会計士 2025年度 の過去問一覧
公認会計士の2025年度の過去問を177問収録。問題文・選択肢・正解・解説まで基本無料で公開。スキマ資格で繰り返し演習できます。
- 1第1問財務会計論難
当期純利益と包括利益に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.連結損益計算書における当期純利益には非支配株主に帰属する部分も含まれるのに対して,連結ベースの 1 株当たり当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益を基礎として算定される。 イ.包括利益とは,ある企業の特定期間の財務諸表において認識された純資産の変動額のうち,当該企業の純資産に対する持分所有者(株主のほか新株予約権の所有者,子会社の非支配株主も含む。)との直接的な取引によらない部分をいう。 ウ.包括利益の表示方法については,親会社株主に帰属する当期純利益に,親会社株主に係るその他の包括利益を加減して親会社株主に係る包括利益を計算し,これに非支配株主に係る包括利益を加減する方法により表示する。 エ.組替調整額として,その他の包括利益の内訳項目ごとに注記されるのは,当期純利益を構成する項目のうち,過去の期間にその他の包括利益に含まれていた部分である。
- 2第2問財務会計論難
討議資料「財務会計の概念フレームワーク」に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.会計基準の設定にあたっては,投資家の意思決定に資する情報を開示することが重視されるべきであり,会計基準の設定・改廃を進める際に,それが配当制限・税務申告制度・金融規制などの公的規制や企業関係者の間の私的契約等を通じた利害調整に及ぼす影響は考慮の対象とはならない。 イ.会計情報の有用性は信頼性にも支えられており,信頼性を支える特性の 1つに中立性がある。利益の測定では将来事象の見積りが不可欠であるが,見積りによる測定値は誰が見積もるのかによって大きなばらつきが生じることがあり,見積りのみに基づく情報を投資家が完全に信頼するのは難しい。そこで,測定者の主観には左右されない事実に基づく財務報告が求められるというものが中立性である。 ウ.ある財を販売目的で所有するケースと自己使用目的で保有するケースとでは,2つの取引(企業活動)の外形的形式や一般属性は同じであるものの,実質すなわち企業の将来キャッシュフロー(の金額,タイミング,不確実性)が異なっている。したがって,比較可能性の観点から,これら 2つのケースには,それぞれ異なる会計処理が適用されなければならない。 エ.財務諸表の構成要素の定義を充足した各種項目の認識は,基礎となる契約の原則として少なくとも一方の履行が契機となる。さらに,いったん認識した資産・負債に生じた価値の変動も,新たな構成要素を認識する契機となる。ただし,金融商品に属する契約の一部は,双務未履行の段階で財務諸表に計上されている。
- 3第3問財務会計論難
複式簿記に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.総勘定元帳の資産・負債・資本の諸勘定を締め切る方法として,各勘定の残高を閉鎖残高勘定に振り替える仕訳を通じて行う方法がある。この方法を採用すると,次期の開始記入も仕訳を通じて行われ,その仕訳は締切の際に行われる仕訳と全く同じものとなる。 イ.記帳の正確性を確認するため,期中や決算時に試算表が作成されることがある。試算表の借方合計額と貸方合計額が一致しない場合,それは記帳のどこかに誤りがあることを意味するが,両者が一致したとしても,一致の事実は記帳の正確性を保証するものではない。 ウ.複式簿記の期中の記録に用いられる勘定は,備忘記録のための勘定を含めて全て,その期末残高が貸借対照表あるいは損益計算書に計上されるという点において共通の特徴を有している。 エ.支店独立会計制度を採用する企業が本支店合併財務諸表を作成する際,未達取引の整理については,未記帳になっている本店または支店において記帳が行われる。他方,内部取引の相殺消去については,本店および支店いずれの仕訳帳・総勘定元帳にも記帳は行われない。
- 4第4問財務会計論難
「企業会計原則」の一般原則に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.企業会計は,その処理の原則および手続を毎期継続して適用し,みだりにこれを変更してはならない。このように,企業に対して,会計処理の原則および手続を毎期継続して適用するよう求めるのは,財務諸表における企業間の比較可能性を確保し,その結果,企業の財務内容に関する利害関係者の判断を誤らせないようにするためである。 イ.企業会計は,全ての取引につき,正規の簿記の原則に従って,正確な会計帳簿を作成しなければならない。ただし,重要性の乏しいものについては,本来の厳密な会計処理によらず,他の簡便な方法によることも,正規の簿記の原則に従った処理として認められる。 ウ.企業会計は,財務諸表によって,利害関係者に対し必要な会計事実を明瞭に表示し,企業の状況に関する判断を誤らせないようにしなければならない。ただし,重要性の乏しいものについては,本来の厳密な表示によらず,他の簡便な方法によることも,明瞭性の原則に従った処理として認められる。 エ.将来の不確実性に対処し企業の存続を確保するため,利益を控えめに計上する会計処理は健全とされている。ただし,利益を控えめに計上する保守的な会計処理が過度に行われると,明瞭性の原則に反することになるため,保守主義の原則は,一般に公正妥当と認められる会計基準の範囲内においてのみ認められる。
- 5第5問財務会計論難
固定資産に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.自社の営業のために使用する目的で固定資産を自家建設した場合,建設に要する借入金の利子で稼働前の期間に属するものについては,当該固定資産の取得原価に含めることができる。 イ.企業が現物出資で固定資産を受け入れる場合,信頼性の高い固定資産の公正な評価額を得るのは困難であるため,当該資産の取得原価は対価として用いた自社の株式の公正な評価額で算定されなければならない。 ウ.固定資産を自家建設した場合,同等の資産を購入するよりも安価になる場合と高価になる場合が存在する。購入した場合の購入価額が明らかで,自家建設による原価との差額が存在する場合でも,当該差額を完成した年度の損益とすることはできない。 エ.有形固定資産を購入すると支出が発生するので,新たに取得された有形固定資産の取得原価は,キャッシュ・フロー計算書の「投資活動によるキャッシュ・フロー」の区分における「有形固定資産の取得による支出」の金額と一致する。
- 6第6問財務会計論難
資産除去債務に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.有形固定資産を除去する義務が,不適切な操業等によって発生した場合には,資産除去債務として有形固定資産の使用期間にわたって費用配分すべきではなく,引当金の計上や減損会計の適用対象となる。 イ.資産計上された資産除去債務に対応する除去費用のうち,土地の原状回復費用については,土地が非償却資産であるという理由で,減価償却を通じた各期への費用配分の対象から除外しなければならない。 ウ.資産除去債務は,その発生時に,有形固定資産の除去に要する将来キャッシュ・フローの割引後の金額で算定する。なお,割引前の将来キャッシュ・フローは,市場の評価を反映した支出見積額による。 エ.割引前の将来キャッシュ・フローに重要な見積りの変更が生じた際,その調整額に適用する割引率は,当該キャッシュ・フローが増加する場合には,キャッシュ・フローの増加部分が新たな負債の発生と同様のものとして,その時点の割引率とし,当該キャッシュ・フローが減少する場合には,負債計上時の割引率とする。
- 7第7問財務会計論難
純資産に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.株主が資本剰余金の区分におけるその他資本剰余金の処分による配当を受けた場合,その配当は,基本的には投資の払戻しの性格を有する。したがって,株主は,配当の対象となる有価証券が売買目的有価証券である場合を除き,原則として配当受領額を配当の対象である有価証券の帳簿価額から減額する。 イ.自己株式の処分が新株の発行と同様の経済的実態を有する点を考慮すると,その処分差額も株主からの払込資本と同様の経済的実態を有すると考えられる。したがって,自己株式処分差益は資本準備金またはその他資本剰余金に計上する。 ウ.一般に,資本取引を除く資本の変動と利益が一致するという関係は,会計情報の信頼性を高め,企業評価に役立つものと考えられている。したがって,当期純利益が,資本取引を除く株主資本の変動をもたらすという関係が成立するように,貸借対照表上,評価・換算差額等は株主資本とは区別されている。 エ.自己株式の無償取得は,自己株式を時価で取得した後に,取得の対価の支払を免除されたと擬制することができる。したがって,自己株式を無償で取得した場合,取得した自己株式を時価で測定し,同額を資本剰余金とする。
- 8第8問財務会計論難
キャッシュ・フロー計算書が対象とする資金の範囲およびその注記に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.資金の範囲に含まれる現金には,いわゆるステーブルコインのうち,法定通貨の価値と連動した価格で発行され券面額と同額で払戻しを約するものおよびこれに準ずる性質を有するものが含まれる。 イ.資金の範囲に含まれる現金同等物には,取得日から満期日までの期間が 1年以内の短期投資である定期預金が含まれる。 ウ.当座借越限度枠を企業が保有する現金および現金同等物と同様に利用している場合,当座借越は,負の現金同等物として資金の範囲に含まれる。 エ.資金の範囲に含めた現金および現金同等物の内容並びにその期末残高の内訳は注記することが求められており,資金の範囲を変更した場合であっても,その変更に伴う追加的な注記は必要ない。
- 9第9問財務会計論難
「リースに関する会計基準」および同適用指針(2024年 9月 13日公表)に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.貸手は,リース料受取時に,通常の売買取引に係る方法に準じた会計処理により,所有権移転ファイナンス・リースについてはリース債権として,所有権移転外ファイナンス・リースについてはリース投資資産として計上する。 イ.貸手は,貸手のリース期間について,借手のリース期間と同様に決定する方法,または借手が原資産を使用する権利を有する解約不能期間(事実上解約不能と認められる期間を含む。)にリースが置かれている状況からみて借手が再リースする意思が明らかな場合の再リース期間を加えて決定する方法のいずれかを選択して決定する。 ウ.借地権は無形固定資産に属するものとされている。無形固定資産のリースについては,「リースに関する会計基準」および同適用指針の範囲に含まれない。このため借手において借地権の設定に係る権利金等については,「リースに関する会計基準」および同適用指針を適用しない。 エ.残価保証とは,リース終了時に,原資産の価値が契約上取り決めた保証価額に満たない場合,その不足額について貸手と関連のない者が貸手に対して支払う義務を課せられる条件をいう。貸手と関連のない者には,借手および借手と関連のある当事者並びに借手以外の第三者が含まれる。
- 10第10問財務会計論難
「退職給付に関する会計基準」に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.退職給付債務は,退職給付見込額のうち,期末までに発生していると認められる額を割り引いて計算する。退職給付債務の計算における割引率は,安全性の高い債券の利回りを基礎として決定する。 イ.退職給付債務は,原則として個々の従業員ごとに計算する。ただし,勤続年数,残存勤務期間,退職給付見込額等について標準的な数値を用いて加重平均等により合理的な計算ができると認められる場合には,当該合理的な計算方法を用いることができる。 ウ.退職給付見込額は,合理的に見込まれる退職給付の変動要因を考慮して見積もる。この際,予想される昇給等による変動および臨時に支給される退職給付等であってあらかじめ予測できない変動は考慮しないものとする。 エ.連結財務諸表上,退職給付債務から年金資産の額を控除した額を負債として計上するが,年金資産の額が退職給付債務を超える場合には,資産として計上する。その際,負債である場合は,退職給付引当金の科目をもって固定負債に計上し,資産である場合は,前払年金費用等の適当な科目をもって固定資産に計上する。
- 11第11問財務会計論難
「収益認識に関する会計基準」および同適用指針に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.契約において識別したそれぞれの履行義務への取引価格の配分は,財またはサービスの独立販売価格の比率に基づく。なお,財またはサービスの独立販売価格を直接観察できない場合には,市場の状況,企業固有の要因,顧客に関する情報等,合理的に入手できるすべての情報を考慮し,観察可能な入力数値を最大限活用して,独立販売価格を見積もる。 イ.ライセンスは,企業の知的財産に対する顧客の権利を定めるものである。ライセンスを顧客に供与する際の企業の約束は,その内容にかかわらず,ライセンス期間にわたり存在する企業の知的財産にアクセスする権利であるとみなされるため,一定の期間にわたり充足される履行義務として処理する。 ウ.企業による契約の履行に資するために,顧客が労働のようなサービスを企業に提供する場合には,企業は,顧客から提供されたサービスに対する支配を獲得するかどうかを判定する。顧客から提供されたサービスに対する支配を獲得する場合には,当該サービスを,顧客から受け取る現金以外の対価として処理する。 エ.売掛金と契約資産は,企業が顧客に移転した財またはサービスと交換に受け取る対価に対する企業の権利が,無条件のものであるか否かという点で性質が異なる。よって,貸借対照表において,売掛金と契約資産は,区分して表示しなければならないこととされており,これらを区分せずにそれぞれの残高を注記するという方法は認められない。
- 12第12問財務会計論難
「固定資産の減損に係る会計基準」に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.固定資産の減損処理は,金融商品に適用されている時価評価と同じく,資産価値の変動によって利益を測定することや,決算日における資産価値を貸借対照表に表示することを目的とするものである。 イ.減損損失の認識をした後に将来キャッシュ・フローの見積りに変更があり,変更された見積りによれば過去に認識した減損損失が減額される場合であっても,減損損失の戻入れは認められない。 ウ.ある資産または資産グループの将来キャッシュ・フローの見積りに際しては,その資産または資産グループの現在の状況および合理的な使用計画等を考慮する必要がある。このため,計画されていない将来の設備の増強から生じる将来キャッシュ・フローをその見積りに含めない。一方,計画に基づく資産または資産グループの現在の価値を維持するための合理的な設備投資については,それに関連する将来キャッシュ・フローをその見積りに含める。 エ.将来キャッシュ・フローを見積もる際,生起する可能性の最も高い単一の金額(最頻値)を見積もる方法は,将来キャッシュ・フローの見積りに内在するリスクを見積額に反映させることができないため,その適用は認められない。
- 13第13問財務会計論難
「外貨建取引等会計処理基準」および「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」に関する以下の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。 ア.外貨建有価証券について,満期保有目的の債券や子会社株式は,取得時の為替相場により円換算し,売買目的有価証券やその他有価証券は,外国通貨による時価を決算時の為替相場により円換算する。 イ.決算日の為替相場として,決算日前後一定期間の直物相場に基づく平均相場を用いることができるが,それは決算日前後の相場変動状況から判断して,決算日の直物相場が異常と認められる場合のみである。 ウ.外貨建金銭債権債務は,短期と長期の区別をすることなく,決算日の為替相場により円換算し,換算差額は原則として当期の損益として処理する。 エ.在外子会社の資産および負債の換算に用いる為替相場と,資本に属する項目の換算に用いる為替相場が異なることにより生じる差額は,資産の部または負債の部に計上する。
- 14第14問財務会計論難
連結財務諸表の作成に関する以下の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。 ア.親会社の子会社に対する投資とこれに対応する子会社の資本は相殺消去するが,親会社による支配獲得が複数の株式取得により達成された場合,投資の額は,株式取得日ごとの時価の合計ではなく,支配獲得日の時価となる。また,資本の額は,子会社の個別貸借対照表上の純資産の部における株主資本および評価・換算差額等と評価差額からなる。 イ.連結子会社の時価発行増資において,親会社の引受割合が従来の持分比率と異なり,発行価格が従来の 1 株当たり純資産額と異なる場合には,親会社の払込額と増資による持分増減額との間に差額が生じるが,当該差額は,親会社の払込資本ではなく,連結上の払込資本を構成しないため,増資時の損益として処理される。 ウ.連結財務諸表の作成に当たっては,連結会社相互間の債権と債務は,相殺消去されなければならないが,連結会社相互間の取引に関する前払費用,未収収益,前受収益,および未払費用については相殺消去の対象に含まれない。また,連結会社が発行した社債で一時所有のものは,相殺消去の対象としないことができる。 エ.純損益計算の区分の表示方法は,連結損益及び包括利益計算書(1計算書方式)の場合は,当期純利益の直後に,親会社株主に帰属する当期純利益および非支配株主に帰属する当期純利益を付記する。一方,連結損益計算書(2 計算書方式)の場合は,当期純利益に,非支配株主に帰属する当期純利益を加減して,親会社株主に帰属する当期純利益を表示する。
- 15第15問財務会計論難
次の〔資料Ⅰ〕および〔資料Ⅱ〕に基づき,〔資料Ⅰ〕の空欄アに当てはまる正しい語句,および,当期(X1年4月1日~X2年3月31日)における,現金主義会計と発生主義会計のそれぞれによって計算した利益または損失の組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。ただし,〔資料Ⅱ〕以外に生じうる損益については考慮しない。なお,選択肢の「△」は損失を意味する。 〔資料Ⅰ〕 収益や費用の認識に関する基本的な考え方の違いによって,会計は現金主義会計と発生主義会計とに大別される。現金主義会計とは,現金すなわち通貨の収支に基づいて損益を認識する利益計算方法を意味し,発生主義会計とは,実現原則・発生原則・対応原則に基づいて損益を認識する利益計算方法を意味する。ここで発生原則とは,すべての費用および収益を,(ア)ように処理する考え方である。 〔資料Ⅱ〕 1.X0年4月1日に備品を780千円で購入し,代金は現金で支払った。この備品をX1年12月31日に720千円で売却し,代金は現金で受け取った。なお減価償却が必要な場合には,耐用年数5年,残存価額ゼロとして定額法により月割りで計算すること。 2.X1年6月5日に原材料を800千円で購入し,代金は現金で支払った。仕入れた原材料をすべて投入するとともに当期分の賃金(直接工の直接作業分に係る賃金)200千円を現金で支払って,製品(ただし一般的な工業製品,売価:@16千円)を100個製造した。そのうち80個をX1年7月20日に販売して顧客の検収を受けたが,代金は決算時点まで未回収である。 3.X1年9月1日に,借入期間2年,年利率3%,利息は2月末と8月末に支払う契約で,銀行から2,000千円を借り入れた。X2年2月28日に利息を支払った。なお,利息の計算にあたっては月割りで計算すること。
- 16第16問財務会計論難
次の〔資料Ⅰ〕および〔資料Ⅱ〕に基づき,X2年度(X2年4月1日~X3年3月31日)の損益計算書に計上される営業利益の金額として,最も適切なものの番号を一つ選びなさい。なお,計算結果に端数が生じる場合,千円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅰ〕決算整理前残高試算表(一部)(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │借方科目│金額│貸方科目│金額│ │繰越商品│123,400│一般売上│981,600│ │積送品│推定│積送品売上│推定│ │仕入│536,800│ │ │ │積送諸掛│推定│ │ │ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅱ〕決算整理事項 ⑴ 積送品は,積送時に仕入勘定から積送品勘定に振り替え,販売に係る積送品の原価を決算整理において一括して仕入勘定に振り戻している。 ⑵ 委託販売の原価率は75%である。 ⑶ 積送品にかかる購入代価は以下のとおりである。なお,発送諸掛6,485千円は販売費として処理している。(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┐ │期首積送品│当期積送高│期末積送品│ │推定│324,600│48,200│ └─────┴─────┴─────┘ ⑷ 当期において受託者より送付された売上計算書の要約は次のとおりである。なお,販売手数料は売上高の3%と設定されている。 ┌─────┬─────┐ │売上計算書│金額│ │総売上高│398,300千円│ │諸掛 倉庫費用│21,400千円│ │諸掛 販売手数料│推定│ │手取額│推定│ └─────┴─────┘ ⑸ 期末手許商品は172,800千円であり,棚卸減耗等は生じていない。また,積送諸掛以外に販売費及び一般管理費として145,000千円が生じている。
- 17第17問財務会計論難
次の〔資料〕に基づき,当社の当期末のその他利益剰余金の金額として最も適切なものの番号を一つ選びなさい。 〔資料〕 1.当社の当期首の株主資本は以下のとおりであった。(単位:百万円) ┌─────┬─────┐ │株主資本│金額│ │資本金│40,000│ │資本準備金│8,000│ │その他資本剰余金│2,000│ │利益準備金│1,870│ │別途積立金│43,700│ │繰越利益剰余金│12,380│ │自己株式│△26,210│ ├─────┼─────┤ │株主資本合計│81,740│ └─────┴─────┘ 2.当社の株主資本に関する当期中の取引等は以下のとおりであった。 ⑴ 株主総会の決議により,別途積立金5,890百万円を取り崩した。 ⑵ 株主総会において,繰越利益剰余金からの配当2,200百万円が決議され,会社法および会社計算規則の規定に従って法定準備金を積み立てた。 ⑶ 取締役会の決議により,自己株式18,350百万円を取得した。取得のための手数料は60百万円であった。 ⑷ 取締役会において,⑶で取得した自己株式(18,350百万円)の全株式数を消却することが決議され,消却手続が完了した。 ⑸ 当期純利益は8,800百万円であった。
- 18第18問財務会計論難
次の〔資料〕に基づき,A社の市場販売目的のソフトウェアに関する当期の償却費の金額として最も適切なものの番号を一つ選びなさい。なお,計算過程で端数が生じる場合,千円未満をその都度四捨五入すること。 〔資料〕 1.A社は3月決算であり,当期はX6年3月期(X5年4月1日~X6年3月31日)である。 2.A社は,前々期に市場販売目的のソフトウェア(製品名:Z)の開発を開始し,前期首から販売を開始している。なお,A社は,製品Z以外に市場販売目的のソフトウェアの開発および販売を行っていない。 3.製品Zに関する情報は,以下のとおりである。 ⑴ 発生した制作費に関する事項 前々期に発生した製品Zの総制作費は108,000千円であった。このうち,最初に製品Zの製品マスターを完成させるまでに発生した制作費は72,000千円であり,製品マスターの完成後に発生した制作費は36,000千円である。 ⑵ 製品Zに関するソフトウェア資産の償却に関する事項 A社は,製品Zの販売可能期間を3年間と見込んでおり,見込販売数量に基づいて償却する方法を採用している。製品Zの販売を始めた前期首時点におけるその見込販売数量およびその後の販売実績は以下のとおりであった。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │区分│X5年3月期│X6年3月期│X7年3月期│ │見込販売数量│70個│120個│60個│ │実績販売単価│500千円│500千円│―│ │実績販売数量│70個│120個│―│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 競合他社がX6年3月末に製品Zと同種の新製品を発売したため,A社はX7年3月期の期首において,X7年3月期の見込販売単価を300千円,見込販売数量を20個と変更することを決定した。なお,各期の見込販売数量に基づいて行う償却は,各期の期首時点の見込販売数量を合理的なものとして計算する。また,各期の見込販売数量に基づいて償却を行った結果,未償却残高が翌期以降の見込販売収益の額を上回った場合には,当該超過額を各期の償却費に含めるものとして計算する。
- 19第19問財務会計論難
当社(決算は年1回,決算日は3月31日)における次の〔資料〕にある取引について,「金融商品に関する会計基準」および「金融商品会計に関する実務指針」,ならびに「外貨建取引等会計処理基準」および「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」で認められている下記のア~ウの三つの方法に従って処理をした場合,取引実行日(X1年4月30日)において仕入勘定の借方および貸方に記帳される金額として,正しいものには〇,誤っているものには×を付すとき,〔取引実行日において仕入勘定の借方および貸方に記帳される金額〕の正誤の組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,税効果は考慮しない。 ア.直先差額を期間配分しない振当処理 イ.直先差額を期間配分する振当処理 ウ.繰延ヘッジ 〔資料〕 1.当社は,X1年4月末に予定されている20,000ドルの商品の輸入取引について,X1年2月1日に,この取引をヘッジするため,代金決済の予想時期であるX1年5月31日を決済期日とする20,000ドルの為替予約を行った。 2.上記1.の輸入取引は実行される可能性が極めて高いものであり,ヘッジ会計の要件も満たしている。 3.X1年4月30日に予想と同額の20,000ドルの商品の輸入取引が実行され,X1年5月31日に為替予約と輸入代金が決済された。 4.為替相場は次のとおりである。なお,②はX1年5月31日を決済期日とする先物為替相場である。 ┌─────┬─────┬─────┐ │時点│①直物為替相場│②先物為替相場│ │為替予約日(X1年2月1日)│1ドル=148円│1ドル=147円│ │決算日(X1年3月31日)│1ドル=151円│1ドル=150円│ │取引実行日(X1年4月30日)│1ドル=153円│1ドル=152円│ │決済日(X1年5月31日)│1ドル=154円│1ドル=154円│ └─────┴─────┴─────┘ 〔取引実行日において仕入勘定の借方および貸方に記帳される金額〕 ┌─────┬─────┬─────┐ │方法│借方│貸方│ │ア.直先差額を期間配分しない振当処理│2,940,000円│0円│ │イ.直先差額を期間配分する振当処理│2,945,000円│5,000円│ │ウ.繰延ヘッジ│3,060,000円│100,000円│ └─────┴─────┴─────┘
