記法難
一般社団法人の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記 1 から 5 までのうち、どれか。なお、定款に別段の定めはないものとする。 ア 設立時理事としてAが就任を承諾した場合における設立の登記の申請書には、Aが就任を承諾したことを証する書面に押印した印鑑につき市町村長の作成した証明書が添付されているときを除き、Aが就任を承諾したことを証する書面に記載したAの氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書を添付しなければならない。 イ 登記所に印鑑を提出している代表理事が代表理事を辞任した場合における代表理事の変更の登記の申請書には、当該代表理事が辞任したことを証する書面に押印した印鑑と登記所に提出している印鑑とが同一である場合を除き、当該代表理事が辞任したことを証する書面に押印した印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付しなければならない。 ウ 監事設置一般社団法人において、初めて監事に就任した「法務太郎」が婚姻前の氏「司法」から婚姻により「法務」を称することになったものであるときは、当該一般社団法人の代表者は、当該監事の旧氏である「司法」も登記簿に記録するよう申し出ることができる。 エ 社員が社員総会の目的である事項として理事の選任について提案をした場合において、当該提案につき社員の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、理事の変更の登記の申請書に、当該提案を可決する旨の決議があったものとみなされた事項の内容が記載された社員総会の議事録を添付して、理事の変更の登記を申請することはできない。 オ 理事の変更の登記の申請書に、総社員の議決権の過半数を有する社員が出席し、出席した当該社員の議決権の過半数をもって理事を解任する決議をしたとする社員総会の議事録を添付して、理事の変更の登記を申請することはできない。