- 20第20問財務会計論難
「リースに関する会計基準」および同適用指針(2024年9月13日公表)並びに以下の〔資料〕に基づき,当社(会計期間は1年,決算日は3月31日)のX2年度(X2年4月1日からX3年3月31日までの会計期間)における次の①および②の組合せとして,最も適切なものの番号を一つ選びなさい。なお,計算結果に端数が生じる場合,その都度,円未満を四捨五入すること。 ① 期末貸借対照表において流動負債として計上されるリース負債の金額 ② 使用権資産に関する減価償却費の金額 〔資料〕 1.当社が,借手として契約しているリースの内訳は次のとおりである。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │原資産│リース料│リース開始日│リース終了日│経済的耐用年数│見積現金購入価額│ │A備品│400,000円│X2年4月1日│X3年1月31日│6年│2,200,000円│ │B機械│700,000円/年│X1年4月1日│X6年3月31日│6年│3,200,000円│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.リース料は,A備品についてはリース終了日に,B機械についてはリース開始後,年1回,3月31日に支払っている。 3.A備品およびB機械のリースは,いずれも中途解約不能であり,また,所有権移転条項および割安購入選択権は付されていない。 4.A備品およびB機械は,当社向けに特別の仕様で製作されたものではない。 5.原資産のリース開始日までに付随費用,資産除去費用およびリース・インセンティブは生じていない。 6.当社において貸手の購入価額および計算利子率は不明である。 7.当社の追加借入利子率は年4%である。リース負債およびリース負債返済額の計算に当たっては,次の年金現価係数を用いること。 ┌───┬───┬───┬───┬───┬───┬───┐ │利子率\期間│1年│2年│3年│4年│5年│6年│ │4%│0.9615│1.8861│2.7751│3.6299│4.4518│5.2421│ └───┴───┴───┴───┴───┴───┴───┘ 8.短期リースには簡便的な取扱いを採用している。 9.使用権資産の減価償却は,定額法を適用し,原則的な算定方法を採用している。なお,当社所有の機械および備品の減価償却は,定額法を適用し,残存価額を取得原価の10%,耐用年数を経済的耐用年数とする算定方法を採用している。 10.利息相当額の各期への配分は原則的な方法を採用している。
- 21第21問財務会計論難
次の〔資料〕に基づき,当社の個別財務諸表における当期(X5年4月1日~X6年3月31日)の退職給付費用の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,税効果は考慮しないものとする。また,計算にあたっては,千円未満の金額は四捨五入すること。 〔資料〕退職給付に関する事項 1.当社は,従業員拠出型の確定給付企業年金制度を採用している。 2.前期末における退職給付に係る金額は,次のとおりである。 ┌─────┬─────┐ │項目│金額│ │退職給付債務│100,000千円│ │年金資産│45,000千円│ │未認識過去勤務費用│720千円(借方差異)│ │未認識数理計算上の差異│1,000千円(借方差異)│ └─────┴─────┘ なお,未認識過去勤務費用は,前期の期首に発生したものである。 3.当期における数理計算の結果,勤務費用が5,670千円,利息費用が4,100千円および期待運用収益が1,320千円と計算された。 4.当期における年金基金からの年金支払額は,2,800千円,年金基金への拠出額は,6,500千円であった。なお,年金基金への拠出額のうち1,800千円は,従業員からの拠出額である。 5.過去勤務費用は,発生年度から10年間の定額法により費用処理している。 6.数理計算上の差異は,発生年度から10年間の定率法(定率20.6%)により費用処理している。 7.期末における退職給付債務の実際額は,106,970千円であり,年金資産の時価(公正な評価額)は,49,220千円であった。
- 22第22問財務会計論難
当社の当期の損益計算書の税引前当期純利益は 100百万円である。次の〔資料〕に基づき,税効果会計を適用した後の当期純利益の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。 〔資料〕 1.会計上は当期の費用だが,税務上は当期ではなく翌期の損金になる金額が 80百万円である。 2.会計上は当期の費用だが,税務上は当期だけでなく永久に損金にならない金額が50百万円である。 3.会計上は前期の費用だが,税務上は当期の損金になる金額が 60百万円である。 4.法定実効税率は当期・翌期ともに 30%で,繰延税金資産の回収可能性は前期・当期ともにあるものとする。他に税金費用の計算に影響を与える事象は無い。
- 23第23問財務会計論難
A社とB社は合併した。なお,それまでに両社の間に資本関係はなかった。当該合併は,A社がB社を吸収合併して株式を交付し,A社が存続会社となったが,取得企業はB社となった。次の〔資料〕に基づき,この合併を行ったA社の連結会計年度に係る連結財務諸表作成において計上される,取得時ののれん(または負ののれん発生益)の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。計算結果に端数が生じる場合,千円未満を四捨五入すること。 〔資料〕 1.合併比率(A社:B社)は1:2で,合併期日のA社とB社の株価は,それぞれ1株当たり550円と1,200円であった。また,発行済の議決権付き株式総数は,A社が36,000株でB社が27,000株であった。 2.A社は,増加する払込資本のうち,半分を資本金とし,残り半分を資本剰余金とする。 3.合併期日における土地の時価は,A社が4,800千円でB社は8,300千円であった。両社におけるそれ以外の資産および負債項目の時価は帳簿価額と一致していた。 4.税効果は考慮しない。 5.合併期日の前日におけるA社およびB社の個別貸借対照表は次のとおりである。(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │資産│A社│B社│負債・純資産│A社│B社│ │諸資産│34,000│53,000│諸負債│21,000│31,300│ │土地│3,600│5,800│資本金│6,000│9,000│ │ │ │ │資本剰余金│4,800│7,000│ │ │ │ │利益剰余金│5,800│10,300│ │ │ │ │その他有価証券評価差額金│―│1,200│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │合計│37,600│58,800│合計│37,600│58,800│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘
- 24第24問財務会計論難
【問題24〜29 共通の資料】 A社の当期(X2年4月1日~X3年3月31日)に関する次の〔資料Ⅰ〕および〔資料Ⅱ〕に基づいて答えなさい。ただし,〔資料Ⅰ〕のカッコ内の金額は各自で計算すること。なお,税効果は考慮しない。また,計算の結果生じた千円未満の金額は,四捨五入する。 〔資料Ⅰ〕決算整理前残高試算表(X3年3月31日)(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │借方科目│金額│貸方科目│金額│ │現金│112,000│買掛金│263,000│ │当座預金│113,000│未払金│310,000│ │売掛金│445,000│短期借入金│130,500│ │繰越商品│162,500│貸倒引当金│4,305│ │仮払金│3,900│建物減価償却累計額│36,000│ │建物│400,000│車両減価償却累計額│2,400│ │車両│6,000│資本金│1,000,000│ │土地│465,000│繰越利益剰余金│( )│ │満期保有目的債券│( )│売上│1,725,000│ │長期貸付金│160,000│有価証券利息│( )│ │仕入│1,412,100│ │ │ │給料│( )│ │ │ │修繕費│37,500│ │ │ │支払利息│5,220│ │ │ ├─────┼─────┼─────┼─────┤ │合計│3,575,550│合計│3,575,550│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅱ〕決算整理事項等 1.現金および当座預金に関する情報 ⑴ 現金の実際有高を調査したところ,次の事項が発見された。 ア.A社の金庫に保管されていた通貨 5,000千円 イ.他人振出の小切手(振出日X3年3月17日,未記帳) 38,000千円 ウ.他人振出の小切手(振出日X3年3月22日,現金の増加として記帳済) 80,000千円 エ.自己振出の小切手(現金の増加として記帳済) 27,000千円 ⑵ 取引銀行の当座預金残高証明書の残高は,120,000千円であった。調査したところ,次の事項が発見された。 ア.時間外の預け入れで銀行が未記帳であった。 5,000千円 イ.買掛金支払いのために小切手を作成したが,得意先に未渡しであった。 3,000千円 ウ.得意先から売掛金(一般債権に該当する)が当座預金口座に振り込まれていたが,その連絡が当社には未達であった。 20,000千円 エ.得意先から受け取った小切手を取引銀行に持ち込み,取り立てを依頼していたが,決算日において銀行が取り立てを行っていなかった。 38,000千円 2.商品売買に関する情報 ⑴ 当期の3月に,販売後1か月以内に返品権が行使された場合に,返品された商品の代金全額を返金する返品権付販売を行い,売上400,000千円を計上した。次年度の4月において,当該売上の一部について,返品権の行使が見込まれるため,次の表の内容に基づき,返品権の行使による返金額を期待値による方法で算定し,決算修正を行う。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │返品による返金額│15,000千円│18,000千円│25,000千円│ │発生確率│30%│50%│20%│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ ⑵ 期末商品棚卸高は194,600千円であった。ただし,棚卸減耗損および商品評価損は生じなかった。なお,返品権付販売を含めた当期の全ての商品販売において原価率は一定であった。 3.貸倒引当金の設定に関する情報 決算整理前の貸倒引当金の設定対象となる債権の内訳等は,次のとおりである。貸倒引当金の計上は差額補充法による。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │勘定科目│債権の区分│債権金額│貸倒見積高の算定に関する事項│ │売掛金│一般債権│445,000千円│貸倒実績率1%により貸倒見積高を算定。│ │長期貸付金│一般債権│125,000千円│貸倒実績率3%により貸倒見積高を算定。│ │(長期貸付金)│貸倒懸念債権│31,000千円│キャッシュ・フロー見積法により貸倒見積高を算定(約定利子率は年4%。X5年3月31日に27,040千円の回収が見込まれるが,これ以外に利息の受取り等によるキャッシュの回収は見込まれない)。│ │(長期貸付金)│破産更生債権等│4,000千円│貸倒見積高は貸倒引当金として処理(処分見込額3,000千円の土地を担保として設定)。│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 4.固定資産に関する情報 ⑴ 建物(前期首に取得,取得原価400,000千円,耐用年数10年,残存価額は取得原価の10%)を定額法で減価償却している。当期首に,この建物の大規模な改修を行い,37,500千円を現金で支払い,修繕費として処理していた。ただし,この大規模改修の結果,当期首から15年使用できるようになったため,耐用年数を延長した。大規模改修の支出額を修繕実施前の残存期間と耐用年数が延長された期間に按分し,耐用年数が延長された期間に按分された金額を資本的支出として処理する。なお,この大規模改修後の建物の残存価額は取得原価と資本的支出の合計額の10%である。また,前期首に取得した建物の大規模改修前の耐用年数10年は,定めた時点での合理的な見積りに基づくものであり,大規模改修後に定めた残存耐用年数15年も,その時点での合理的な見積りに基づくものである。 ⑵ 車両(取得してから当期首まで24ヶ月経過,取得原価6,000千円,耐用年数5年,残存価額ゼロ)を定額法で減価償却している。X3年2月末日に,この車両(下取車両の時価2,400千円)を下取りに供して6,500千円の新車両を取得し,下取価格2,600千円との差額を現金で支払ったが,支払額を仮払金で処理しただけである。下取価格と下取車両の時価との差額は,新車両に対する値引きとして処理する。ただし,新車両(耐用年数5年,残存価額ゼロ)は,翌日から使用し,定額法で減価償却する。なお,減価償却は月割りで実施することとする。 5.外貨建取引に関する情報 ⑴ X2年7月13日に米国に支店を設置するため,土地を3,000千ドルで購入し,代金のうち1,000千ドルは同日に当座預金から支払い,750千ドルはX3年11月30日に支払い,残額はX3年12月31日に支払うこととした。土地購入時の直物為替相場は,1ドル155円である。 ⑵ X3年2月1日にP銀行から900千ドルを借り入れ,1年分の利息36千ドルが差し引かれ,残額が円貨で当座預金に入金された。借入時の直物為替相場は,1ドル145円である。 ⑶ 決算日(X3年3月31日)の直物為替相場は,1ドル147円である。 ⑷ 上記⑴および⑵以外に,外貨建取引はなかった。 6.有価証券に関する情報 満期保有目的の債券は,X2年4月1日に,額面総額200,000千円を額面100円につき98円で取得したものである。満期日はX7年3月31日,クーポン利子率は年8%,利払日は3月と9月の各末日である。取得原価と額面金額との差額は,すべて金利の調整と認められるため,実効利子率を年8.5%として償却原価法(利息法)を適用する。ただし,9月末の利払日においては,クーポンの処理および償却原価法の処理は適正に行われているが,3月末はクーポンおよび償却原価法ともに未処理である。 【問題24の設問】 決算整理後の①現金勘定残高と②当座預金勘定残高の組合せとして正しいものの番号を一つ選びなさい。 ①現金勘定残高 ②当座預金勘定残高
- 25第25問財務会計論難
【問題24〜29 共通の資料】 A社の当期(X2年4月1日~X3年3月31日)に関する次の〔資料Ⅰ〕および〔資料Ⅱ〕に基づいて答えなさい。ただし,〔資料Ⅰ〕のカッコ内の金額は各自で計算すること。なお,税効果は考慮しない。また,計算の結果生じた千円未満の金額は,四捨五入する。 〔資料Ⅰ〕決算整理前残高試算表(X3年3月31日)(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │借方科目│金額│貸方科目│金額│ │現金│112,000│買掛金│263,000│ │当座預金│113,000│未払金│310,000│ │売掛金│445,000│短期借入金│130,500│ │繰越商品│162,500│貸倒引当金│4,305│ │仮払金│3,900│建物減価償却累計額│36,000│ │建物│400,000│車両減価償却累計額│2,400│ │車両│6,000│資本金│1,000,000│ │土地│465,000│繰越利益剰余金│( )│ │満期保有目的債券│( )│売上│1,725,000│ │長期貸付金│160,000│有価証券利息│( )│ │仕入│1,412,100│ │ │ │給料│( )│ │ │ │修繕費│37,500│ │ │ │支払利息│5,220│ │ │ ├─────┼─────┼─────┼─────┤ │合計│3,575,550│合計│3,575,550│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅱ〕決算整理事項等 1.現金および当座預金に関する情報 ⑴ 現金の実際有高を調査したところ,次の事項が発見された。 ア.A社の金庫に保管されていた通貨 5,000千円 イ.他人振出の小切手(振出日X3年3月17日,未記帳) 38,000千円 ウ.他人振出の小切手(振出日X3年3月22日,現金の増加として記帳済) 80,000千円 エ.自己振出の小切手(現金の増加として記帳済) 27,000千円 ⑵ 取引銀行の当座預金残高証明書の残高は,120,000千円であった。調査したところ,次の事項が発見された。 ア.時間外の預け入れで銀行が未記帳であった。 5,000千円 イ.買掛金支払いのために小切手を作成したが,得意先に未渡しであった。 3,000千円 ウ.得意先から売掛金(一般債権に該当する)が当座預金口座に振り込まれていたが,その連絡が当社には未達であった。 20,000千円 エ.得意先から受け取った小切手を取引銀行に持ち込み,取り立てを依頼していたが,決算日において銀行が取り立てを行っていなかった。 38,000千円 2.商品売買に関する情報 ⑴ 当期の3月に,販売後1か月以内に返品権が行使された場合に,返品された商品の代金全額を返金する返品権付販売を行い,売上400,000千円を計上した。次年度の4月において,当該売上の一部について,返品権の行使が見込まれるため,次の表の内容に基づき,返品権の行使による返金額を期待値による方法で算定し,決算修正を行う。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │返品による返金額│15,000千円│18,000千円│25,000千円│ │発生確率│30%│50%│20%│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ ⑵ 期末商品棚卸高は194,600千円であった。ただし,棚卸減耗損および商品評価損は生じなかった。なお,返品権付販売を含めた当期の全ての商品販売において原価率は一定であった。 3.貸倒引当金の設定に関する情報 決算整理前の貸倒引当金の設定対象となる債権の内訳等は,次のとおりである。貸倒引当金の計上は差額補充法による。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │勘定科目│債権の区分│債権金額│貸倒見積高の算定に関する事項│ │売掛金│一般債権│445,000千円│貸倒実績率1%により貸倒見積高を算定。│ │長期貸付金│一般債権│125,000千円│貸倒実績率3%により貸倒見積高を算定。│ │(長期貸付金)│貸倒懸念債権│31,000千円│キャッシュ・フロー見積法により貸倒見積高を算定(約定利子率は年4%。X5年3月31日に27,040千円の回収が見込まれるが,これ以外に利息の受取り等によるキャッシュの回収は見込まれない)。│ │(長期貸付金)│破産更生債権等│4,000千円│貸倒見積高は貸倒引当金として処理(処分見込額3,000千円の土地を担保として設定)。│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 4.固定資産に関する情報 ⑴ 建物(前期首に取得,取得原価400,000千円,耐用年数10年,残存価額は取得原価の10%)を定額法で減価償却している。当期首に,この建物の大規模な改修を行い,37,500千円を現金で支払い,修繕費として処理していた。ただし,この大規模改修の結果,当期首から15年使用できるようになったため,耐用年数を延長した。大規模改修の支出額を修繕実施前の残存期間と耐用年数が延長された期間に按分し,耐用年数が延長された期間に按分された金額を資本的支出として処理する。なお,この大規模改修後の建物の残存価額は取得原価と資本的支出の合計額の10%である。また,前期首に取得した建物の大規模改修前の耐用年数10年は,定めた時点での合理的な見積りに基づくものであり,大規模改修後に定めた残存耐用年数15年も,その時点での合理的な見積りに基づくものである。 ⑵ 車両(取得してから当期首まで24ヶ月経過,取得原価6,000千円,耐用年数5年,残存価額ゼロ)を定額法で減価償却している。X3年2月末日に,この車両(下取車両の時価2,400千円)を下取りに供して6,500千円の新車両を取得し,下取価格2,600千円との差額を現金で支払ったが,支払額を仮払金で処理しただけである。下取価格と下取車両の時価との差額は,新車両に対する値引きとして処理する。ただし,新車両(耐用年数5年,残存価額ゼロ)は,翌日から使用し,定額法で減価償却する。なお,減価償却は月割りで実施することとする。 5.外貨建取引に関する情報 ⑴ X2年7月13日に米国に支店を設置するため,土地を3,000千ドルで購入し,代金のうち1,000千ドルは同日に当座預金から支払い,750千ドルはX3年11月30日に支払い,残額はX3年12月31日に支払うこととした。土地購入時の直物為替相場は,1ドル155円である。 ⑵ X3年2月1日にP銀行から900千ドルを借り入れ,1年分の利息36千ドルが差し引かれ,残額が円貨で当座預金に入金された。借入時の直物為替相場は,1ドル145円である。 ⑶ 決算日(X3年3月31日)の直物為替相場は,1ドル147円である。 ⑷ 上記⑴および⑵以外に,外貨建取引はなかった。 6.有価証券に関する情報 満期保有目的の債券は,X2年4月1日に,額面総額200,000千円を額面100円につき98円で取得したものである。満期日はX7年3月31日,クーポン利子率は年8%,利払日は3月と9月の各末日である。取得原価と額面金額との差額は,すべて金利の調整と認められるため,実効利子率を年8.5%として償却原価法(利息法)を適用する。ただし,9月末の利払日においては,クーポンの処理および償却原価法の処理は適正に行われているが,3月末はクーポンおよび償却原価法ともに未処理である。 【問題25の設問】 損益計算書の「売上総利益」の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 26第26問財務会計論難
【問題24〜29 共通の資料】 A社の当期(X2年4月1日~X3年3月31日)に関する次の〔資料Ⅰ〕および〔資料Ⅱ〕に基づいて答えなさい。ただし,〔資料Ⅰ〕のカッコ内の金額は各自で計算すること。なお,税効果は考慮しない。また,計算の結果生じた千円未満の金額は,四捨五入する。 〔資料Ⅰ〕決算整理前残高試算表(X3年3月31日)(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │借方科目│金額│貸方科目│金額│ │現金│112,000│買掛金│263,000│ │当座預金│113,000│未払金│310,000│ │売掛金│445,000│短期借入金│130,500│ │繰越商品│162,500│貸倒引当金│4,305│ │仮払金│3,900│建物減価償却累計額│36,000│ │建物│400,000│車両減価償却累計額│2,400│ │車両│6,000│資本金│1,000,000│ │土地│465,000│繰越利益剰余金│( )│ │満期保有目的債券│( )│売上│1,725,000│ │長期貸付金│160,000│有価証券利息│( )│ │仕入│1,412,100│ │ │ │給料│( )│ │ │ │修繕費│37,500│ │ │ │支払利息│5,220│ │ │ ├─────┼─────┼─────┼─────┤ │合計│3,575,550│合計│3,575,550│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅱ〕決算整理事項等 1.現金および当座預金に関する情報 ⑴ 現金の実際有高を調査したところ,次の事項が発見された。 ア.A社の金庫に保管されていた通貨 5,000千円 イ.他人振出の小切手(振出日X3年3月17日,未記帳) 38,000千円 ウ.他人振出の小切手(振出日X3年3月22日,現金の増加として記帳済) 80,000千円 エ.自己振出の小切手(現金の増加として記帳済) 27,000千円 ⑵ 取引銀行の当座預金残高証明書の残高は,120,000千円であった。調査したところ,次の事項が発見された。 ア.時間外の預け入れで銀行が未記帳であった。 5,000千円 イ.買掛金支払いのために小切手を作成したが,得意先に未渡しであった。 3,000千円 ウ.得意先から売掛金(一般債権に該当する)が当座預金口座に振り込まれていたが,その連絡が当社には未達であった。 20,000千円 エ.得意先から受け取った小切手を取引銀行に持ち込み,取り立てを依頼していたが,決算日において銀行が取り立てを行っていなかった。 38,000千円 2.商品売買に関する情報 ⑴ 当期の3月に,販売後1か月以内に返品権が行使された場合に,返品された商品の代金全額を返金する返品権付販売を行い,売上400,000千円を計上した。次年度の4月において,当該売上の一部について,返品権の行使が見込まれるため,次の表の内容に基づき,返品権の行使による返金額を期待値による方法で算定し,決算修正を行う。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │返品による返金額│15,000千円│18,000千円│25,000千円│ │発生確率│30%│50%│20%│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ ⑵ 期末商品棚卸高は194,600千円であった。ただし,棚卸減耗損および商品評価損は生じなかった。なお,返品権付販売を含めた当期の全ての商品販売において原価率は一定であった。 3.貸倒引当金の設定に関する情報 決算整理前の貸倒引当金の設定対象となる債権の内訳等は,次のとおりである。貸倒引当金の計上は差額補充法による。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │勘定科目│債権の区分│債権金額│貸倒見積高の算定に関する事項│ │売掛金│一般債権│445,000千円│貸倒実績率1%により貸倒見積高を算定。│ │長期貸付金│一般債権│125,000千円│貸倒実績率3%により貸倒見積高を算定。│ │(長期貸付金)│貸倒懸念債権│31,000千円│キャッシュ・フロー見積法により貸倒見積高を算定(約定利子率は年4%。X5年3月31日に27,040千円の回収が見込まれるが,これ以外に利息の受取り等によるキャッシュの回収は見込まれない)。│ │(長期貸付金)│破産更生債権等│4,000千円│貸倒見積高は貸倒引当金として処理(処分見込額3,000千円の土地を担保として設定)。│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 4.固定資産に関する情報 ⑴ 建物(前期首に取得,取得原価400,000千円,耐用年数10年,残存価額は取得原価の10%)を定額法で減価償却している。当期首に,この建物の大規模な改修を行い,37,500千円を現金で支払い,修繕費として処理していた。ただし,この大規模改修の結果,当期首から15年使用できるようになったため,耐用年数を延長した。大規模改修の支出額を修繕実施前の残存期間と耐用年数が延長された期間に按分し,耐用年数が延長された期間に按分された金額を資本的支出として処理する。なお,この大規模改修後の建物の残存価額は取得原価と資本的支出の合計額の10%である。また,前期首に取得した建物の大規模改修前の耐用年数10年は,定めた時点での合理的な見積りに基づくものであり,大規模改修後に定めた残存耐用年数15年も,その時点での合理的な見積りに基づくものである。 ⑵ 車両(取得してから当期首まで24ヶ月経過,取得原価6,000千円,耐用年数5年,残存価額ゼロ)を定額法で減価償却している。X3年2月末日に,この車両(下取車両の時価2,400千円)を下取りに供して6,500千円の新車両を取得し,下取価格2,600千円との差額を現金で支払ったが,支払額を仮払金で処理しただけである。下取価格と下取車両の時価との差額は,新車両に対する値引きとして処理する。ただし,新車両(耐用年数5年,残存価額ゼロ)は,翌日から使用し,定額法で減価償却する。なお,減価償却は月割りで実施することとする。 5.外貨建取引に関する情報 ⑴ X2年7月13日に米国に支店を設置するため,土地を3,000千ドルで購入し,代金のうち1,000千ドルは同日に当座預金から支払い,750千ドルはX3年11月30日に支払い,残額はX3年12月31日に支払うこととした。土地購入時の直物為替相場は,1ドル155円である。 ⑵ X3年2月1日にP銀行から900千ドルを借り入れ,1年分の利息36千ドルが差し引かれ,残額が円貨で当座預金に入金された。借入時の直物為替相場は,1ドル145円である。 ⑶ 決算日(X3年3月31日)の直物為替相場は,1ドル147円である。 ⑷ 上記⑴および⑵以外に,外貨建取引はなかった。 6.有価証券に関する情報 満期保有目的の債券は,X2年4月1日に,額面総額200,000千円を額面100円につき98円で取得したものである。満期日はX7年3月31日,クーポン利子率は年8%,利払日は3月と9月の各末日である。取得原価と額面金額との差額は,すべて金利の調整と認められるため,実効利子率を年8.5%として償却原価法(利息法)を適用する。ただし,9月末の利払日においては,クーポンの処理および償却原価法の処理は適正に行われているが,3月末はクーポンおよび償却原価法ともに未処理である。 【問題26の設問】 決算整理後の貸倒引当金勘定の残高として正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 27第27問財務会計論難
【問題24〜29 共通の資料】 A社の当期(X2年4月1日~X3年3月31日)に関する次の〔資料Ⅰ〕および〔資料Ⅱ〕に基づいて答えなさい。ただし,〔資料Ⅰ〕のカッコ内の金額は各自で計算すること。なお,税効果は考慮しない。また,計算の結果生じた千円未満の金額は,四捨五入する。 〔資料Ⅰ〕決算整理前残高試算表(X3年3月31日)(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │借方科目│金額│貸方科目│金額│ │現金│112,000│買掛金│263,000│ │当座預金│113,000│未払金│310,000│ │売掛金│445,000│短期借入金│130,500│ │繰越商品│162,500│貸倒引当金│4,305│ │仮払金│3,900│建物減価償却累計額│36,000│ │建物│400,000│車両減価償却累計額│2,400│ │車両│6,000│資本金│1,000,000│ │土地│465,000│繰越利益剰余金│( )│ │満期保有目的債券│( )│売上│1,725,000│ │長期貸付金│160,000│有価証券利息│( )│ │仕入│1,412,100│ │ │ │給料│( )│ │ │ │修繕費│37,500│ │ │ │支払利息│5,220│ │ │ ├─────┼─────┼─────┼─────┤ │合計│3,575,550│合計│3,575,550│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅱ〕決算整理事項等 1.現金および当座預金に関する情報 ⑴ 現金の実際有高を調査したところ,次の事項が発見された。 ア.A社の金庫に保管されていた通貨 5,000千円 イ.他人振出の小切手(振出日X3年3月17日,未記帳) 38,000千円 ウ.他人振出の小切手(振出日X3年3月22日,現金の増加として記帳済) 80,000千円 エ.自己振出の小切手(現金の増加として記帳済) 27,000千円 ⑵ 取引銀行の当座預金残高証明書の残高は,120,000千円であった。調査したところ,次の事項が発見された。 ア.時間外の預け入れで銀行が未記帳であった。 5,000千円 イ.買掛金支払いのために小切手を作成したが,得意先に未渡しであった。 3,000千円 ウ.得意先から売掛金(一般債権に該当する)が当座預金口座に振り込まれていたが,その連絡が当社には未達であった。 20,000千円 エ.得意先から受け取った小切手を取引銀行に持ち込み,取り立てを依頼していたが,決算日において銀行が取り立てを行っていなかった。 38,000千円 2.商品売買に関する情報 ⑴ 当期の3月に,販売後1か月以内に返品権が行使された場合に,返品された商品の代金全額を返金する返品権付販売を行い,売上400,000千円を計上した。次年度の4月において,当該売上の一部について,返品権の行使が見込まれるため,次の表の内容に基づき,返品権の行使による返金額を期待値による方法で算定し,決算修正を行う。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │返品による返金額│15,000千円│18,000千円│25,000千円│ │発生確率│30%│50%│20%│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ ⑵ 期末商品棚卸高は194,600千円であった。ただし,棚卸減耗損および商品評価損は生じなかった。なお,返品権付販売を含めた当期の全ての商品販売において原価率は一定であった。 3.貸倒引当金の設定に関する情報 決算整理前の貸倒引当金の設定対象となる債権の内訳等は,次のとおりである。貸倒引当金の計上は差額補充法による。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │勘定科目│債権の区分│債権金額│貸倒見積高の算定に関する事項│ │売掛金│一般債権│445,000千円│貸倒実績率1%により貸倒見積高を算定。│ │長期貸付金│一般債権│125,000千円│貸倒実績率3%により貸倒見積高を算定。│ │(長期貸付金)│貸倒懸念債権│31,000千円│キャッシュ・フロー見積法により貸倒見積高を算定(約定利子率は年4%。X5年3月31日に27,040千円の回収が見込まれるが,これ以外に利息の受取り等によるキャッシュの回収は見込まれない)。│ │(長期貸付金)│破産更生債権等│4,000千円│貸倒見積高は貸倒引当金として処理(処分見込額3,000千円の土地を担保として設定)。│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 4.固定資産に関する情報 ⑴ 建物(前期首に取得,取得原価400,000千円,耐用年数10年,残存価額は取得原価の10%)を定額法で減価償却している。当期首に,この建物の大規模な改修を行い,37,500千円を現金で支払い,修繕費として処理していた。ただし,この大規模改修の結果,当期首から15年使用できるようになったため,耐用年数を延長した。大規模改修の支出額を修繕実施前の残存期間と耐用年数が延長された期間に按分し,耐用年数が延長された期間に按分された金額を資本的支出として処理する。なお,この大規模改修後の建物の残存価額は取得原価と資本的支出の合計額の10%である。また,前期首に取得した建物の大規模改修前の耐用年数10年は,定めた時点での合理的な見積りに基づくものであり,大規模改修後に定めた残存耐用年数15年も,その時点での合理的な見積りに基づくものである。 ⑵ 車両(取得してから当期首まで24ヶ月経過,取得原価6,000千円,耐用年数5年,残存価額ゼロ)を定額法で減価償却している。X3年2月末日に,この車両(下取車両の時価2,400千円)を下取りに供して6,500千円の新車両を取得し,下取価格2,600千円との差額を現金で支払ったが,支払額を仮払金で処理しただけである。下取価格と下取車両の時価との差額は,新車両に対する値引きとして処理する。ただし,新車両(耐用年数5年,残存価額ゼロ)は,翌日から使用し,定額法で減価償却する。なお,減価償却は月割りで実施することとする。 5.外貨建取引に関する情報 ⑴ X2年7月13日に米国に支店を設置するため,土地を3,000千ドルで購入し,代金のうち1,000千ドルは同日に当座預金から支払い,750千ドルはX3年11月30日に支払い,残額はX3年12月31日に支払うこととした。土地購入時の直物為替相場は,1ドル155円である。 ⑵ X3年2月1日にP銀行から900千ドルを借り入れ,1年分の利息36千ドルが差し引かれ,残額が円貨で当座預金に入金された。借入時の直物為替相場は,1ドル145円である。 ⑶ 決算日(X3年3月31日)の直物為替相場は,1ドル147円である。 ⑷ 上記⑴および⑵以外に,外貨建取引はなかった。 6.有価証券に関する情報 満期保有目的の債券は,X2年4月1日に,額面総額200,000千円を額面100円につき98円で取得したものである。満期日はX7年3月31日,クーポン利子率は年8%,利払日は3月と9月の各末日である。取得原価と額面金額との差額は,すべて金利の調整と認められるため,実効利子率を年8.5%として償却原価法(利息法)を適用する。ただし,9月末の利払日においては,クーポンの処理および償却原価法の処理は適正に行われているが,3月末はクーポンおよび償却原価法ともに未処理である。 【問題27の設問】 決算整理後の減価償却費勘定の残高として正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 28第28問財務会計論難
【問題24〜29 共通の資料】 A社の当期(X2年4月1日~X3年3月31日)に関する次の〔資料Ⅰ〕および〔資料Ⅱ〕に基づいて答えなさい。ただし,〔資料Ⅰ〕のカッコ内の金額は各自で計算すること。なお,税効果は考慮しない。また,計算の結果生じた千円未満の金額は,四捨五入する。 〔資料Ⅰ〕決算整理前残高試算表(X3年3月31日)(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │借方科目│金額│貸方科目│金額│ │現金│112,000│買掛金│263,000│ │当座預金│113,000│未払金│310,000│ │売掛金│445,000│短期借入金│130,500│ │繰越商品│162,500│貸倒引当金│4,305│ │仮払金│3,900│建物減価償却累計額│36,000│ │建物│400,000│車両減価償却累計額│2,400│ │車両│6,000│資本金│1,000,000│ │土地│465,000│繰越利益剰余金│( )│ │満期保有目的債券│( )│売上│1,725,000│ │長期貸付金│160,000│有価証券利息│( )│ │仕入│1,412,100│ │ │ │給料│( )│ │ │ │修繕費│37,500│ │ │ │支払利息│5,220│ │ │ ├─────┼─────┼─────┼─────┤ │合計│3,575,550│合計│3,575,550│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅱ〕決算整理事項等 1.現金および当座預金に関する情報 ⑴ 現金の実際有高を調査したところ,次の事項が発見された。 ア.A社の金庫に保管されていた通貨 5,000千円 イ.他人振出の小切手(振出日X3年3月17日,未記帳) 38,000千円 ウ.他人振出の小切手(振出日X3年3月22日,現金の増加として記帳済) 80,000千円 エ.自己振出の小切手(現金の増加として記帳済) 27,000千円 ⑵ 取引銀行の当座預金残高証明書の残高は,120,000千円であった。調査したところ,次の事項が発見された。 ア.時間外の預け入れで銀行が未記帳であった。 5,000千円 イ.買掛金支払いのために小切手を作成したが,得意先に未渡しであった。 3,000千円 ウ.得意先から売掛金(一般債権に該当する)が当座預金口座に振り込まれていたが,その連絡が当社には未達であった。 20,000千円 エ.得意先から受け取った小切手を取引銀行に持ち込み,取り立てを依頼していたが,決算日において銀行が取り立てを行っていなかった。 38,000千円 2.商品売買に関する情報 ⑴ 当期の3月に,販売後1か月以内に返品権が行使された場合に,返品された商品の代金全額を返金する返品権付販売を行い,売上400,000千円を計上した。次年度の4月において,当該売上の一部について,返品権の行使が見込まれるため,次の表の内容に基づき,返品権の行使による返金額を期待値による方法で算定し,決算修正を行う。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │返品による返金額│15,000千円│18,000千円│25,000千円│ │発生確率│30%│50%│20%│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ ⑵ 期末商品棚卸高は194,600千円であった。ただし,棚卸減耗損および商品評価損は生じなかった。なお,返品権付販売を含めた当期の全ての商品販売において原価率は一定であった。 3.貸倒引当金の設定に関する情報 決算整理前の貸倒引当金の設定対象となる債権の内訳等は,次のとおりである。貸倒引当金の計上は差額補充法による。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │勘定科目│債権の区分│債権金額│貸倒見積高の算定に関する事項│ │売掛金│一般債権│445,000千円│貸倒実績率1%により貸倒見積高を算定。│ │長期貸付金│一般債権│125,000千円│貸倒実績率3%により貸倒見積高を算定。│ │(長期貸付金)│貸倒懸念債権│31,000千円│キャッシュ・フロー見積法により貸倒見積高を算定(約定利子率は年4%。X5年3月31日に27,040千円の回収が見込まれるが,これ以外に利息の受取り等によるキャッシュの回収は見込まれない)。│ │(長期貸付金)│破産更生債権等│4,000千円│貸倒見積高は貸倒引当金として処理(処分見込額3,000千円の土地を担保として設定)。│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 4.固定資産に関する情報 ⑴ 建物(前期首に取得,取得原価400,000千円,耐用年数10年,残存価額は取得原価の10%)を定額法で減価償却している。当期首に,この建物の大規模な改修を行い,37,500千円を現金で支払い,修繕費として処理していた。ただし,この大規模改修の結果,当期首から15年使用できるようになったため,耐用年数を延長した。大規模改修の支出額を修繕実施前の残存期間と耐用年数が延長された期間に按分し,耐用年数が延長された期間に按分された金額を資本的支出として処理する。なお,この大規模改修後の建物の残存価額は取得原価と資本的支出の合計額の10%である。また,前期首に取得した建物の大規模改修前の耐用年数10年は,定めた時点での合理的な見積りに基づくものであり,大規模改修後に定めた残存耐用年数15年も,その時点での合理的な見積りに基づくものである。 ⑵ 車両(取得してから当期首まで24ヶ月経過,取得原価6,000千円,耐用年数5年,残存価額ゼロ)を定額法で減価償却している。X3年2月末日に,この車両(下取車両の時価2,400千円)を下取りに供して6,500千円の新車両を取得し,下取価格2,600千円との差額を現金で支払ったが,支払額を仮払金で処理しただけである。下取価格と下取車両の時価との差額は,新車両に対する値引きとして処理する。ただし,新車両(耐用年数5年,残存価額ゼロ)は,翌日から使用し,定額法で減価償却する。なお,減価償却は月割りで実施することとする。 5.外貨建取引に関する情報 ⑴ X2年7月13日に米国に支店を設置するため,土地を3,000千ドルで購入し,代金のうち1,000千ドルは同日に当座預金から支払い,750千ドルはX3年11月30日に支払い,残額はX3年12月31日に支払うこととした。土地購入時の直物為替相場は,1ドル155円である。 ⑵ X3年2月1日にP銀行から900千ドルを借り入れ,1年分の利息36千ドルが差し引かれ,残額が円貨で当座預金に入金された。借入時の直物為替相場は,1ドル145円である。 ⑶ 決算日(X3年3月31日)の直物為替相場は,1ドル147円である。 ⑷ 上記⑴および⑵以外に,外貨建取引はなかった。 6.有価証券に関する情報 満期保有目的の債券は,X2年4月1日に,額面総額200,000千円を額面100円につき98円で取得したものである。満期日はX7年3月31日,クーポン利子率は年8%,利払日は3月と9月の各末日である。取得原価と額面金額との差額は,すべて金利の調整と認められるため,実効利子率を年8.5%として償却原価法(利息法)を適用する。ただし,9月末の利払日においては,クーポンの処理および償却原価法の処理は適正に行われているが,3月末はクーポンおよび償却原価法ともに未処理である。 【問題28の設問】 損益計算書の「為替差損益」の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 29第29問財務会計論難
【問題24〜29 共通の資料】 A社の当期(X2年4月1日~X3年3月31日)に関する次の〔資料Ⅰ〕および〔資料Ⅱ〕に基づいて答えなさい。ただし,〔資料Ⅰ〕のカッコ内の金額は各自で計算すること。なお,税効果は考慮しない。また,計算の結果生じた千円未満の金額は,四捨五入する。 〔資料Ⅰ〕決算整理前残高試算表(X3年3月31日)(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │借方科目│金額│貸方科目│金額│ │現金│112,000│買掛金│263,000│ │当座預金│113,000│未払金│310,000│ │売掛金│445,000│短期借入金│130,500│ │繰越商品│162,500│貸倒引当金│4,305│ │仮払金│3,900│建物減価償却累計額│36,000│ │建物│400,000│車両減価償却累計額│2,400│ │車両│6,000│資本金│1,000,000│ │土地│465,000│繰越利益剰余金│( )│ │満期保有目的債券│( )│売上│1,725,000│ │長期貸付金│160,000│有価証券利息│( )│ │仕入│1,412,100│ │ │ │給料│( )│ │ │ │修繕費│37,500│ │ │ │支払利息│5,220│ │ │ ├─────┼─────┼─────┼─────┤ │合計│3,575,550│合計│3,575,550│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅱ〕決算整理事項等 1.現金および当座預金に関する情報 ⑴ 現金の実際有高を調査したところ,次の事項が発見された。 ア.A社の金庫に保管されていた通貨 5,000千円 イ.他人振出の小切手(振出日X3年3月17日,未記帳) 38,000千円 ウ.他人振出の小切手(振出日X3年3月22日,現金の増加として記帳済) 80,000千円 エ.自己振出の小切手(現金の増加として記帳済) 27,000千円 ⑵ 取引銀行の当座預金残高証明書の残高は,120,000千円であった。調査したところ,次の事項が発見された。 ア.時間外の預け入れで銀行が未記帳であった。 5,000千円 イ.買掛金支払いのために小切手を作成したが,得意先に未渡しであった。 3,000千円 ウ.得意先から売掛金(一般債権に該当する)が当座預金口座に振り込まれていたが,その連絡が当社には未達であった。 20,000千円 エ.得意先から受け取った小切手を取引銀行に持ち込み,取り立てを依頼していたが,決算日において銀行が取り立てを行っていなかった。 38,000千円 2.商品売買に関する情報 ⑴ 当期の3月に,販売後1か月以内に返品権が行使された場合に,返品された商品の代金全額を返金する返品権付販売を行い,売上400,000千円を計上した。次年度の4月において,当該売上の一部について,返品権の行使が見込まれるため,次の表の内容に基づき,返品権の行使による返金額を期待値による方法で算定し,決算修正を行う。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │返品による返金額│15,000千円│18,000千円│25,000千円│ │発生確率│30%│50%│20%│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ ⑵ 期末商品棚卸高は194,600千円であった。ただし,棚卸減耗損および商品評価損は生じなかった。なお,返品権付販売を含めた当期の全ての商品販売において原価率は一定であった。 3.貸倒引当金の設定に関する情報 決算整理前の貸倒引当金の設定対象となる債権の内訳等は,次のとおりである。貸倒引当金の計上は差額補充法による。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │勘定科目│債権の区分│債権金額│貸倒見積高の算定に関する事項│ │売掛金│一般債権│445,000千円│貸倒実績率1%により貸倒見積高を算定。│ │長期貸付金│一般債権│125,000千円│貸倒実績率3%により貸倒見積高を算定。│ │(長期貸付金)│貸倒懸念債権│31,000千円│キャッシュ・フロー見積法により貸倒見積高を算定(約定利子率は年4%。X5年3月31日に27,040千円の回収が見込まれるが,これ以外に利息の受取り等によるキャッシュの回収は見込まれない)。│ │(長期貸付金)│破産更生債権等│4,000千円│貸倒見積高は貸倒引当金として処理(処分見込額3,000千円の土地を担保として設定)。│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 4.固定資産に関する情報 ⑴ 建物(前期首に取得,取得原価400,000千円,耐用年数10年,残存価額は取得原価の10%)を定額法で減価償却している。当期首に,この建物の大規模な改修を行い,37,500千円を現金で支払い,修繕費として処理していた。ただし,この大規模改修の結果,当期首から15年使用できるようになったため,耐用年数を延長した。大規模改修の支出額を修繕実施前の残存期間と耐用年数が延長された期間に按分し,耐用年数が延長された期間に按分された金額を資本的支出として処理する。なお,この大規模改修後の建物の残存価額は取得原価と資本的支出の合計額の10%である。また,前期首に取得した建物の大規模改修前の耐用年数10年は,定めた時点での合理的な見積りに基づくものであり,大規模改修後に定めた残存耐用年数15年も,その時点での合理的な見積りに基づくものである。 ⑵ 車両(取得してから当期首まで24ヶ月経過,取得原価6,000千円,耐用年数5年,残存価額ゼロ)を定額法で減価償却している。X3年2月末日に,この車両(下取車両の時価2,400千円)を下取りに供して6,500千円の新車両を取得し,下取価格2,600千円との差額を現金で支払ったが,支払額を仮払金で処理しただけである。下取価格と下取車両の時価との差額は,新車両に対する値引きとして処理する。ただし,新車両(耐用年数5年,残存価額ゼロ)は,翌日から使用し,定額法で減価償却する。なお,減価償却は月割りで実施することとする。 5.外貨建取引に関する情報 ⑴ X2年7月13日に米国に支店を設置するため,土地を3,000千ドルで購入し,代金のうち1,000千ドルは同日に当座預金から支払い,750千ドルはX3年11月30日に支払い,残額はX3年12月31日に支払うこととした。土地購入時の直物為替相場は,1ドル155円である。 ⑵ X3年2月1日にP銀行から900千ドルを借り入れ,1年分の利息36千ドルが差し引かれ,残額が円貨で当座預金に入金された。借入時の直物為替相場は,1ドル145円である。 ⑶ 決算日(X3年3月31日)の直物為替相場は,1ドル147円である。 ⑷ 上記⑴および⑵以外に,外貨建取引はなかった。 6.有価証券に関する情報 満期保有目的の債券は,X2年4月1日に,額面総額200,000千円を額面100円につき98円で取得したものである。満期日はX7年3月31日,クーポン利子率は年8%,利払日は3月と9月の各末日である。取得原価と額面金額との差額は,すべて金利の調整と認められるため,実効利子率を年8.5%として償却原価法(利息法)を適用する。ただし,9月末の利払日においては,クーポンの処理および償却原価法の処理は適正に行われているが,3月末はクーポンおよび償却原価法ともに未処理である。 【問題29の設問】 決算整理後の満期保有目的債券勘定の残高として正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 30第30問財務会計論難
【問題30〜35 共通の資料】 次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅲ〕に基づき答えなさい。 〔資料Ⅰ〕前提条件等 1.P社およびS社の連結会計年度および事業年度は,全て12月末日を決算日とする1年である。 2.S社は米国に所在する会社であり,その発行済株式は全て議決権付き株式である。 3.P社は,S社株式を自己の計算において所有する。P社とS社間の取引は,〔資料Ⅱ〕に記載したもの以外にはない。 4.P社がS社を連結子会社または持分法適用関連会社とするか否かの判定に当たっては,その議決権の所有割合のみを考慮する。 5.各年度において,土地の新規取得および売却はない。 6.利益剰余金の額の変動は,全て当期純利益を反映したものである。また,剰余金の配当は行われていない。 7.のれんが生じる場合,発生年度の翌年度から10年間で定額法により償却する。 8.税効果は考慮しない。 9.計算結果に端数が生じる場合,千円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅱ〕S社に関する資料 1.S社の発行済株式総数は,5,000株である。 2.X1年12月31日において,P社は,S社株式4,500株を820千ドルで取得した。 3.X3年12月31日において,P社は,保有していたS社株式のうち1,500株を500千ドルで売却した。 4.S社は土地300千ドル(簿価)を所有しており,その時価はX1年度末において500千ドル,X2年度末とX3年度末において700千ドルである。 5.土地を除いて,S社の資産および負債の帳簿価額と時価は一致している。 6.為替相場の推移は次のとおりである。財務諸表項目の換算は,「外貨建取引等会計処理基準」に定める原則的な方法による。 ┌─────┬─────┬─────┐ │年度│期中平均相場│期末日相場│ │X1年度│115円/ドル│120円/ドル│ │X2年度│130円/ドル│140円/ドル│ │X3年度│145円/ドル│150円/ドル│ └─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅲ〕P社およびS社の個別貸借対照表における項目の金額の推移 1.P社(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │年度│資産│負債│資本金│資本剰余金│利益剰余金│ │X1年度│500,000│250,000│120,000│80,000│50,000│ │X2年度│600,000│300,000│120,000│80,000│100,000│ │X3年度│700,000│350,000│120,000│80,000│150,000│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.S社(単位:千ドル) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │年度│諸資産│土地│負債│資本金│利益剰余金│ │X1年度│700│300│400│500│100│ │X2年度│900│300│500│500│200│ │X3年度│1,000│300│500│500│300│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 【問題30の設問】 X1年度のP社の連結貸借対照表における資産の部の合計金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 31第31問財務会計論難
【問題30〜35 共通の資料】 次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅲ〕に基づき答えなさい。 〔資料Ⅰ〕前提条件等 1.P社およびS社の連結会計年度および事業年度は,全て12月末日を決算日とする1年である。 2.S社は米国に所在する会社であり,その発行済株式は全て議決権付き株式である。 3.P社は,S社株式を自己の計算において所有する。P社とS社間の取引は,〔資料Ⅱ〕に記載したもの以外にはない。 4.P社がS社を連結子会社または持分法適用関連会社とするか否かの判定に当たっては,その議決権の所有割合のみを考慮する。 5.各年度において,土地の新規取得および売却はない。 6.利益剰余金の額の変動は,全て当期純利益を反映したものである。また,剰余金の配当は行われていない。 7.のれんが生じる場合,発生年度の翌年度から10年間で定額法により償却する。 8.税効果は考慮しない。 9.計算結果に端数が生じる場合,千円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅱ〕S社に関する資料 1.S社の発行済株式総数は,5,000株である。 2.X1年12月31日において,P社は,S社株式4,500株を820千ドルで取得した。 3.X3年12月31日において,P社は,保有していたS社株式のうち1,500株を500千ドルで売却した。 4.S社は土地300千ドル(簿価)を所有しており,その時価はX1年度末において500千ドル,X2年度末とX3年度末において700千ドルである。 5.土地を除いて,S社の資産および負債の帳簿価額と時価は一致している。 6.為替相場の推移は次のとおりである。財務諸表項目の換算は,「外貨建取引等会計処理基準」に定める原則的な方法による。 ┌─────┬─────┬─────┐ │年度│期中平均相場│期末日相場│ │X1年度│115円/ドル│120円/ドル│ │X2年度│130円/ドル│140円/ドル│ │X3年度│145円/ドル│150円/ドル│ └─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅲ〕P社およびS社の個別貸借対照表における項目の金額の推移 1.P社(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │年度│資産│負債│資本金│資本剰余金│利益剰余金│ │X1年度│500,000│250,000│120,000│80,000│50,000│ │X2年度│600,000│300,000│120,000│80,000│100,000│ │X3年度│700,000│350,000│120,000│80,000│150,000│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.S社(単位:千ドル) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │年度│諸資産│土地│負債│資本金│利益剰余金│ │X1年度│700│300│400│500│100│ │X2年度│900│300│500│500│200│ │X3年度│1,000│300│500│500│300│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 【問題31の設問】 X2年度のP社の連結損益計算書におけるのれん償却額の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 32第32問財務会計論難
【問題30〜35 共通の資料】 次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅲ〕に基づき答えなさい。 〔資料Ⅰ〕前提条件等 1.P社およびS社の連結会計年度および事業年度は,全て12月末日を決算日とする1年である。 2.S社は米国に所在する会社であり,その発行済株式は全て議決権付き株式である。 3.P社は,S社株式を自己の計算において所有する。P社とS社間の取引は,〔資料Ⅱ〕に記載したもの以外にはない。 4.P社がS社を連結子会社または持分法適用関連会社とするか否かの判定に当たっては,その議決権の所有割合のみを考慮する。 5.各年度において,土地の新規取得および売却はない。 6.利益剰余金の額の変動は,全て当期純利益を反映したものである。また,剰余金の配当は行われていない。 7.のれんが生じる場合,発生年度の翌年度から10年間で定額法により償却する。 8.税効果は考慮しない。 9.計算結果に端数が生じる場合,千円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅱ〕S社に関する資料 1.S社の発行済株式総数は,5,000株である。 2.X1年12月31日において,P社は,S社株式4,500株を820千ドルで取得した。 3.X3年12月31日において,P社は,保有していたS社株式のうち1,500株を500千ドルで売却した。 4.S社は土地300千ドル(簿価)を所有しており,その時価はX1年度末において500千ドル,X2年度末とX3年度末において700千ドルである。 5.土地を除いて,S社の資産および負債の帳簿価額と時価は一致している。 6.為替相場の推移は次のとおりである。財務諸表項目の換算は,「外貨建取引等会計処理基準」に定める原則的な方法による。 ┌─────┬─────┬─────┐ │年度│期中平均相場│期末日相場│ │X1年度│115円/ドル│120円/ドル│ │X2年度│130円/ドル│140円/ドル│ │X3年度│145円/ドル│150円/ドル│ └─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅲ〕P社およびS社の個別貸借対照表における項目の金額の推移 1.P社(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │年度│資産│負債│資本金│資本剰余金│利益剰余金│ │X1年度│500,000│250,000│120,000│80,000│50,000│ │X2年度│600,000│300,000│120,000│80,000│100,000│ │X3年度│700,000│350,000│120,000│80,000│150,000│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.S社(単位:千ドル) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │年度│諸資産│土地│負債│資本金│利益剰余金│ │X1年度│700│300│400│500│100│ │X2年度│900│300│500│500│200│ │X3年度│1,000│300│500│500│300│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 【問題32の設問】 X2年度のP社の連結貸借対照表における利益剰余金の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 33第33問財務会計論難
【問題30〜35 共通の資料】 次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅲ〕に基づき答えなさい。 〔資料Ⅰ〕前提条件等 1.P社およびS社の連結会計年度および事業年度は,全て12月末日を決算日とする1年である。 2.S社は米国に所在する会社であり,その発行済株式は全て議決権付き株式である。 3.P社は,S社株式を自己の計算において所有する。P社とS社間の取引は,〔資料Ⅱ〕に記載したもの以外にはない。 4.P社がS社を連結子会社または持分法適用関連会社とするか否かの判定に当たっては,その議決権の所有割合のみを考慮する。 5.各年度において,土地の新規取得および売却はない。 6.利益剰余金の額の変動は,全て当期純利益を反映したものである。また,剰余金の配当は行われていない。 7.のれんが生じる場合,発生年度の翌年度から10年間で定額法により償却する。 8.税効果は考慮しない。 9.計算結果に端数が生じる場合,千円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅱ〕S社に関する資料 1.S社の発行済株式総数は,5,000株である。 2.X1年12月31日において,P社は,S社株式4,500株を820千ドルで取得した。 3.X3年12月31日において,P社は,保有していたS社株式のうち1,500株を500千ドルで売却した。 4.S社は土地300千ドル(簿価)を所有しており,その時価はX1年度末において500千ドル,X2年度末とX3年度末において700千ドルである。 5.土地を除いて,S社の資産および負債の帳簿価額と時価は一致している。 6.為替相場の推移は次のとおりである。財務諸表項目の換算は,「外貨建取引等会計処理基準」に定める原則的な方法による。 ┌─────┬─────┬─────┐ │年度│期中平均相場│期末日相場│ │X1年度│115円/ドル│120円/ドル│ │X2年度│130円/ドル│140円/ドル│ │X3年度│145円/ドル│150円/ドル│ └─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅲ〕P社およびS社の個別貸借対照表における項目の金額の推移 1.P社(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │年度│資産│負債│資本金│資本剰余金│利益剰余金│ │X1年度│500,000│250,000│120,000│80,000│50,000│ │X2年度│600,000│300,000│120,000│80,000│100,000│ │X3年度│700,000│350,000│120,000│80,000│150,000│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.S社(単位:千ドル) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │年度│諸資産│土地│負債│資本金│利益剰余金│ │X1年度│700│300│400│500│100│ │X2年度│900│300│500│500│200│ │X3年度│1,000│300│500│500│300│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 【問題33の設問】 X2年度のP社の連結貸借対照表における為替換算調整勘定の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 34第34問財務会計論難
【問題30〜35 共通の資料】 次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅲ〕に基づき答えなさい。 〔資料Ⅰ〕前提条件等 1.P社およびS社の連結会計年度および事業年度は,全て12月末日を決算日とする1年である。 2.S社は米国に所在する会社であり,その発行済株式は全て議決権付き株式である。 3.P社は,S社株式を自己の計算において所有する。P社とS社間の取引は,〔資料Ⅱ〕に記載したもの以外にはない。 4.P社がS社を連結子会社または持分法適用関連会社とするか否かの判定に当たっては,その議決権の所有割合のみを考慮する。 5.各年度において,土地の新規取得および売却はない。 6.利益剰余金の額の変動は,全て当期純利益を反映したものである。また,剰余金の配当は行われていない。 7.のれんが生じる場合,発生年度の翌年度から10年間で定額法により償却する。 8.税効果は考慮しない。 9.計算結果に端数が生じる場合,千円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅱ〕S社に関する資料 1.S社の発行済株式総数は,5,000株である。 2.X1年12月31日において,P社は,S社株式4,500株を820千ドルで取得した。 3.X3年12月31日において,P社は,保有していたS社株式のうち1,500株を500千ドルで売却した。 4.S社は土地300千ドル(簿価)を所有しており,その時価はX1年度末において500千ドル,X2年度末とX3年度末において700千ドルである。 5.土地を除いて,S社の資産および負債の帳簿価額と時価は一致している。 6.為替相場の推移は次のとおりである。財務諸表項目の換算は,「外貨建取引等会計処理基準」に定める原則的な方法による。 ┌─────┬─────┬─────┐ │年度│期中平均相場│期末日相場│ │X1年度│115円/ドル│120円/ドル│ │X2年度│130円/ドル│140円/ドル│ │X3年度│145円/ドル│150円/ドル│ └─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅲ〕P社およびS社の個別貸借対照表における項目の金額の推移 1.P社(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │年度│資産│負債│資本金│資本剰余金│利益剰余金│ │X1年度│500,000│250,000│120,000│80,000│50,000│ │X2年度│600,000│300,000│120,000│80,000│100,000│ │X3年度│700,000│350,000│120,000│80,000│150,000│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.S社(単位:千ドル) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │年度│諸資産│土地│負債│資本金│利益剰余金│ │X1年度│700│300│400│500│100│ │X2年度│900│300│500│500│200│ │X3年度│1,000│300│500│500│300│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 【問題34の設問】 X2年度のP社の連結貸借対照表における非支配株主持分の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 35第35問財務会計論難
【問題30〜35 共通の資料】 次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅲ〕に基づき答えなさい。 〔資料Ⅰ〕前提条件等 1.P社およびS社の連結会計年度および事業年度は,全て12月末日を決算日とする1年である。 2.S社は米国に所在する会社であり,その発行済株式は全て議決権付き株式である。 3.P社は,S社株式を自己の計算において所有する。P社とS社間の取引は,〔資料Ⅱ〕に記載したもの以外にはない。 4.P社がS社を連結子会社または持分法適用関連会社とするか否かの判定に当たっては,その議決権の所有割合のみを考慮する。 5.各年度において,土地の新規取得および売却はない。 6.利益剰余金の額の変動は,全て当期純利益を反映したものである。また,剰余金の配当は行われていない。 7.のれんが生じる場合,発生年度の翌年度から10年間で定額法により償却する。 8.税効果は考慮しない。 9.計算結果に端数が生じる場合,千円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅱ〕S社に関する資料 1.S社の発行済株式総数は,5,000株である。 2.X1年12月31日において,P社は,S社株式4,500株を820千ドルで取得した。 3.X3年12月31日において,P社は,保有していたS社株式のうち1,500株を500千ドルで売却した。 4.S社は土地300千ドル(簿価)を所有しており,その時価はX1年度末において500千ドル,X2年度末とX3年度末において700千ドルである。 5.土地を除いて,S社の資産および負債の帳簿価額と時価は一致している。 6.為替相場の推移は次のとおりである。財務諸表項目の換算は,「外貨建取引等会計処理基準」に定める原則的な方法による。 ┌─────┬─────┬─────┐ │年度│期中平均相場│期末日相場│ │X1年度│115円/ドル│120円/ドル│ │X2年度│130円/ドル│140円/ドル│ │X3年度│145円/ドル│150円/ドル│ └─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅲ〕P社およびS社の個別貸借対照表における項目の金額の推移 1.P社(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │年度│資産│負債│資本金│資本剰余金│利益剰余金│ │X1年度│500,000│250,000│120,000│80,000│50,000│ │X2年度│600,000│300,000│120,000│80,000│100,000│ │X3年度│700,000│350,000│120,000│80,000│150,000│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.S社(単位:千ドル) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │年度│諸資産│土地│負債│資本金│利益剰余金│ │X1年度│700│300│400│500│100│ │X2年度│900│300│500│500│200│ │X3年度│1,000│300│500│500│300│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 【問題35の設問】 X3年度のP社の連結貸借対照表における資本剰余金の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 36第1問管理会計論難
原価の諸概念および分類に関する次の記述のうち,原価計算の理論および我が国の「原価計算基準」に照らして正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.正常原価とは,経営における異常な状態を排除し,経営活動に関する比較的長期にわたる過去の実際数値を統計的に平準化し,これに将来のすう勢を加味した正常能率,正常操業度および正常価格に基づいて決定される原価をいう。正常原価は,経済状態の安定している場合に,たな卸資産価額の算定のために最も適するのみでなく,原価管理のための標準としても用いられる。 イ.実際原価は,厳密には実際の取得価格をもって計算した原価の実際発生額であるが,原価を予定消費量等をもって計算しても,価格を実際によって計算する限り,それは実際原価の計算である。 ウ.操業度との関連における分類とは,操業度の増減に対する原価発生の態様による分類であり,原価要素は,この分類基準によってこれを固定費と変動費とに分類する。ここに操業度とは,生産設備を一定とした場合におけるその利用度をいう。 エ.製品との関連における分類は,財務会計における費用の発生を基礎とする分類であるから,原価計算は,財務会計から原価に関するこの分類による基礎資料を受け取り,これに基づいて原価を計算する。この意味でこの分類は,原価に関する基礎的分類であり,原価計算と財務会計との関連上重要である。
- 37第2問管理会計論難
部門別計算および個別原価計算に関する次の記述のうち,原価計算の理論および我が国の「原価計算基準」に照らして正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.補助部門費の配賦については,ある補助部門における能率の良否が関係部門に影響しないよう,実際配賦より予定配賦の方が望ましく,理論上,実際の用役提供量に基づいて配賦すべきである。 イ.一般に,個別原価計算は,種類を異にする製品を個別的に生産する生産形態に適用されるが,単一種類の製品を個別的に生産している場合であっても適用され,そのような個別原価計算を単純個別原価計算という。 ウ.補助部門は補助経営部門と工場管理部門とに分けられるが,このうち,補助経営部門に該当する部門のみ,相当の規模となれば,これを独立の経営単位とし,計算上,製造部門として取り扱う。 エ.連続生産型の企業においては,量産品に対しては総合原価計算が適用されるが,量産品とは別に自家用の物品などを製作するために特定指図書を発行するのであれば,それに対しては個別原価計算が適用される。
- 38第3問管理会計論難
当社では,新製品生産のために工場を建設中であり,新製品の原価計算方法の検討に着手したところである。次の〔資料〕に基づき,新製品の原価計算方法に関するア~エの記述のうち,原価計算の理論および我が国の「原価計算基準」に照らして正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 〔資料〕新工場で生産する製品Xの概要 サイズの異なる調湿機能を備えた合板を連続生産する。生産工程は,原木を単板に切削し貼り合わせて基材である合板を製造,その合板に調湿機能のある化粧シートを貼り合わせ,3種類のサイズに裁断し製品が完成する。裁断作業は規定の大きさに裁断するのみで仕損は生じないが,基材である合板の製造および化粧シートを貼り合わせる作業では,仕損が発生することが見込まれる。 ┌─────┬─────┬─────┐ │製品│生産数量割合│正常市価│ │製品X-Ⅰ型│6割│最も高い│ │製品X-Ⅱ型│3割│Ⅰ型とⅢ型の中間│ │製品X-Ⅲ型│1割│最も低い│ └─────┴─────┴─────┘ ア.原価の発生と関連のある各製品の面積に基づき等価係数を設定し,一期間における完成品の総合原価を等価係数に基づき各等級製品にあん分して製品原価を計算する。 イ.基材である合板の製造工程を第1工程とし単純総合原価計算を行い,その後の加工工程を第2工程とし,各製品の正常市価を基準として定めた等価係数に基づき,一期間の総合原価をあん分し各製品の価額を計算する。 ウ.仕損の発生の都度,代品を製作した費用を個別に算定し,直接経費として仕損が発生した製品に負担させる。 エ.基材である合板の製造および化粧シートを貼り合わせる作業の後に検査点を設け,検査点で発見された時点を仕損の発生点として,仕損費を月末仕掛品の加工費進捗度を勘案した上で,完成品と月末仕掛品とに負担させる。
- 39第4問管理会計論難
標準原価計算に関する次の記述のうち,原価計算の理論および我が国の「原価計算基準」に照らして正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.我が国の「原価計算基準」では,標準原価として現実的標準原価,正常原価,理想標準原価を挙げる。このうち理想価格水準,理想能率水準,技術的に達成可能な最大操業水準を組み合わせた理想標準原価は,標準原価計算制度としての標準原価とは認められない。 イ.標準原価計算では,達成目標である標準原価と実際原価とを比較し,その差異を分析することで原価統制に役立たせられる。それにより経営管理者は部下に権限と責任を委譲し,自らは差異が多く出た箇所に注目して,差異の少ない箇所にはそれほど注意を向けずに済む目標管理の実施が可能になる。 ウ.我が国の「原価計算基準」では,標準原価として,実務上予定原価が意味される場合があるとし,将来における財貨の予定消費量と予定価格とをもって計算した原価である見積原価も,標準原価としての利用を認めている。見積原価はまったく原価標準を用いずに計算することができる。 エ.標準原価計算制度とは,標準原価計算を複式簿記機構と結合させ常時継続的におこなう方法で,どの計算段階で標準原価を複式簿記機構に組み入れるかで大別される。このうちパーシャル・プランとは,原価財の消費について標準原価を計算し,これを複式簿記機構に組み入れる方法をいう。
- 40第5問管理会計論難
管理会計の基礎知識に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.ホテル業界や航空業界などで主に導入されている収益管理の手法として,レベニュー・マネジメント(revenue management)がある。これは,需要に応じて柔軟に販売価格や販売価格ごとの販売数量を変えることで利益の最大化を目指すものである。 イ.責任センター別に集計される原価のうち,ある原価が当該責任センターにとって管理可能か管理不能であるかは,業績測定期間の長短によっては変化しない。 ウ.バランスト・スコアカード(BSC)には,財務の視点,顧客の視点,内部プロセスの視点,学習と成長の視点の四つの視点が存在する。BSC における因果関係とは,四つの視点間の関係を示すものではなく,戦略目標とそれを具体的に示す尺度,その目標値とそれを達成するための戦略的実施項目という目的・手段の関係を意味する。 エ.マネジメント・コントロールには様々な定義があるが,伝統的には,組織目標を達成するために,経営管理者が資源を効率的・効果的に活用することを確保するプロセスとされており,予算管理は典型的なマネジメント・コントロールの手法である。
- 41第6問管理会計論難
財務情報分析に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.総資本全体に対するリターンを見るのが総資本利益率(ROA)である。ROA を構成する利益としては,債権者に対するリターン分と株主に対するリターン分の両方を含む事業利益が望ましい。事業利益は,経常利益に金融収益を加えた利益である。 イ.財務レバレッジは,「有利子負債÷自己資本」で求められる指標である。財務レバレッジが高い企業は,財務レバレッジが低い企業に比べて,他の条件を同じとするならば,業績悪化時には自己資本利益率(ROE)の減少幅が拡大する。 ウ.総資本利益率(ROA)は,売上高利益率と総資本回転率の積に分解できる。売上高利益率を高めることが難しい場合は,現在の売上高利益率を維持しつつ,総資本回転率を高めることができれば,ROA を改善することができる。 エ.短期的安全性を見る指標の一つにインタレスト・カバレッジ・レシオがある。インタレスト・カバレッジ・レシオは借入金などの利息を支払うために十分な利益があるかどうかを見る指標であり,貸借対照表の項目同士を比較する安全性指標とともに財務的な安全性を評価する財務指標である。
- 42第7問管理会計論難
短期利益計画に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.準固定費とは,操業度がゼロであっても一定の原価が発生し,操業度の増加とともに比例して増加する原価である。 イ.CVP分析において,正常操業圏内では,操業度の変化に応じてある一定の原価態様(コスト・ビヘイビア)が仮定されるが,正常操業圏外においてはその限りではない。 ウ.経営レバレッジ係数は,「貢献利益÷営業利益」で求められる指標である。経営レバレッジ係数が高い企業ほど,売上高の減少に対する利益の減少幅が小さくなる。 エ.CVP分析において,目標売上高が変化したとしても,安全余裕率と損益分岐点比率の合計は常に 100%になる。
- 43第8問管理会計論難
予算管理に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.予算スラックは,参加型予算編成の過程で形成される予算額であり,費用予算の編成においては予算を過少に見積もることによって予算に組み込まれる。 イ.予算編成方針は,各部門が部門予算を編成するときの指針であり,各部門予算が総合予算として統合される段階で不整合が生じないように機能する。 ウ.ゼロベース予算は,過去の予算・実績に縛られることなく,全ての活動計画をあたかも新規案件であるかのように検討する予算編成手法である。 エ.予算編成における変動予算は,費用の許容額を操業度に応じて求められるように設定する予算であり,予算期間の基準操業度における収益と変動費のみから構成される。
- 44第9問管理会計論難
我が国の「原価計算基準」では,購入原価および材料副費の計算とその処理について,いくつかの方法が示されている。次の材料Aに関する〔資料〕に基づき,「原価計算基準」に照らして,以下の(ア)および(イ)を計算し,正しい金額の組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。 (ア)実際配賦を行う場合,材料Aの購入原価として計算される金額の上限と下限の差額 (イ)予定配賦を行う場合,材料Aに関連する当月の材料副費配賦差異 〔資料〕 1.当月は材料Aを3,850kg,620円/kgで購入した。なお,当工場では材料Aのみを購入している。 2.材料引取費用以外の全ての材料副費については,現状では実際配賦を行っているが,予定配賦も検討している。なお,予定配賦を行う場合は,材料Aの購入代価の5%を予定配賦する。 3.材料副費実際発生額 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │費目│金額│費目│金額│ │購入事務費│16,100円│倉庫保管費│49,000円│ │関税│127,650円│引取運賃│60,600円│ │荷役費│70,000円│買入手数料│217,300円│ │選別費│10,000円│整理費│16,400円│ │検収費│24,000円│保険料│13,400円│ └─────┴─────┴─────┴─────┘
- 45第10問管理会計論難
次の〔資料〕に基づき,(ア)簡便法としての相互配賦法によって補助部門費を配賦した場合の第1製造部費と(イ)用役提供先数に基づいて補助部門の順位を決める階梯式配賦法によって補助部門費を配賦した場合の第2製造部費の組合せとして正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,計算過程で端数が生じる場合,計算途中では四捨五入せず,最終数値の円未満を四捨五入すること。 〔資料〕 1.第1次集計額 ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │第1製造部│第2製造部│A補助部│B補助部│C補助部│ │24,800,000円│17,900,000円│5,000,000円│4,000,000円│1,800,000円│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.用役提供割合 ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │提供部門\提供先│第1製造部│第2製造部│A補助部│B補助部│C補助部│ │A補助部│0.62│0.38│―│―│―│ │B補助部│0.23│0.57│0.20│―│―│ │C補助部│0.25│0.45│0.05│0.15│0.10│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘
- 46第11問管理会計論難
当工場は顧客からの注文に応じて製品を製造しており,実際部門別個別原価計算を採用している。次の〔資料〕に基づき,仕掛品勘定の空欄(ア)~(ウ)に入る金額の組合せとして正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,計算過程で端数が生じる場合,計算途中では四捨五入せず,最終数値の円未満を四捨五入すること。 〔資料〕 1.指図書別原価計算表(一部) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │費目│#121│#122│#121-1│#122-1│ │直接材料費│300,000円│300,000円│300,000円│100,000円│ │直接労務費│200,000円│987,500円│762,500円│350,000円│ │製造間接費(切削部)│300,000円│450,000円│300,000円│150,000円│ │製造間接費(組立部)│0円│687,500円│562,500円│250,000円│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.製造間接費は直接作業時間を基準に各製造指図書に予定配賦しており,切削部予算には仕損費予算を含めている。 3.製造指図書#121-1は,製造指図書#121の製品について,その全部が切削部における通常の作業過程で仕損となったために発行した代品指図書である。 4.製造指図書#122-1は,製造指図書#122の製品について,その一部が組立部における通常の作業過程で仕損となったために発行した代品指図書である。 5.いずれの仕損品にも処分価値はなく,処分費用も発生していない。 6.月初と月末に仕掛品はなかった。 仕掛品勘定(単位:円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │借方│金額│貸方│金額│ │直接材料費│( )│製品│( )│ │直接労務費│( )│仕損費│(ウ)│ │切削部│(ア)│ │ │ │組立部│1,500,000│ │ │ │仕損費│(イ)│ │ │ └─────┴─────┴─────┴─────┘
- 47第12問管理会計論難
当社は製品Aを製造し,標準原価計算制度を採用している。次の〔資料〕に基づき,差異に関する計算結果として正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,計算過程で端数が生じる場合,計算途中では四捨五入せず,最終数値の円未満を四捨五入すること。 〔資料〕 1.製品A1個当たりの標準製造原価 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │費目│標準単価・標準賃率・標準配賦率│標準消費量・標準直接作業時間│金額│ │直接材料費│@1,600円│4kg│6,400円│ │直接労務費│@1,800円│1.5時間│2,700円│ │製造間接費│@1,200円│1.5時間│1,800円│ ├─────┼─────┼─────┼─────┤ │合計│ │ │10,900円│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ (注)この1個当たりの標準製造原価には,正常仕損分の余裕は含まれていない。 2.仕損に関する情報 当社は正常仕損非度外視の方法を可能とする原価標準を採っている。製品Aの製造では,工程の終点で正常仕損が発生する。正常仕損率は,良品に対して5%が想定されている。なお,当社は異常仕損分について仕損差異として把握している。 3.当月の生産実績および実際原価データ ┌─────┬─────┐ │区分│数量│ │月初仕掛品│800個(加工費進捗度:30%)│ │完成品│3,000個│ │月末仕掛品│600個(加工費進捗度:40%)│ │仕損│200個│ └─────┴─────┘ ┌─────┬─────┬─────┐ │費目│実際発生額│実際消費量・実際時間│ │直接材料費│19,764,000円│直接材料実際消費量:12,200kg│ │直接労務費│8,804,000円│実際直接作業時間:4,780時間│ │製造間接費│6,932,000円│ │ └─────┴─────┴─────┘ 4.その他の計算条件 ⑴ 直接材料は,工程の始点で全て投入される。 ⑵ 固定製造間接費年間予算は57,600,000円,基準操業度は72,000直接作業時間である。 ⑶ 当社は公式法変動予算を用い,製造間接費の仕損差異は標準配賦率で計算する。
- 48第13問管理会計論難
当工場では,第1工程の始点で原料aを投入し初期加工を行い,完成品全量を第2工程に投入し,第2工程の加工費進捗度50%時点で原料bを追加投入し,最終加工を行って製品を製造している。次の〔資料〕に基づき,当月の完成品総合原価として正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,計算過程で端数が生じる場合,計算途中では四捨五入せず,最終数値の円未満を四捨五入すること。 〔資料〕 1.当月の生産データ ┌─────┬─────┬─────┐ │区分│第1工程│第2工程│ │月初仕掛品│1,000㎏(20%)│1,500㎏(40%)│ │当月投入│6,200㎏│各自計算㎏│ │月末仕掛品│1,200㎏(50%)│2,000㎏(60%)│ │完成品│6,000㎏│各自計算㎏│ └─────┴─────┴─────┘ (注)( )内は加工費進捗度を示している。 2.当月の実際原価データ ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │区分│第1工程 直接材料費│第1工程 加工費│第2工程 前工程費│第2工程 直接材料費│第2工程 加工費│ │月初仕掛品│230,000円│48,000円│750,000円│各自計算│480,000円│ │当月製造費用│1,364,000円│1,664,000円│各自計算│2,214,000円│5,418,000円│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 3.その他の計算条件 ⑴ 累加法による工程別実際原価計算を採用しており,仕掛品の評価方法は第1工程および第2工程ともに先入先出法を採用している。 ⑵ 第2工程において2,500㎏の原料bを投入しており,これにより生産量は増量する。なお,第2工程の加工費の計算における完成品換算量には,当該追加原料bの投入量は含めない。 ⑶ 第1工程および第2工程のいずれにおいても,仕損や減損は発生していない。
- 49第14問管理会計論難
A社は,株価を意識した経営を行うにあたり,DCF法により自社の事業投資の価値を評価するため,当期のキャッシュ・フロー情報からフリー・キャッシュ・フローを求めることとした。次の〔資料〕に基づき,当期のフリー・キャッシュ・フローの金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,(*)に当てはまる金額については各自推定すること。 〔資料〕 1.当期のキャッシュ・フロー関連の情報 以下の表中で,控除項目についての負号(△)は省略しており,各項目の金額の正負については項目名から推定すること。(単位:百万円) ■営業活動によるキャッシュ・フロー ┌─────┬─────┐ │項目│金額│ │税引前当期純利益│4,856│ │減価償却費│1,233│ │受取利息│102│ │支払利息│272│ │営業資産の増加額│2,879│ │営業負債の増加額│1,008│ ├─────┼─────┤ │小計│(*)│ │利息の受取額│98│ │利息の支払額│264│ │法人税等の支払額│2,216│ ├─────┼─────┤ │営業活動によるキャッシュ・フロー│(*)│ └─────┴─────┘ ■投資活動によるキャッシュ・フロー ┌─────┬─────┐ │項目│金額│ │定期預金の預入による支出│2,127│ │定期預金の払戻による収入│2,096│ │有形固定資産の取得による支出│842│ ├─────┼─────┤ │投資活動によるキャッシュ・フロー│(*)│ └─────┴─────┘ ■財務活動によるキャッシュ・フロー ┌─────┬─────┐ │項目│金額│ │短期借入金の純増加額│304│ │配当金の支払額│988│ ├─────┼─────┤ │財務活動によるキャッシュ・フロー│(*)│ └─────┴─────┘ 2.当期のフリー・キャッシュ・フローの算定において,利息の受取・支払額及び定期預金の預入・払戻額を除外するものとする。なお,受取利息の税金負担及び支払利息の節税効果に見合う税金費用の調整は行わないものとする。
- 50第15問管理会計論難
当社は新製品Xの開発において,原価企画の手法を取り入れている。すなわち,製品の企画設計段階において,製造段階のコストに加えて物流・販売段階のコストを含めた目標原価を設定し,その作込みを行っている。次の〔資料〕に基づき,以下の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 〔資料〕 1.製品Xの予定販売価格は,以下の他社類似製品の販売価格の平均値とする。 ┌─────┬─────┐ │他社│販売価格│ │A社│191,500円│ │B社│217,000円│ │C社│203,500円│ └─────┴─────┘ 2.製品Xの単位当たり目標利益は50,000円とし,許容原価を算出する。 3.製品Xの単位当たり見積原価は以下のとおりであった。 ┌─────┬─────┐ │費目│見積原価│ │材料費│60,000円│ │加工費│70,000円│ │物流費│20,000円│ │販売費│20,000円│ └─────┴─────┘ 4.上記3の見積原価の原価低減余地を検討した結果,上記2の許容原価の水準まで原価を低減させることは現実的ではないと判断し,単位当たり目標原価は,許容原価よりも6,000円高い金額に設定した。 5.上記4の目標原価を達成すべく,製造・物流段階を中心に具体的な検討を行った結果,以下の2つの改善案が提示された。なお,両案を同時に採用することはできない。 A案:軽量素材を用いることで,材料費は5%増加するものの,加工費は13%減少し,物流費は11%減少する。ただし販売費は変化しない。 B案:製品を小型化することで,材料費は18%減少するものの,加工費は5%増加し,物流費は12%減少する。ただし販売費は変化しない。 6.上記5に加えて,販売店との交渉により,販売費についても下げられる可能性がある。 ア.製品Xの予定販売価格に対する単位当たり目標原価の比率は,77%を下回っている。 イ.〔資料〕5において,A案はB案に比べて,単位当たり原価が1,400円高くなる。 ウ.〔資料〕6に関連して,A案とB案の単位当たり販売費がそれぞれ5%減少する場合,両案の単位当たり原価はいずれも許容原価には達しないが,B案の単位当たり原価は単位当たり目標原価及びA案の単位当たり原価を下回るため,B案を採用するのは合理的である。 エ.〔資料〕6に関連して,A案とB案の単位当たり販売費がそれぞれ2%減少する場合,両案の単位当たり原価はいずれも単位当たり目標原価を下回らないため,両案とも採用するのは合理的ではない。
- 51第16問管理会計論難
A社は,20X6年度期首に新規設備を購入して,新製品を製造販売するか否かを検討している。次の〔資料〕に基づき,以下の文中の(ア)と(イ)に当てはまる正しい数値の組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。なお,(*)に当てはまる数値については各自推定すること。また,計算過程で端数が生じる場合,計算途中では四捨五入せず,最終数値の小数点第3位を四捨五入すること。 〔資料〕 1.新規設備の投資額は56,500千円であり,20X6年度期首に一括してキャッシュで支払う。 2.新規設備の耐用年数は4年であり,耐用年数経過後の処分価値はゼロと見積もられる。 3.新規設備を購入し,新製品を製造販売した場合に想定される20X6年度から4年間の税引後正味キャッシュ・インフローは毎年16,500千円で一定である。税引後正味キャッシュ・インフローは年度末に一括して発生するものとする。 4.税引後加重平均資本コスト率を算定するうえで必要な資金調達にかかわるデータは以下のとおりである。なお,実効税率は40%とする。 ┌─────┬─────┬─────┐ │資金調達方法│資金調達割合│利子率又は資本コスト率│ │有利子負債│60%│4%│ │自己資本│40%│10%│ └─────┴─────┴─────┘ 5.年金現価係数は次のとおりである。 ┌───┬───┬───┬───┬───┐ │期間│5%│6%│7%│8%│ │4年│3.5460│3.4651│3.3872│3.3121│ └───┴───┴───┴───┴───┘ 6.単純回収期間法に基づく投資案の採否の判断基準となる回収期間は3年である。 7.内部利益率の算定にあたっては補間法を用いる。 新規設備投資について,単純回収期間法と内部利益率法を用い,投資の経済性計算を行った。単純回収期間法によれば,当該投資案の回収期間は(ア)年であり,投資案は棄却すべきであると結論付けられる。一方,内部利益率法によれば,当該投資案の内部利益率は(*)%であり,税引後加重平均資本コスト率より(イ)ポイント高いため,投資案は採択すべきと結論付けられる。
- 52第17問管理会計論難
当社は製品Xを製造販売している。当社は,製品Xに必要な部品αを製造する事業部Aと製品Xを製造販売する事業部Bという二つのプロフィット・センターを有している。次の〔資料〕に基づき,以下の文中の(ア)と(イ)に当てはまる正しい数値の組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。 〔資料〕 1.製品X1個を製造するのに,部品α2個が必要である。 2.事業部Aは,製造する部品αを全て事業部Bに納入し,外販は行わない。 3.当期において,事業部Aは部品αを100千個製造し,事業部Bはこれをもとに製品50千個を製造販売した。 4.当期における事業部Aと事業部Bの費用は以下のとおりであり,次期においても変わらない。 ┌─────┬─────┬─────┐ │費目│事業部A│事業部B│ │1個当たり変動製造原価│1.6千円/個│6.4千円/個│ │固定製造原価│240,000千円│370,000千円│ │1個当たり変動販売費│―│0.8千円/個│ │固定販売費│―│80,000千円│ └─────┴─────┴─────┘ (注)事業部Bの1個当たり変動製造原価には,事業部Aからの部品αの仕入原価は含まれない。 5.製品Xの販売単価は25千円/個であり,次期においても変わらない。 6.事業部Aの製造能力の上限は120千個,事業部Bの製造能力の上限は80千個であり,次期においても変わらない。 7.部品αを市場で購入する場合,市場価格は4.9千円/個であり,市場価格に含まれる1個当たり販売費相当額は0.6千円/個である。 製品Xの需要が伸びていることから,当社は次期において,製品Xを80千個製造販売する予定である。製品Xを80千個製造販売するに当たり,事業部Aが部品αを120千個製造し,全てを事業部Bに納入するとともに,足りない分は市場から購入することとした。そこで,事業部Aが製造する部品αの内部振替価格を,(Ⅰ)事業部Aの1個当たり全部製造原価に125%を乗じた金額とした場合と(Ⅱ)市場価格から1個当たり販売費相当額を控除した金額とした場合のそれぞれについて,事業部利益を計算してみることとした。その結果,事業部Bの事業部利益は,(Ⅰ)の場合に(ア)千円,(Ⅱ)の場合に(イ)千円となる。
- 53第18問管理会計論難
当社は製品Xを製造販売しているが,需要拡大が見込めるため,改善案の実施によって製品Xの製造販売数量を増加させることを検討している。次の〔資料〕に基づき,改善案を採用した場合における月間売上総利益増加額として最も適切なものの番号を一つ選びなさい。 〔資料〕 1.現状の製造販売に関する情報(月間) ⑴ 単位当たり加工時間と販売価格 ┌─────┬─────┬─────┐ │製品│加工時間│販売価格│ │製品X│1.5時間/個│15,000円/個│ └─────┴─────┴─────┘ ⑵ 利用可能な製造能力の上限は7,500時間/月であり,製造能力の全てを使って製造している。 ⑶ 単位当たり変動製造原価 ┌─────┬─────┐ │費目│金額│ │直接材料費│4,000円/個│ │変動加工費│3,000円/個│ └─────┴─────┘ ⑷ その他の製造原価 固定製造原価 10,000千円 2.改善案に関する情報 ⑴ 改善案の実施に伴い追加的な固定製造原価が月間2,000千円発生するが,加工作業の改善により単位当たり加工時間が1.2時間/個に短縮されるとともに,単位当たり変動加工費が2,000円/個に低下する。 ⑵ 改善案の実施後も,利用可能な製造能力の上限は7,500時間/月であり,製造能力の全てを使って製造する。 ⑶ 現状では仕損は発生していないが,作業者がこの改善案に不慣れであるため,投入量に対して4%の仕損が工程の終点で発生すると想定される。なお,製造工程で生じた仕損品は1,000円/個で外部に販売するものとする。 ⑷ 改善案の実施後も,販売価格と単位当たり直接材料費は変わらない。 3.その他の情報 現状と改善案における月初と月末の棚卸資産は存在しない。
- 54第1問監査論難
財務諸表監査に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査上の重要性は,財務諸表の虚偽表示の認識に影響を及ぼすものであり,重要性の基準値の設定における判断は,監査人の判断に影響を与えると合理的に見込まれるか否かに対して行われる。 イ.利害の対立,影響の重大性,情報の複雑性,遠隔性という条件のいずれか一つが存在する場合,情報利用者は独立の第三者による監査を必要と考える。 ウ.監査報告書の機能の一つである情報提供機能は,監査人が財務諸表利用者にとって重要と判断した情報を提供するものである。これは,監査人が独自に重要であると判断した新たな情報を監査人の責任のもとで提供するのではなく,二重責任の原則に抵触しない範囲で行われる。 エ.財務諸表監査が原則として試査に基づいて行われる理由の一つとして,財務諸表監査の目的に関する社会的合意が形成されていることが挙げられる。社会的合意の内容は,財務諸表監査が財務諸表に全体として重要な虚偽表示がないことを確かめるということである。
- 55第2問監査論難
会社法における監査制度に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査役会,監査委員会,監査等委員会はいずれも3名以上で構成され,取締役の職務執行に対する監査機能を強化するために1名以上の常勤者を選定しなければならない。 イ.会計監査人による会計監査報告は無限定適正意見で,監査役会による監査報告において会計監査人の監査の方法又は結果を相当ではないと認める意見は記載されていない場合で,特定の監査役が会計監査人の監査は相当ではない旨を付記したときは,取締役会は,計算関係書類について株主総会の承認を受けなければならない。 ウ.会計監査人設置会社における監査役会は,会計監査人から会計監査報告を受領した後に監査報告を行う。監査役会としての監査報告書を作成するための監査役の権限は,監査委員会における監査委員,監査等委員会における監査等委員とは異なり,それぞれが独立して有している。 エ.監査役による事業報告等に対する監査報告は,会計監査人による計算書類に対する監査と同様に,事業報告及びその附属明細書が法令又は定款に従い当該株式会社の状況を適正に示しているかどうかについての意見を表明する。
- 56第3問監査論難
守秘義務に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.守秘義務は,監査業務に従事する公認会計士が知り得た秘密に対して課せられる義務である。よって,公認会計士が非監査業務に従事することにより知り得た秘密は,守秘義務の対象とはならない。 イ.監査人予定者は,監査契約の締結前に会社から得た秘密に対しても,最終的に当該会社と監査契約を締結するか否かにかかわらず守秘義務を負う。 ウ.公認会計士の守秘義務は,公認会計士でなくなった後であっても解除されない。他方,監査法人の特定社員については,その在任中は公認会計士と同様の守秘義務を負うが,特定社員でなくなったときに守秘義務は解除される。 エ.守秘義務が解除される正当な理由としては,監査業務の引継を行う場合が該当する。その際には,監査人は,監査契約書又は監査約款に,監査業務を引き継ぐ際の守秘義務の解除に関する事項を,あらかじめ明記しなければならない。
- 57第4問監査論難
我が国における監査の基準に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査の目的を明示しないことは,監査の役割に関する「期待ギャップ」を招きかねないため,平成 14年改訂の監査基準では,冒頭に,「監査の目的」が設けられた。さらに,平成 25年改訂の監査基準では,「不正の発見と防止」が監査の目的に追加され,同時に監査における不正リスク対応基準が設定された。 イ.監査が有効に機能するためには,監査基準の一般基準に定められているとおり,監査人の専門能力の向上が必要不可欠である。そのための一つの手段として,公認会計士には,継続的専門能力開発(CPD)制度による研修の受講が義務付けられている。 ウ.監査基準の一般基準に定められている職業的懐疑心について,監査人が,過去の継続監査における経験に基づいて,被監査会社の経営者に対して信頼が置ける,又は誠実であると認識している場合,それによって職業的懐疑心を保持する必要性が軽減されることがある。 エ.監査人としての職務遂行における基本的態度は,職業的専門家としての正当な注意を払うことにあり,職業的懐疑心を保持することは,正当な注意義務の範囲に含まれる。なお,職業的懐疑心に係る前提については,監査における不正リスク対応基準でも,経営者が誠実であるとも不誠実であるとも想定しないという中立的な立場をとっている。
- 58第5問監査論難
監査証拠に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.買掛金の網羅性に適合する監査証拠は,帳簿上の相手先に対して残高確認を実施するよりも,期末日後の支払,未払の請求書,仕入先の支払通知書を検討することによって得られる場合がある。 イ.監査人は,特定項目を抽出する試査によって,取引の情報を入手して一定金額以上の相手先の残高について適合する監査証拠を入手できた場合には,母集団全体が同様の特性を有していると推定できる。 ウ.監査人は,経営者の利用する専門家の適性,能力及び客観性に問題がないと評価しさえすれば,当該専門家の業務により作成された情報を必要とする財務諸表項目におけるアサーションに適合した監査証拠とみなすことができる。 エ.関連当事者等,被監査会社の影響力が及ぶ取引先から入手した監査証拠であっても,被監査会社における情報の作成と管理に関する内部統制が有効であると判断した場合には,必要な監査証拠を入手できることがある。
- 59第6問監査論難
監査手続に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査人は,実地棚卸の立会を計画する際には,棚卸資産の実在性と状態について十分かつ適切な監査証拠を入手できるよう,棚卸資産の保管場所,実地棚卸の実施時期を含む実地棚卸に係る実施要領のみならず,例えば,棚卸資産に対する内部統制の内容や棚卸資産の継続記録の有無を検討する。 イ.監査人は,識別した訴訟事件に関する重要な虚偽表示リスクを評価する場合,企業の顧問弁護士にコミュニケーションをすることが求められる。これは訴訟事件が財務上重要となる可能性があるかどうかを確かめるものであり,法務関連費用の検討は求められていない。 ウ.不正リスクに対応する手続として積極的確認を実施したが未回答の場合,監査人は,代替的な監査手続に移行する前に,確認回答者に対して回答の督促を実施するとともに,企業の担当者に未回答の理由を質問し,不正リスク要因を示唆していないかどうかを検討することになる。 エ.監査人の要請により,経営者が取引種類,勘定残高又は注記事項を調査して,発見された虚偽表示を修正した場合,監査人が実施すべき追加的手続は,修正された虚偽表示に関する経営者による調査内容を検証することである。
- 60第7問監査論難
会計上の見積りの監査に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査人が検討すべき,会計上の見積りを行う際に経営者が使用する重要な仮定とは,これに関する変数が合理的な範囲で変化することによって,会計上の見積りの測定に重要な影響を与えるものをいい,感応度分析が役立つことがある。 イ.監査人は,会計上の見積りに係る重要な虚偽表示リスクの識別と評価に役立てるため,過年度の会計上の見積りの確定額又は該当する場合には再見積額について検討しなければならない。例えば,確定額に対して重要な差異が認められた場合,過年度における会計上の見積りが,過年度の財務諸表の確定時に利用可能な情報に照らして適切に行われたかを検討する。 ウ.経営者が会計上の見積りの不確実性に十分に対処していないと判断した場合,監査人は,自ら会計上の見積額又は許容範囲を設定するのではなく,独立した立場から経営者に見積額の再検討を要請する。 エ.監査人は,会計上の見積りが主観性の影響を大きく受け,経営者による重要な判断が求められる場合,重要な虚偽表示リスクの根拠に対応する内部統制の運用評価手続を立案し実施する必要がある。
- 61第8問監査論難
継続企業の前提に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が識別されているが,入手した監査証拠に基づいて重要な不確実性が認められないと判断を下した監査人は,当該事象又は状況についての注記や開示の評価又は通読を行わない。 イ.継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象を識別した場合,監査人は追加的な監査手続の実施を検討する。しかし,例えば企業が資金計画を作成している場合であっても,その計画の仮定に十分な裏付けがあるかの検討までは実施しなくてもよい。 ウ.継続企業を前提として財務諸表が作成されている場合で,継続企業を前提として経営者が財務諸表を作成することが適切でないと監査人が判断したときは,監査報告書の「否定的意見の根拠」区分で,経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切ではないと判断した理由を記載しなければならない。 エ.期末日の翌日から12か月間の評価期間を超えた期間で,継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を識別するために,監査人は必ず経営者への質問を実施しなければならないが,他の監査手続の実施までは求められない。
- 62第9問監査論難
内部監査人の作業の利用に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点) ア.内部監査の客観性の程度が高く,かつ内部監査機能の能力の水準も高いと監査人が判断した場合は,特別な検討を必要とするリスクに対応した監査手続で複雑な判断を要する事項であっても,監査人は内部監査人の作業結果の利用範囲を拡大できる。 イ.監査人は,特定の財務諸表項目においてアサーションレベルの重要な虚偽表示リスクが高いと評価した領域において,十分かつ適切な監査証拠を入手する上で,内部監査人に専門職としての規律ある姿勢がないと判断した場合には,監査人は内部監査人の作業を利用してはならない。 ウ.内部監査人の作業を利用する場合,監査人は,その一部の再実施に当たり,特定の財務諸表項目におけるアサーションレベルの重要な虚偽表示リスクが高いと判断した場合には,より多くの再実施をしなければならない。 エ.監査人は,特定の財務諸表項目について,リスク評価手続を実施した結果,当該項目に関する重要な虚偽表示リスクが低く,さらに当該項目に関する内部監査の組織上の位置付けが明確で,その機能の客観性が確保されていると評価した場合であっても,法令の要求事項の遵守状況のテストを実施するに当たって内部監査人の作業を利用してはならない。
- 63第10問監査論難
監査人の利用する専門家の業務に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点) ア.監査人は,十分かつ適切な監査証拠を入手するために,会計又は監査以外の分野の専門知識が必要な場合には,専門家の業務の利用の要否を判断しなければならないが,財務諸表を作成するに当たって経営者が専門家を利用している場合には,当該専門家の業務の内容が,専門家の利用の要否に関する監査人の判断に影響を与える。 イ.監査人が除外事項付意見を表明する場合,監査報告書でその理由を明示するために専門家の業務を利用したことに言及することで,監査人の責任は軽減される。 ウ.監査人が専門家の業務を利用する場合,専門家が負う守秘義務は,監査人が負う守秘義務と同一の内容及び水準となるわけではない。 エ.監査人が利用する専門家の業務が主観的かつ複雑な判断を伴う重要な事項に関係している場合には,監査人は異なる監査手続の実施や,監査手続の実施範囲の拡大について検討することが求められる場合がある。
- 64第11問監査論難
確認に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.積極的確認を実施する際には,確認回答者が情報の正確性を検討せずに確認依頼に回答するリスクが常に存在する。その対処として,確認依頼に金額を記載せずに確認回答者に金額の記入を依頼する方法がある。この方法の場合,不正確な記入がなされるリスクがあることから,確認依頼に金額を記入する方法よりも回答の正確性は低下する。 イ.確認依頼に対する回答が口頭であったため,監査人は文書により直接回答するよう確認回答者に依頼したが,文書による回答を受領できなかった。この場合でも,回答内容は信頼に足ると判断して他の監査証拠を入手しないことも認められる。 ウ.確認には,積極的確認と消極的確認の二つの方法があるが,いずれも監査人が確認の相手先である確認回答者から文書による回答を直接入手する監査手続であり,回答を被監査会社から入手する場合は含まれない。 エ.積極的確認を実施したが未回答であった場合,監査人は適合性と証明力のある監査証拠を入手するための代替的な監査手続を実施しなければならない。代替的な監査手続を実施しても十分かつ適切な監査証拠が入手できず積極的確認による回答が必要であると判断した場合,監査人は監査の継続と監査意見に対する影響を判断しなければならない。
- 65第12問監査論難
分析的手続に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.取引量が多く,かつ予測可能な取引,例えば,年度を通じて給与月額及び従業員数が明らかであり,監査人が年度の給与合計を高い精度で見積ることができるような人件費については,一般的に分析的実証手続を実施することが詳細テストを実施するよりも監査手続として適合する。 イ.分析的実証手続の実施において,重要性の基準値が高いほど,また評価した重要な虚偽表示リスクの程度が高いほど,追加的な調査を実施せずに監査上許容できる差異の金額は小さくなる。 ウ.監査人は,分析的手続により,他の関連情報と矛盾する,又は推定値と大きく乖離する変動若しくは関係が識別された場合,当該矛盾又は乖離の理由を調査するために,経営者への質問及び経営者に対する質問の回答に関する適切な監査証拠を入手するための手続,並びに状況に応じて必要な他の監査手続を実施しなければならない。 エ.監査人が,監査の最終段階において,財務諸表に対する全般的な結論を形成するために分析的手続を立案,実施するのは,企業に関する監査人の理解と財務諸表が整合していないことに気づいた場合に限定される。
- 66第13問監査論難
監査報告書に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査報告書には,我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を実施した旨が記載される。これに関連して,「財務諸表等の監査証明に関する内閣府令」では,監査報告書は一般に公正妥当と認められる監査の慣行にも準拠して実施された監査の結果に基づいて作成される必要がある旨が規定されている。 イ.監査人は,意見を表明しない場合であっても「意見不表明の根拠」区分に,我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を実施した旨を記載する必要がある。 ウ.株主への情報提供目的で特別目的の財務諸表の枠組みに基づいて作成された財務諸表に関する監査報告書では,監査人は強調事項において他の目的には適合しないことがある旨の記載の必要性について当該財務諸表の性質等を勘案して検討しなければならない。 エ.監査法人が監査報告書を作成する場合には,当該監査法人の代表者のほか業務執行社員が資格を表示して署名しなければならない。ただし,指定証明又は特定証明を実施した場合は,指定社員又は指定有限責任社員である業務執行社員が資格を表示して署名する。
- 67第14問監査論難
その他の記載内容に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.その他の記載内容の通読は,新たな監査証拠を入手することを目的として実施される手続ではない。したがって,有価証券報告書を構成する文書の一部が監査報告書日までに入手できない可能性がある場合に,被監査会社が当該文書の最終版を監査人に提供することが可能となっても,これを被監査会社が発行する前に監査人に提供する旨を経営者確認書に含める必要はない。 イ.財務諸表の重要な項目に関する監査範囲の制約によって限定付適正意見を表明する場合であっても,除外事項に注意を促すために,監査報告書の「その他の記載内容」区分において除外事項に関連するその他の記載内容について報告してはならない。 ウ.監査人が監査の過程で得た知識と当該企業のコーポレート・ガバナンスに関する報告との間に重要な相違がある場合,監査報告書の「その他の記載内容」区分において,その他の記載内容の重要な誤りとして記載されることがある。 エ.監査人がその他の記載内容が存在しないと判断した場合には,その他の記載内容が存在しないと判断した旨だけでなく,その他の記載内容に対していかなる作業も実施していない旨についても監査報告書に記載する。
- 68第15問監査論難
監査上の主要な検討事項に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査人が意見を表明しない場合には,監査報告書において除外事項への注意を促すために,意見不表明の原因である事項を「監査上の主要な検討事項」区分に記載しなければならない。 イ.監査報告書において報告すべき監査上の主要な検討事項がないと監査人が判断した場合には,その旨について監査役等とコミュニケーションを行う必要がある。 ウ.監査人が,十分かつ適切な監査証拠を入手できず,未発見の虚偽表示があるとしても,それが財務諸表に及ぼす可能性のある影響は重要でないと判断して無限定意見を表明する場合がある。この場合において,当該事項は,その性質から監査上の主要な検討事項に該当する。 エ.監査人は前年度に識別した監査上の主要な検討事項が,当年度においても引き続き監査上の主要な検討事項であるかどうかを検討することは有用であるが,前年度の監査報告書に記載された監査上の主要な検討事項の内容を当年度の監査報告書において更新することまでは求められていない。
- 69第16問監査論難
「監査に関する品質管理基準」の令和3年及び令和6年の改訂に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.令和3年の改訂では,監査事務所の主体的な品質管理を可能とするために,同基準が規定する品質目標に加え,監査事務所が必要と考える場合には,追加の品質目標を設定することが推奨されることになった。 イ.令和3年の改訂では,これまで「監査における不正リスク対応基準」において上場会社等の監査に関して規定していた監査事務所間の引継に関する手続が,全ての監査に対して求められるようになった。 ウ.令和3年の改訂では,監査事務所は,監査事務所及びその専門要員だけでなく,当該監査事務所が所属するネットワーク等による独立性の保持に関する品質目標を設定すること,また,当該目標の設定においては,監査事務所及び当該監査事務所が所属するネットワークに属する他の事務所が提供する非監査業務が独立性に与える影響を考慮することも求められるようになった。 エ.令和3年の改訂前文では,品質管理システムの評価の結論や品質管理システムの状況等について,「各監査事務所において公表することが望ましい。」としていたが,令和6年の改訂によって公表が求められるようになった。
- 70第17問監査論難
監査業務の品質管理に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査チームは,個々の監査業務を実施する全ての社員等及び専門職員,並びに当該業務において監査手続を実施する他の全ての者から構成される。ただし,監査事務所が所属するネットワーク外の者は,個々の監査業務において監査手続を実施する場合であっても監査チームのメンバーとはみなされない。 イ.監査責任者は,審査が必要な監査業務に関して,監査の実施中に識別した重要な事項及び重要な判断について審査担当者と討議しなければならない。なお,討議の内容及び範囲等によっては,審査担当者の客観性を阻害する要因が生じることがあるので,監査事務所は,審査担当者の客観性を阻害する要因となる状況及びそのような状況において講ずべき適切な措置に係る方針又は手続を定めなければならない。 ウ.監査人の交代に際して,監査人予定者は,前任監査人から監査業務の十分な引継を受けられない場合には,当該監査契約を締結してはならない。 エ.監査チーム内だけでなく,監査チームと審査の担当者等との間で監査上の判断の相違が生じた場合,監査事務所の定める方針又は手続に従って監査上の判断の相違を解決する責任は監査責任者にある。
- 71第18問監査論難
「監査における不正リスク対応基準」(以下,不正リスク対応基準という。)に準拠した監査の実施に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査人は,監査実施の過程において不正による重要な虚偽表示の兆候を示す状況を識別した場合には,想定される不正の態様等に直接対応した監査手続を立案し監査計画を修正しなければならない。 イ.監査人は,不正リスクを適切に評価するために,①公表されている主な不正事例,②不正に利用される可能性のある一般的及び当該企業の属する産業特有の取引慣行の二つの事項を理解しなければならない。これらのうち,②について理解した内容は,監査調書に記載しなければならない。 ウ.不正リスク対応基準では,監査人は,監査実施の過程において経営者の関与が疑われる不正を発見した場合には,監査役等に報告し,協議の上,経営者に問題点の是正等適切な措置を求めるとともに,当該不正が財務諸表に与える影響を評価しなければならないとしているが,この協議には,監査を完了するため必要となる監査手続の種類,時期及び範囲が含まれる。 エ.監査人は,不正による重要な虚偽表示リスクであると評価したリスクがある場合には,それを特別な検討を必要とするリスクとして取り扱うかどうかを判断しなければならない。
- 72第19問監査論難
内部統制に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.財務報告の信頼性に関する「ITへの対応」には,企業内全体にわたる情報システムが財務報告に係るデータを適切に収集し処理するプロセスになっていることを確保することが含まれる。 イ.財務報告の信頼性に関する日常的モニタリングには,定期的に実施される棚卸手続において,関連業務担当者が,在庫の残高の正確性及び網羅性を監視することが含まれる。また,独立的評価として,内部監査部門及び監査役等が財務報告の一部又は全体の信頼性を検証するために行う会計監査がある。 ウ.新製品の開発や新規事業の立ち上げ等に伴って生じるリスクは,基本的に業務の有効性及び効率性に関するものであり,財務数値に直接的な影響を及ぼさない。 エ.財務報告の信頼性に関する統制環境には,取締役会や監査役等による財務報告プロセスの合理性の適切な監視,権限及び職責の付与や職務の分掌等の広範な方針及び手続が含まれる。
- 73第20問監査論難
期中レビューに関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.従前の四半期レビュー基準では,適正性に関する結論の表明の形式と,準拠性に関する結論の表明の形式の双方が規定されていたが,この点は期中レビュー基準にも踏襲された。 イ.年度の財務諸表監査の計画及び実施の過程において,期中レビュー計画の前提とした重要な虚偽表示リスクの評価を変更した場合,監査人は,必要に応じて期中レビュー計画を適切に修正しなければならない。 ウ.監査人は,重要な偶発事象,重要な後発事象等,強調すること又はその他説明することが適当と判断した事項は,期中レビュー報告書にそれらを区分した上で,情報として追記する。 エ.期中レビューでは,監査における不正リスク対応基準が準用されるため,期中レビューの過程において,不正による重要な虚偽の表示を示唆する状況を識別した場合,監査人は,追加的手続を実施しなければならない。
- 74第1問企業法難
商人(会社及び外国会社を除く。)の商業使用人に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.商人が商行為を委任するために支配人を選任したときは,当該支配人の代理権は,当該商人の死亡によって消滅する。 イ.支配人は,当該支配人を選任した商人の許可を受けなければ,会社の業務を執行する社員となることができない。 ウ.支配人が,当該支配人を選任した商人の許可を受けずに自己のために当該商人の営業の部類に属する取引をしたときは,当該取引によって当該支配人が得た利益の額は,当該商人に生じた損害の額と推定される。 エ.商人の営業所の営業の主任者であることを示す名称を付した使用人は,相手方が悪意であったときを除き,当該営業所の営業に関し,一切の裁判上の行為をする権限を有するものとみなされる。
- 75第2問企業法難
商法の規定の適用がある物品運送を引き受けた運送人に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.高価品である運送品が損傷した場合において,荷送人が運送を委託するに当たりその種類及び価額を通知しなかったときは,物品運送契約の締結の当時,当該運送品が高価品であることを運送人が知っていたとき,又は当該運送人の故意若しくは重大な過失によって当該運送品の損傷が生じたときを除き,当該運送人は,その損傷について損害賠償の責任を負わない。 イ.運送品の引渡しの当時,運送人が当該運送品に直ちに発見することができる一部滅失があることを知っていた場合において,荷受人が異議をとどめないで当該運送品を受け取ったときは,当該運送品の一部滅失について当該運送人が負う損害賠償責任は消滅する。 ウ.運送品が滅失した場合において,当該運送品の滅失について運送人が負う損害賠償の額は,その発送がされた地及び時における当該運送品の市場価格によって定める。 エ.運送品が延着した場合において,運送人は,当該運送品の受取,運送,保管及び引渡しについて注意を怠らなかったことを証明しない限り,当該延着によって生じた損害を賠償する責任を負う。
- 76第3問企業法難
株式会社の設立(会社法第二編「株式会社」第一章「設立」の規定によるものに限る。)における発起人に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.設立しようとする会社が公開会社である場合は,発起人は,3人以上でなければならない。 イ.法人は,発起人となることができる。 ウ.公認会計士である者が発起人となる場合であって,当該発起人が金銭以外の財産を出資しようとするときは,当該発起人は,当該財産について,定款に記載され,又は記録された価額が相当であることの証明をすることができる。 エ.発起人が,株式会社の設立に際して,発起人が割当てを受ける設立時発行株式の数に関する事項を定めようとするときは,当該事項について定款に定めがある場合を除き,発起人の全員の同意を得なければならない。
- 77第4問企業法難
株式会社の設立(会社法第二編「株式会社」第一章「設立」の規定によるものに限る。)に際して行われる出資の履行に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.設立時募集株式の引受人による金銭の払込みの仮装に関与した発起人が,法定の責任に基づき,払込みを仮装した払込金額の全額を支払ったときは,当該発起人は,払込みを仮装した設立時発行株式について,設立時株主及び株主の権利を行使することができる。 イ.設立時募集株式の引受人は,発起人全員の承諾を得ることにより,金銭の払込みに代えて,払込金額に相当する金銭以外の財産を給付することができる。 ウ.株式会社の成立の時における現物出資財産等の価額が,定款に記載され,又は記録された価額(定款の変更があった場合にあっては,変更後の価額)に著しく不足する場合の発起人の当該株式会社に対する責任は,株主による責任追及等の訴えの対象となる。 エ.設立時募集株式の引受人は,発起人が定めた設立時募集株式と引換えにする払込みの期日又はその期間内に,その払込みをしないときは,当該払込みをすることにより設立時募集株式の株主となる権利を失う。
- 78第5問企業法難
種類株式に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.取得請求権付株式の株主は,株式会社に対して,当該株主の有する取得請求権付株式を取得することを請求する場合において,当該取得請求権付株式を取得するのと引換えに交付される社債の帳簿価額が当該請求の日における分配可能額を超えているか否かにかかわらず,当該請求をすることができる。 イ.株式会社が,剰余金の配当について他の種類の株式と内容の異なる株式を発行する場合には,当該株式会社は,配当財産の種類を定款に記載し,又は記録しなければならない。 ウ.定款において内容の異なる2種類の株式を発行する旨を定めている株式会社は,そのうちの1種類の株式のみを現に発行している場合であっても,種類株式発行会社となる。 エ.種類株式発行会社が,ある種類の株式の発行後に,当該種類の株式を取得条項付株式にしようするときは,当該種類の株式を有する株主によって構成される種類株主総会の特別決議による承認を得なければならない。
- 79第6問企業法難
株主の権利の行使に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.他人のために株式を有する者が,2個以上の議決権を有する場合には,当該2個以上の議決権を統一して行使しなければならない。 イ.総株主の議決権の1%以上を有する株主は,株主総会に先立ち裁判所に対して,株主総会検査役の選任の申立てをすることができるとされているところ,株式会社は,定款において当該申立てに必要な議決権の割合として1%を上回る割合を定めることができる。 ウ.株式会社が基準日を定める場合には,当該基準日の基準日株主が行使することができる権利は,当該基準日から3か月以内に行使されるものとしなければならない。 エ.株式会社が特定の株主に対して有償で財産上の利益を供与した場合において,当該株式会社又はその子会社の受けた利益が当該財産上の利益に比して著しく少ないときは,当該財産上の利益の供与は,株主の権利の行使に関して行われたものと推定される。
- 80第7問企業法難
新株発行の無効の訴えに関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.公開会社でない株式会社においては,新株発行の効力発生後6か月以内に限り,当該新株発行について新株発行の無効の訴えを提起することができる。 イ.新株発行を行った株式会社の債権者は,当該新株発行について新株発行の無効の訴えを提起することができない。 ウ.最高裁判所の判例の趣旨によれば,募集株式の発行の差止めの仮処分命令に違反して当該募集株式の発行を行うことは,新株発行の無効事由となる。 エ.新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは,当該新株発行を行った株式会社は,無効となった株式の当該判決の確定時における株主ではなく,当該新株発行に係る払込みをした株主に対して,払込みを受けた金額に相当する金銭を支払わなければならない。
- 81第8問企業法難
取締役会設置会社である株式会社(種類株式発行会社を除く。)に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.株主総会は,会社法に規定する事項及び株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる。 イ.株式会社は,定款の定めによって会計参与を置くことができる。 ウ.大会社である株式会社は,監査役会設置会社である。 エ.株式会社においては,株主が株主総会を招集するときを除き,株主総会の目的である事項の決定は,取締役会の決議によらなければならない。
- 82第9問企業法難
株主総会における議決権に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,定款に別段の定めはないものとする。 ア.甲株式会社が乙株式会社の総株主の議決権の 4 分の 1 以上を有する株主である場合には,乙株式会社は,その有する甲株式会社の株式について議決権を有しない。 イ.株主が代理人によってその議決権を行使する場合には,代理権を証明する書面を株主が代理人と共同して株式会社に提出しなければならない。 ウ.株主が代理権を証明する書面の閲覧又は謄写の請求をした場合において,当該請求の目的が,当該請求の対象となる書面の閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報することにあるときには,株式会社は,当該請求を拒むことができる。 エ.退任取締役に対し退職慰労金を支給する旨の株主総会の決議について,当該退任取締役が株主である場合には,当該株主は議決権を行使することができない。
- 83第10問企業法難
株主総会の決議の取消しの訴えに関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.最高裁判所の判例の趣旨によれば,株主総会の決議の取消しの訴えを提起した後,会社法所定の取消しの訴えの提訴期間経過後に新たな取消事由を追加主張することは許されない。 イ.株主総会の決議の取消しの訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは,当該判決によって取り消された決議は,将来に向かってその効力を失う。 ウ.株主総会の決議の取消しの請求を認容する確定判決は,訴訟当事者以外の第三者に対してはその効力を有しない。 エ.株主総会の招集の手続が法令に違反することを理由として株主総会の決議の取消しの訴えが提起された場合において,裁判所は,その違反する事実が重大でなく,かつ,決議に影響を及ぼさないものであると認めるときは,当該決議の取消しの請求を棄却することができる。
- 84第11問企業法難
会計参与に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,会計参与は監査法人又は税理士法人ではないものとする。 ア.株式会社の会計参与は,当該株式会社の親会社の監査役を兼ねることができる。 イ.会計参与は,いつでも,会計参与設置会社の子会社の業務及び財産の状況の調査をすることができ,当該子会社はこれを拒むことはできない。 ウ.会計参与を辞任した者は,辞任後最初に招集される株主総会に出席して,辞任した旨及びその理由を述べることができる。 エ.会計参与は,会社法所定の期間,法務省令で定めるところにより,当該会計参与が定めた場所に各事業年度に係る計算書類及びその附属明細書並びに会計参与報告を備え置かなければならない。
- 85第12問企業法難
社外取締役に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.甲株式会社の親会社である乙株式会社の執行役であった者が,乙株式会社の執行役を辞任すると同時に,甲株式会社の取締役に就任した場合には,当該取締役は,甲株式会社の社外取締役の要件を欠くことになる。 イ.取締役会設置会社(指名委員会等設置会社を除く。)の取締役が当該取締役会設置会社のある業務を執行することにより株主の利益を損なうおそれがあるときは,取締役会の決議によって当該業務の執行を委託された社外取締役が当該業務を執行しても,当該業務の執行が業務執行取締役の指揮命令によるものでなければ,当該社外取締役は,社外取締役の要件を欠くことにはならない。 ウ.株主に対して株主総会参考書類を交付しなければならない株式会社(公開会社に限る。)の取締役は,取締役の選任に関する議案を株主総会に提出する場合には,候補者が社外取締役候補者であり,かつ現に当該株式会社の社外取締役であるときは,当該株主総会参考書類に当該候補者が社外取締役に就任してからの年数を記載しなければならない。 エ.指名委員会等設置会社は,取締役のうち社外取締役であるものについては,氏名のほかに,社外取締役である旨及び住所並びに各委員会の委員であるときにはその旨を登記しなければならない。
- 86第13問企業法難
取締役の会社法上の責任に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.株式会社に関する虚偽の登記によって損害を被った第三者から,当該損害の賠償を求められた当該株式会社の取締役は,当該虚偽の登記につき注意を怠らなかったことを証明したときは,責任を負わない。 イ.監査等委員会設置会社において,監査等委員でない取締役が自己のために株式会社とする取引につき,当該取締役が,取締役会の承認に加え,監査等委員会の承認を受けたときは,当該取引によって当該株式会社に損害が生じた場合でも,当該取締役はその任務を怠ったものと推定されない。 ウ.取締役会設置会社が,保険者との間で締結する保険契約のうち取締役がその職務の執行に関し責任を負うことによって生ずることのある損害を保険者が塡補することを約するものであって,当該取締役を被保険者とするものの内容の決定をするには,株主総会の決議を要する。 エ.株式会社に会社法所定の最終完全親会社等があり,取締役の任務懈怠責任が特定責任であるときは,当該任務懈怠責任は,当該最終完全親会社等の株主総会の特別決議によって免除することができる。
- 87第14問企業法難
持分会社に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,定款に別段の定めはないものとする。 ア.業務を執行しない有限責任社員は,業務を執行する社員の全員の承諾があるときは,その持分の全部又は一部を他人に譲渡することができる。 イ.持分会社が当該持分会社の持分を取得した場合には,当該持分は,当該持分会社がこれを取得した時に,消滅する。 ウ.合同会社の社員は,その全部が無限責任社員であるのに対し,合名会社の社員は,その一部が無限責任社員で,その他が有限責任社員である。 エ.合名会社の定款には,その社員の氏名又は名称及び住所を記載する必要があるのに対し,合同会社の定款には,その社員の氏名又は名称及び住所を記載する必要はない。
- 88第15問企業法難
計算関係書類等に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.会計監査人設置会社においては,計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書は,会計監査人の監査を受けなければならない。 イ.事業年度の末日において大会社であって金融商品取引法第24 条第1項の規定により有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならないものは,当該事業年度に係る連結計算書類を作成しなければならない。 ウ.株式会社の親会社社員は,その権利を行使するため必要があるときは,裁判所の許可を得ているか否かにかかわらず,当該株式会社の計算書類について閲覧請求をすることができる。 エ.裁判所は,申立てにより又は職権で,訴訟の当事者に対し,計算書類及びその附属明細書の全部又は一部の提出を命ずることができる。
- 89第16問企業法難
株式会社が発行する社債に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,社債権者集会の決議を省略することができる場合については考えなくてよい。 ア.社債権者集会の決議は,裁判所の認可を受けなければ,その効力を生じない。 イ.社債管理者の選任は,社債権者集会の決議によって行わなければならない。 ウ.社債管理者が社債に係る債権について弁済を受けた場合において,各社債権者が,当該社債管理者に対して,社債の償還額及び利息の支払を請求するためには,裁判所の認可を受けることを要する。 エ.社債管理者は,社債権者集会の決議によらなければ,社債に係る債務の一部を免除することができない。
- 90第17問企業法難
株式会社が行う組織再編行為に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.吸収合併は,法定の全ての手続が終了している場合(吸収合併を中止した場合を除く。)には,吸収合併契約において定めた効力発生日にその効力を生ずる。 イ.2以上の会社が共同して行う新設分割は,法定の全ての手続が終了している場合(新設分割を中止した場合を除く。)には,新設分割計画において定めた効力発生日にその効力を生ずる。 ウ.株式交付は,法定の全ての手続が終了している場合(株式交付を中止した場合を除く。)には,株式交付計画において定めた効力発生日にその効力を生ずる。 エ.株式移転は,法定の全ての手続が終了している場合(株式移転を中止した場合を除く。)には,株式移転計画において定めた効力発生日にその効力を生ずる。
- 91第18問企業法難
吸収分割に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.合同会社は,吸収分割をすることができる。 イ.吸収分割承継会社に承継させる資産の帳簿価額の合計額が,株式会社である吸収分割会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の 5 分の 1 を超えない場合には,当該吸収分割会社は,株主総会の決議によって,吸収分割契約の承認を受けることを要しない。 ウ.吸収分割承継会社が合資会社である場合において,吸収分割会社である株式会社が吸収分割承継会社である合資会社の社員となるときは,当該株式会社は,当該合資会社の無限責任社員になることができない。 エ.吸収分割承継会社が合資会社である場合において,当該合資会社の債権者が吸収分割について異議を述べることができるときには,当該合資会社は,その計算書類に関する事項として法務省令に定める事項を公告し,かつ,知れている債権者には各別にこれを催告しなければならない。
- 92第19問企業法難
金融商品取引法上のデリバティブ取引に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.金融商品取引法上の市場デリバティブ取引には,金融商品市場において,当該市場を開設する者が定める基準及び方法に従い,売買の当事者が将来の一定の時期において金融商品及びその対価の授受を約する売買であって,当該売買の目的となっている金融商品の転売又は買戻しをしたときは差金の授受によって決済することができる取引がある。 イ.金融商品取引法上の店頭デリバティブ取引には,外国金融商品市場において,当事者があらかじめ金融指標として約定する数値と将来の一定の時期における現実の当該金融指標の数値の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引又はこれに類似する取引がある。 ウ.暗号等資産は,デリバティブ取引の原資産となる金融商品取引法上の金融商品に含まれる。 エ.有価証券の価格は,デリバティブ取引の参照指標となる金融商品取引法上の金融指標に含まれない。
- 93第20問企業法難
金融商品取引法上の有価証券の募集及び発行市場における開示規制に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.株式の分割により株式を発行する場合には,金融商品取引法上の有価証券の募集に該当する。 イ.有価証券届出書には有価証券の発行価格の記載を要するため,当該発行価格の決定前に当該有価証券の募集をすることはできない。 ウ.有価証券届出書のうちに,重要な事項について虚偽の記載がある場合において,当該有価証券届出書の届出者は,当該有価証券を募集又は売出しに応じて取得した者がその取得の申込みの際にその記載が虚偽であることを知っていたときは,その者に対し,金融商品取引法上の損害賠償責任を負わない。 エ.発行登録を行った有価証券の発行者は,発行登録書において,発行予定額の記載に代えて,発行残高の上限を記載することができる。
- 94第36問財務会計論難
我が国の企業会計制度に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.会社法は,株主と会社債権者との利害調整を目的として,純資産額のうちの分配可能額を厳格に規定し,株主への配当を規制している。それにより,会社計算規則による純資産の部の区分は,企業会計基準によるものと異なっている。 イ.金融商品取引法は,国民経済の健全な発展および投資者の保護に資することを目的としており,企業内容の開示を重視している。したがって,金融商品取引法の下で行われる企業内容開示制度では,財務情報のみならず,非財務情報の開示の充実も図られている。 ウ.会社法の開示制度における連結計算書類と金融商品取引法の開示制度における連結財務諸表とで共通するものは,連結貸借対照表,連結損益計算書,連結株主資本等変動計算書および連結キャッシュ・フロー計算書である。 エ.金融商品取引法の規定により有価証券報告書を提出しなければならない会社については,EDINET(金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム)等を用いて有価証券報告書が公衆の縦覧に供されるため,会社法上の計算書類の公告は求められていない。
- 95第37問財務会計論難
我が国における財務会計の基礎概念および会計基準に基づき,次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.個別貸借対照表における期首から期末までの株主資本の残高の増減要因には,純利益または純損失の計上に加えて,例えば,現金の出資を伴う資本金の額の増加,自己株式の取得・処分,新株予約権の行使による払込みが挙げられる。 イ.決算日における特定の資産または負債の測定に当たって,企業の投資の目的に応じて時価が選択されることにより,リスクから解放された投資の成果によらない純資産項目が生じることがある。これらの項目は,連結財務諸表において表示されるが,個別財務諸表においては表示されない。 ウ.当期または過去の期間に計上されたその他の包括利益項目がリスクから解放された投資の成果となった場合,当該項目の額は当期純利益に組替調整される。このような取引は,当該会計期間における包括利益の額に変化を及ぼさない。 エ.その他の包括利益に分類される項目のうち,その他有価証券評価差額金については,恣意的な利益計算につながる懸念があるため組替調整が禁止されている。
- 96第38問財務会計論難
資産会計に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.費用配分の原則は資産の取得原価を各事業年度の費用として配分する原則であり,その適用例として,機械設備の取得原価を使用に伴って毎期継続して規則的に減価償却費に計上する手続や,商品の取得原価のうち顧客に対する履行義務が充足された分だけを売上原価に計上する手続が挙げられる。 イ.子会社株式は,個別財務諸表において取得原価をもって貸借対照表価額とされるなど,事業活動への投資と同様の会計処理が求められているが,金融商品取引法に定義する有価証券に該当するため,金融資産の範囲に含められている。 ウ.「時価の算定に関する会計基準」および同適用指針によれば,レベル 3 のインプットを用いて算定した時価は,資産について観察可能な市場データは入手できないが,入手できる最良の情報に基づき算定された評価額であり,類似資産の相場価格がこれに該当する。 エ.資産は企業にキャッシュ・フローをもたらす能力をもつ経済的資源であるため,資産評価の基礎として将来キャッシュ・フローを使用することは合理的である。そのため,現行の会計基準のもとでは,多くの資産評価において割引現在価値が採用されている。
- 97第39問財務会計論難
次の〔資料Ⅰ〕および〔資料Ⅱ〕に基づき,当期(X1年4月1日~X2年3月31日)末の貸借対照表における当座預金の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,当社が有する当座預金は,〔資料Ⅰ〕および〔資料Ⅱ〕に関する事項のみである。 〔資料Ⅰ〕 1.当社は取引銀行と借越限度額を5,000,000円とする当座借越契約を結んでいる。なお,当座借越が生じている際の利息は考慮しない。 2.X2年3月31日現在,当座預金出納帳には次のように記入されている(一部未記入)。なお,同一の内容が会計処理に反映されている。 当座預金出納帳(単位:円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │X2年│摘要│預入│引出│借/貸│残高│ │……│……│……│……│……│……│ │3月20日│備品購入代金の支払い│ │1,275,000│貸│1,250,000│ │3月25日│ │ │ │ │ │ │3月30日│掛代金の回収(丙社)│1,250,000│ │ │ │ │3月31日│ │ │ │ │ │ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 〔資料Ⅱ〕 当期末の決算のために取引銀行から決算日の残高証明書および決算日前後の当座預金の増減を記録した帳票を取り寄せたところ,当座預金勘定の残高と銀行残高証明書の金額の差異の原因として,次の⑴~⑸の事項が明らかになった。3月20日から31日にかけて当座預金勘定および当座預金出納帳に関連する取引は,⑴~⑸の事項のみである。 ⑴ 備品購入代金の支払いのため,3月20日に小切手1,257,000円を振り出し,決済も完了したとの連絡を銀行から受け取っていたが,当座預金出納帳(引出欄および残高欄)および当座預金勘定へ記入した金額に誤りがあった。 ⑵ 3月25日に掛代金の支払いのため当社が甲社に小切手1,500,000円を振り出したが,甲社は当該小切手を銀行に持ち込んでいなかった。 ⑶ 3月30日に乙社から,掛代金2,630,000円の当座預金への振込があったが,当座預金出納帳に未記入であった。 ⑷ 3月30日に丙社から掛代金の回収として受け取った丙社振出の小切手を取引銀行に持ち込んだ会計処理を行ったが,担当者が当該小切手の銀行への持込みを失念していた。 ⑸ 決算日の銀行営業時間終了後,夜間金庫に当座預金として預け入れた現金1,550,000円に関して,銀行側での処理が,決算日翌日の入金となっていた。
- 98第40問財務会計論難
次の〔資料〕に基づき,当期(X7年4月1日~X8年3月31日)末における棚卸資産および有形固定資産の貸借対照表価額の合計額として正しいものの番号を一つ選びなさい。当社には,〔資料〕で示されたもの以外の棚卸資産および有形固定資産は存在しないものとする。なお,計算過程で端数が生じる場合,百万円未満をその都度四捨五入すること。 〔資料〕 1.当社は不動産の賃貸,売買等を業とする会社である。 2.自社保有の土地(帳簿価額900百万円)の上に,賃貸事業目的でオフィスビルAを3,000百万円で建設し(建物3,000百万円),X1年4月1日から賃貸事業の用に供している。耐用年数40年,残存価額ゼロ,定額法で減価償却を行っている。当期末にオフィスビルAを賃貸事業目的から販売目的に変更した。この保有目的の変更は合理的な理由によるものと認められた。販売見込価額は土地と建物を合わせて3,500百万円,販売直接経費は30百万円と見積もられた。 3.販売用不動産であったオフィスビルBは販売の見込みが立たなくなったため,前期末において自社使用目的で保有することに変更した。この保有目的の変更は合理的な理由によるものと認められた。なお,棚卸資産の評価に関する会計基準適用後の評価額をもって有形固定資産に振り替えるものとする。オフィスビルBの前期末の帳簿価額は1,330百万円(土地520百万円,建物810百万円)であり,前期末時点の鑑定評価額は1,210百万円(土地460百万円,建物750百万円)であった。オフィスビルBの建物は当期より耐用年数30年,残存価額ゼロ,定額法で減価償却を行う。 4.当社では商業施設Cの開発計画を進めており,当期末の開発事業等支出金の残高は2,200百万円である。商業施設Cに係る今後の見積りは以下のとおりであった。 ┌─────┬─────┐ │項目│金額│ │完成後販売見込額│7,600百万円│ │造成・建築工事原価の今後発生見込額│4,300百万円│ │販売経費等の見込額│250百万円│ └─────┴─────┘
- 99第41問財務会計論難
負債会計に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.将来発生が予想される大地震は企業に多大な損失をもたらすため,損失額を合理的に見積もることができる場合は,その損失に備えて災害損失引当金を計上することが求められる。 イ.毎期経常的に行う修繕を何らかの理由で次期に延期した場合に計上する修繕引当金は流動負債に分類するのに対して,数年後に行う定期的な大修繕に備えて計上する特別修繕引当金は固定負債に分類する。 ウ.販売した製品に関する欠陥の発生は一種の偶発事象であるが,一般に過去の実績等に基づき将来の無償修理の金額を合理的に推定できる。そこで,製品が合意された仕様に従って機能するという保証のみ提供している場合,その保証を企業会計原則注解(注 18)に定める引当金として処理する。 エ.従業員への賞与は労働協約や給与規程で約束された避けられない支出であるため,翌期に支給する賞与のうち当期に対応する部分を引当金に計上する。一方,株主総会の決議に基づき支給される役員への賞与は繰越利益剰余金の減少として処理するため,引当金に計上しない。
- 100第42問財務会計論難
「資産除去債務に関する会計基準」および同適用指針に従い,次の〔資料〕に基づき,当期(X1年4月1日~X2年3月31日)の設備Aに係る減価償却費の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,時の経過による資産除去債務の調整額(利息費用)は減価償却費に含めないこと。また,計算過程で端数が生じる場合,千円未満をその都度四捨五入すること。 〔資料〕 1.当社は当期首に,甲社から土地を借り受け,設備Aを取得・設置し操業を開始した。 2.当社は設備Aの耐用年数を10年と見積もり,甲社と10年にわたる事業用定期借地権契約を締結した。なお,契約期間満了となる10年後に設備Aを解体・撤去して甲社に土地を返還しなければならない。 3.設備Aの取得原価は788,000千円であり,残存価額はゼロで,定額法による減価償却が行われている。 4.当社は過去に設備Aと同等の設備の解体・撤去を専門業者に請け負わせた実績があり,解体・撤去に係る割引前の将来キャッシュ・フローの見積金額として期待値を使用している。なお,将来キャッシュ・フローが見積値から乖離するリスクは,個々の将来キャッシュ・フローの見積りに反映させている。 5.設備Aの解体・撤去に係る予想労務費は,現在において解体業に従事する者を雇うのに要する平均的な賃金を基礎とする。賃金の支払いに関しては,生起し得る複数のインフレ率補正前予測キャッシュ・フロー(見積値から乖離するリスクを反映済み)および発生確率が次のように予測されたため,加重平均して平均的な賃金を算出することとした。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │項目│ │ │ │ │ │ │ │インフレ率補正前予測キャッシュ・フロー(千円)│10,000│15,000│20,000│25,000│30,000│40,000│ │発生確率(%)│10│20│30│20│10│10│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 6.当社は,解体業者が設備Aの解体・撤去にかける間接費および設備費用を,労務費の50%と仮定している。また,当社は,解体業者が解体・撤去する際に稼得する利益を,労務費の30%と仮定している。 7.当期首における利付国債(残存期間10年)の流通利回りは3%である。また,インフレ率は10年にわたり年平均2%となると当社は予測している。
- 101第43問財務会計論難
次の〔資料〕に基づき,X2年3月末およびX3年3月末の貸借対照表に計上すべきその他資本剰余金および繰越利益剰余金の金額の組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。なお,資本金として計上する額については会社法に定める最低限度額とすること。 〔資料〕 1.X1年4月1日におけるその他資本剰余金,繰越利益剰余金および自己株式の残高は,それぞれ120千円,460千円および0円(株式数0株)であった。 2.X1年5月10日に,自社発行の株式145株を1株当たり10千円で取得し,当該取得額および買入手数料20千円をあわせ,小切手を振り出して支払った。 3.X1年9月25日に,株式200株を募集し,そのうち170株は新株を発行し,残りは上記2.の自己株式を交付した。1株当たりの払込額は8千円であり,払込額を全て当座預金に預け入れた。 4.X1年10月8日に,上記2.の自己株式70株を1株当たり8千円で処分し,手数料1千円を差し引き,当座預金とした。 5.X2年3月31日の決算の結果,当期の利益は90千円と算定された。 6.X2年5月25日に,株式100株を募集し,そのうち60株分は新株を発行し,残りは上記2.の自己株式を交付した。1株当たりの払込額は12千円であり,払込額を全て当座預金に預け入れた。 7.X2年12月20日に上記2.の残りの自己株式を消却した。 8.X3年3月31日の決算の結果,当期の利益は110千円と算定された。 選択肢の①はX2年3月末のその他資本剰余金,②はX3年3月末のその他資本剰余金,③はX2年3月末の繰越利益剰余金,④はX3年3月末の繰越利益剰余金を示す。表中における△は負の値であることを,また,―は0円であることを意味する。
- 102第44問財務会計論難
「金融商品に関する会計基準」に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.金融資産または金融負債がその消滅の認識要件を充たした場合には,当該金融資産または金融負債の消滅を認識するとともに,帳簿価額とその対価としての受払額との差額を当期の損益として処理する。 イ.満期保有目的の債券,子会社株式および関連会社株式並びにその他有価証券のうち,市場価格のない株式等以外のものについて時価が著しく下落したときは,回復する見込みの有無にかかわらず,時価をもって貸借対照表価額とし,評価差額は当期の損失として処理しなければならない。 ウ.償却原価法とは,金融資産または金融負債を債権額または債務額と異なる金額で計上した場合において,当該差額に相当する金額を弁済期または償還期に至るまで毎期一定の方法で取得価額に加減する方法をいう。なお,この場合,当該加減額を受取利息または支払利息に含めて処理する。 エ.市場価格のない株式等については,取得価額をもって貸借対照表価額とするため,発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合においても,相当の減額の処理を行うことはない。
- 103第45問財務会計論難
次の〔資料〕に基づき,当社の当期(X6年 4月 1日~X7年 3月 31日)末の貸借対照表において,A社株式,B社社債およびC社株式について,流動資産に計上される有価証券の貸借対照表価額の合計額として最も適切なものの番号を一つ選びなさい。 〔資料〕 1.A社株式は,X7年 2月 20日に甲社から消費貸借契約により借り入れたもので,借入時の時価は,13,210千円,当期末の時価は,15,350千円である。A社株式の借入れの際に,担保として現金 13,000千円を差し出している。 2.B社社債は,X2年 6月 1日に額面 100円につき 94円で,額面 12,000千円を取得原価 11,280千円で取得したものである。取得価額と社債の額面金額との差額は金利の調整と認められる。この債券の満期日はX7年 5月 31日であり,当社は満期日まで所有する意図をもって保有している。また,償却原価法を用いており,定額法を採用している。B社社債の当期末の時価は,額面 100円につき 92円であった。 3.C社株式は,上場株式であり,X7年 3月 30日に短期的な時価の変動により利益を得ることを目的として,購入契約を締結したものである。取得原価は,15,750千円であった。C社株式の当期末の時価は,16,500千円であった。なお,C社株式の受渡しは,X7年 4月 2日に行われる予定である。C社株式に係る購入契約の約定日から受渡日までの期間は市場の規則または慣行に従った通常の期間であり,当社は当該取引に約定日基準を採用している。
- 104第46問財務会計論難
「退職給付に関する会計基準」に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.連結財務諸表において,数理計算上の差異の当期発生額および過去勤務費用の当期発生額のうち,費用処理されない部分(未認識数理計算上の差異および未認識過去勤務費用となる。)については,その他の包括利益に含めて計上する。その他の包括利益累計額に計上されている未認識数理計算上の差異および未認識過去勤務費用のうち,当期に費用処理された部分については,その他の包括利益の調整(組替調整)を行う。 イ.退職給付見込額のうち期末までに発生したと認められる額は,期間定額基準または給付算定式基準のいずれかの方法を選択適用して計算する。この場合,いったん採用した方法は,原則として,継続して適用しなければならない。また,勤務期間の後期における給付算定式に従った給付が,初期よりも著しく高い水準となる場合,給付算定式を補正することはできない。 ウ.確定拠出制度については,当該制度に基づく要拠出額をもって費用処理する。また,当該制度に基づく要拠出額をもって費用処理するため,未拠出の額は,退職給付債務として計上する。 エ.退職給付債務は,原則として個々の従業員ごとに計算する。ただし,勤続年数,残存勤務期間,退職給付見込額等について標準的な数値を用いて加重平均等により合理的な計算ができると認められる場合には,当該合理的な計算方法を用いることができる。
- 105第47問財務会計論難
A社の当期の決算において,次のように損益計算書(一部のみ表示)が作成されたが,その後,以下の〔判明した事項〕①~③について修正をすべきことが判明した。これらの項目について修正を行うとき,A社の損益計算書における(ア)営業利益への影響額および(イ)経常利益への影響額の正しい組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。 損益計算書(単位:百万円) ┌─────┬─────┐ │科目│金額│ │売上高│5,000│ │売上原価│3,000│ ├─────┼─────┤ │売上総利益│2,000│ │販売費及び一般管理費│600│ ├─────┼─────┤ │営業利益│1,400│ │営業外収益│50│ │営業外費用│250│ ├─────┼─────┤ │経常利益│1,200│ │特別損失│300│ │:│:│ └─────┴─────┘ 〔判明した事項〕 ① 通常の販売目的で保有する商品について,収益性の低下による簿価切下額100百万円を売上原価に含めていたが,そのうち60百万円は臨時の事象に起因し,かつ金額も多額であると認められた。 ② 売掛金の期末残高800百万円と,営業外の取引に基づく貸付金の期末残高400百万円に対し,2%の貸倒れを見積もったが,その際,貸倒引当金の繰入額を全て販売費及び一般管理費に計上していた。なお,決算整理前の貸倒引当金勘定の残高はなかった。 ③ 商品100百万円を仕入れた際,「代金を10日以内に支払う場合には3%を減額する」という条件が提示された。その後,仕入日の翌日に代金を支払ったが,その代金の減額分を仕入高から控除していた。なお,当該商品は,当期中に払い出されている。
- 106第48問財務会計論難
「収益認識に関する会計基準」に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.「企業が顧客との契約における義務の履行を完了した時点で顧客が便益を享受すること」または「企業が顧客との契約における義務を履行することにより,資産が生じるまたは資産の価値が増加し,当該資産が生じるまたは当該資産の価値が増加するにつれて,顧客が当該資産を支配すること」のいずれかの要件を満たす場合,一定の期間にわたり履行義務を充足するものとみなし,収益を認識する。 イ.取引価格とは,財またはサービスの顧客への移転と交換に企業が権利を得ると見込む対価の額(ただし,第三者のために回収する額を除く。)をいう。取引価格を算定する際には,財またはサービスが契約に従って顧客に移転され,契約の取消,更新または変更はないものと仮定する。 ウ.それぞれの履行義務に対する取引価格の配分は,財またはサービスの顧客への移転と交換に企業が権利を得ると見込む対価の額を描写するように行う。したがって,契約において識別したそれぞれの履行義務に取引価格を配分する場合,顧客へ移転される財またはサービスの原価の比率に基づき取引価格を配分する。 エ.顧客から対価を受け取る前または対価を受け取る期限が到来する前に,財またはサービスを顧客に移転した場合は,収益を認識し,契約資産または顧客との契約から生じた債権を貸借対照表に計上する。一方,財またはサービスを顧客に移転する前に顧客から対価を受け取る場合,顧客から対価を受け取った時または対価を受け取る期限が到来した時のいずれか早い時点で,顧客から受け取る対価について契約負債を貸借対照表に計上する。
- 107第49問財務会計論難
次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅲ〕に基づき,当社の X7年 3月期(X6年 4月 1日~X7年 3月31日)の①中間財務諸表および②年度の財務諸表におけるそれぞれの売上高の正しい金額の組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。 〔資料Ⅰ〕 1.当社は,X6年 6月 21日に顧客である甲社との間で,商品Aを 100個,X6年 7月 1日に納品する販売契約を結んだ。販売単価は 12千円/個である。当該契約には,X6年 12月 31日まで,未使用の場合に限り無条件で返品可能とする条項が含まれている。 2.当社は,X6年 8月 25日に顧客である乙社との間で,商品Bを 30個,X6年 9月 1日に納品する販売契約を結んだ。販売単価は 10千円/個である。当該契約には,X6年 9月 1日から X7年 8月 31日の間に納品された個数の累計が 200個以上となった場合には,遡及して同期間の販売単価を全て 9千円/個とする条項が含まれている。 〔資料Ⅱ〕 1.当社は,甲社に〔資料Ⅰ〕1.に示された契約どおりに納品し,同日に顧客の検収が完了した。その後,X6年 8月 1日に 10個,X6年 12月 25日に 8個の未使用のものが無条件で返品され,いずれも返品と同日に当社の検収が完了した。 2.当社は,乙社に〔資料Ⅰ〕2.に示された契約どおりに納品し,その後X6年 11月20日に 10個,X7年 2月 1日に 120個を追加で納品した。なお,いずれも納品と同日に顧客の検収が完了した。 3.X7年 3月期において,上記 1.および 2.以外に,商品の納品および返品はなかった。 〔資料Ⅲ〕 1.X7年 3月期の中間財務諸表の作成に当たり,当社は,X6年 12月 31日までに,甲社からの無条件の商品Aの返品が,更に 10個発生すると見積もっていた。 2.X7年 3月期の中間財務諸表の作成に当たり,当社は,X7年 8月 31日までに,乙社へ納品される商品Bの個数の累計を,100個と見積もっていた。その後,X7年 3月期の年度の財務諸表の作成に当たり,当該見積りを 250個に修正した。 3.当社は,X7年 3月期の中間財務諸表および年度の財務諸表の作成に当たり,変動対価の額に関する不確実性が事後的に解消される時点までに,甲社および乙社への販売により計上された収益の額に,著しい減額が発生しない可能性が高いと判断した。 4.当社は,中間財務諸表の作成に当たり,簡便的な会計処理を採用していない。
- 108第50問財務会計論難
「ストック・オプション等に関する会計基準」および同適用指針に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.「ストック・オプション等に関する会計基準」は,企業が財貨またはサービスを取得し,その対価として自社株式オプションや自社の株式を用いる取引に適用される。よって,敵対的買収防止策として,一定の者に自社株式オプションを付与するような場合は,それが財貨またはサービスを取得する対価として付与されているわけではないため,同基準の適用範囲には含まれない。 イ.ストック・オプションの公正な評価額は,公正な評価単価にストック・オプション数を乗じて算定する。その際,権利不確定による失効の見込みについては,ストック・オプション数に反映させるため,公正な評価単価の算定上は考慮しない。 ウ.ストック・オプションにつき,勤務条件の変更により,対象勤務期間を延長する条件変更を行った場合には,当該条件変更前の残存期間に計上すると見込んでいた金額を,以後,新たな残存期間にわたって費用処理する。一方,対象勤務期間を短縮する条件変更を行った場合には,条件変更前の残存期間にわたる費用計上を継続する。 エ.親会社が,自社株式オプションを子会社の従業員等に付与した場合であって,当該株式オプションの付与が子会社の報酬体系に組み入れられているときには,その付与と引換えに従業員等から提供されたサービスの消費を,子会社の個別財務諸表において費用として計上し,親会社の個別財務諸表においては費用を計上しない。
- 109第51問財務会計論難
A社(決算は年1回,決算日は3月31日)は,X1年6月の株主総会での決議に基づき,X1年7月1日付で従業員にストック・オプションを付与した。次の〔資料Ⅰ〕および〔資料Ⅱ〕に基づき,①X4年3月期に計上される株式報酬費用および②X6年3月期に計上される新株予約権戻入益の正しい金額の組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。なお,期間按分計算は月割によるものとする。 〔資料Ⅰ〕 1.ストック・オプションの数:従業員80名に対して1名当たり50個 2.権利行使により与えられる株式数:ストック・オプション1個当たり1株 3.ストック・オプションの権利確定日:X3年6月30日 4.ストック・オプションの権利行使時の払込金額:1株当たり50千円 5.ストック・オプションの権利行使可能期間:X3年7月1日からX5年6月30日 6.付与日におけるストック・オプションの公正な評価単価:1個当たり4千円 7.付与日における付与日から権利確定日までの退職者数の見積り:4名 8.ストック・オプションの権利を行使するためには,権利行使時に従業員であることを要し,退職した際には,ストック・オプションの権利は失効する。 9.ストック・オプションの一部行使および他者への譲渡はできない。 〔資料Ⅱ〕 1.各期末時点における付与日から権利確定日までの退職者数の見積り X2年3月期末:4名 X3年3月期末:6名 2.各期の実際退職者数および付与日から当該期末までの実際退職者数の累計 ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │会計期間│X2年3月期│X3年3月期│X4年3月期│X5年3月期│X6年3月期│ │実際退職者数│2名│2名│0名│2名│0名│ │実際退職者数の累計│2名│4名│4名│6名│6名│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 3.各期におけるストック・オプションの権利行使者数 X4年3月期:12名 X5年3月期:22名 X6年3月期:36名 4.ストック・オプションの権利行使後に退職した従業員数:0名
- 110第52問財務会計論難
次の〔資料〕に基づき,S社の土地に関してX4年度末のP社連結貸借対照表に計上する繰延税金負債の金額として正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,計算結果に端数が生じる場合,千円未満を四捨五入すること。 〔資料〕 1.P社は,X1年度末に,S社の発行済株式の35%を第三者より取得し,S社を持分法適用関連会社とした。また,X3年度末に,S社の発行済株式の30%を取得し,S社を連結子会社とした。 2.S社は単一の土地を保有している。その土地の帳簿価額および時価は,次のとおりである。(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┐ │時点│帳簿価額│時価│ │X1年度末│2,500,000│2,700,000│ │X2年度末│2,500,000│2,900,000│ │X3年度末│2,500,000│3,150,000│ └─────┴─────┴─────┘ 3.X4年度中に,S社は保有する土地について,その面積の5分の3(帳簿価額1,500,000千円)を第三者に2,250,000千円で売却した。 4.実効税率を30%として,税効果会計を適用する。
- 111第53問財務会計論難
X1年10月1日,A社(決算日12月31日)は,他社から商品50百万ドルを掛けで輸入した。この買掛金の決済は,6か月後のX2年3月31日であった。A社は,次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅲ〕に基づき,会計処理を行っている。A社が〔資料Ⅰ〕の取引について,「金融商品に関する会計基準」による原則的処理(いわゆる独立処理)をする場合と,「外貨建取引等会計処理基準注解」による振当処理をする場合とで,A社のX1年度の損益計算書における為替差損の金額が異なることになる。これらの為替差損の金額の組合せとして正しいものの番号を一つ選びなさい。 〔資料Ⅰ〕輸入後の取引 1.X1年12月1日,当該買掛金50百万ドルに対して,X2年3月31日を決済日とする為替予約契約50百万ドルを締結した。 2.X2年3月31日,買掛金を現金で決済した。 〔資料Ⅱ〕会計処理に関する留意事項 1.上記の為替予約契約は,為替変動リスクを回避するというヘッジ目的で締結されたもので,振当処理を適用するに当たって,ヘッジ会計の要件を満たしている。 2.振当処理における直先差額の期間配分は,月割計算による。 〔資料Ⅲ〕為替相場の推移 ┌─────┬─────┬─────┐ │年月日│直物為替相場│先物為替相場(X2年3月限月(31日決済))│ │X1年10月1日│120円/ドル│115円/ドル│ │X1年12月1日│130円/ドル│126円/ドル│ │X1年12月31日│135円/ドル│130円/ドル│ │X2年3月31日│150円/ドル│―│ └─────┴─────┴─────┘
- 112第54問財務会計論難
次の〔資料〕に基づき,A社~E社のうち,P社が持分法を適用する範囲にある会社の組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。 〔資料〕 1.P社は,A社の議決権の 100 分の 20 を自己の計算において所有している。 2.P社は,B社の議決権の 100 分の 15 を自己の計算において所有しており,かつ,B社に対して重要な技術を提供している。 3.P社は,C社の議決権を自己の計算において所有していないが,P社の取締役XがC社の代表取締役を兼務している。取締役Xは,C社の財務および営業の方針の決定に関して影響を与えることができる。 4.P社は,D社の議決権を自己の計算において所有していないが,P社の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められるQ社(P社企業集団の外部)は,D社の議決権の 100 分の 20 を自己の計算において所有している。また,P社は,D社から重要な仕入取引を行っている。 5.P社は,当期になってE社の議決権の 100 分の 20 を自己の計算において所有した。しかし,その議決権の所有割合は,翌期以降相当の期間にわたり現在よりも下回ることが確実であるため,P社の与える影響は一時的であると認められる。
- 113第55問財務会計論難
次の〔資料〕に基づき,当期に減損損失を認識するかどうかの判定に際して見積もられる資産グループAの割引前将来キャッシュ・フローの総額として正しいものの番号を一つ選びなさい。計算結果に端数が生じる場合,千円未満を四捨五入すること。 〔資料〕 1.当社は,資産グループAを保有しており,これに減損の兆候が観察された。 2.資産グループAは,資産A1およびA2から構成され,そのうち主要資産は資産A1である。資産A1の経済的残存使用年数は25年であり,資産A2の経済的残存使用年数は10年である。ただし,資産A2は現在の価値を維持するために10年経過時点で取替更新を予定しており,取替更新後には,A1とA2は同じ経済的残存使用年数(15年)となる。 3.資産グループAの今後10年間の割引前将来キャッシュ・フローの合計金額は1,150,000千円(115,000千円×10年間)と見積もられる。また,これに加えて,資産A2の取替更新時において処分収入額5,000千円と再取得支出額250,000千円が見込まれている。11年目以降の割引前将来キャッシュ・フローは,11~20年の10年間の各年はそれぞれ75,000千円,21~25年の5年間の各年はそれぞれ40,000千円と見積もられる。なお,25年経過時点の正味売却価額は20,000千円と見込まれている。 4.当社が用いる割引率は年率5%(税引前)で一定であり,その現価係数および年金現価係数は次のとおりである。必要な範囲で使用すること。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │係数│5年│10年│20年│25年│ │現価係数│0.7835│0.6139│0.3769│0.2953│ │年金現価係数│4.3295│7.7217│12.4622│14.0939│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘
- 114第56問財務会計論難
連結財務諸表の作成に係る株式の取得および売却の処理に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.その他有価証券として保有していた株式や,関連会社株式として保有していた株式が,その後にこれらの株式を段階的に取得することによって,連結子会社の株式となった場合には,支配獲得時における時価と支配を獲得するに至った個々の取引ごとの原価の合計額との差額を段階取得に係る損益とする。 イ.支配獲得後に,連結子会社の株式を追加取得した場合には,追加取得により増加した親会社の持分は追加投資額と相殺消去し,消去差額を資本剰余金とする。一方,持分法適用関連会社の株式を追加取得し,引き続き持分法適用関連会社のままである場合には,資本のうち追加取得した株式に対応する持分と追加投資額との間に生じた差額は,のれんまたは負ののれんとし,のれんは投資に含めて処理する。 ウ.連結子会社の株式の一部を売却し,支配関係が継続する場合には,売却により減少する親会社持分と売却価額との間に生じた差額は,資本剰余金とする。その後,連結子会社の株式を更に売却して,支配を喪失したことにより連結子会社でなくなった場合には,当該資本剰余金を利益剰余金に振り替える。 エ.在外連結子会社の株式の一部を売却し,支配関係が継続する場合には,為替換算調整勘定のうち親会社の持分比率の減少割合相当額を資本剰余金に振り替える。一方,株式の一部を売却して,支配を喪失したことにより連結子会社でなくなった場合には,為替換算調整勘定のうち持分比率の減少割合相当額を株式売却損益を構成するものとして連結損益計算書に計上する。
- 115第57問財務会計論難
「企業結合に関する会計基準」および「事業分離等に関する会計基準」に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.主な対価の種類が株式である企業結合の場合,取得企業を決定するためには,結合当事企業の株主が占める結合後企業の議決権比率を勘案する。ただし,議決権の内容や潜在株主の存在までは考慮する必要はない。 イ.共同支配企業の形成において,共同支配企業に事業を移転した共同支配投資企業は,個別財務諸表上,移転事業に係る株主資本相当額に基づき,共同支配企業に対する投資の取得原価を算定する。また,共同支配投資企業は,連結財務諸表上,共同支配企業に対する投資について持分法を適用する。 ウ.事業分離において,分離先企業が,受け入れた事業の取得原価をパーチェス法により取引時点の時価とする場合でも,分離元企業は,対価として受け取る分離先企業の株式等の取得原価をその時価とし,移転損益を認識することになるとは限らない。 エ.共通支配下の取引では,企業集団内を移転する資産および負債は,原則として,移転直前に付されていた適正な帳簿価額により計上する。したがって,親会社と子会社が企業結合する場合,子会社の資産および負債の帳簿価額を連結上修正しているときは,親会社が作成する個別財務諸表においては,連結財務諸表上の金額である修正後の帳簿価額(のれんを含む。)ではなく,修正前の帳簿価額を用いる。
- 116第58問財務会計論難
【問題23〜28 共通の資料】 P社の当期連結財務諸表の作成に関して,次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅳ〕に基づき答えなさい。なお,解答に当たっては,計算結果に端数が生じる場合,百万円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅰ〕前提条件 1.P社はQ社とともに,前期の期首に,A社,B社およびC社の3社を同時に新規設立した。P社の3社への出資額と出資割合,また連結財務諸表での取扱いは次のとおりである。以下,A社,B社およびC社の3社をまとめて「A~C社」という。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │会社│出資額│出資割合│取扱い│ │A社│1,200百万円│60%│連結子会社│ │B社│800百万円│80%│連結子会社│ │C社│300百万円│30%│持分法適用会社│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.P社とA~C社の決算日は3月31日である。また,P社は上場会社であるが,Q社との間に資本関係や債権債務関係はない。なお,A~C社は非上場会社である。 3.P社およびA~C社の各社間の取引は,〔資料Ⅱ〕~〔資料Ⅳ〕に記載したもの以外にはない。以下,P社およびA~C社の4社をまとめて「P社グループ」という。 4.税金費用は考慮しない。また,P社グループ間での債権債務については,貸倒引当金を計上しない。 〔資料Ⅱ〕各社の当期の個別財務諸表等 1.貸借対照表(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │科目│P社│A社│B社│C社│ │売掛金│2,880│870│220│380│ │商品甲│360│180│―│―│ │A社株式│1,200│―│―│―│ │B社株式│800│―│―│―│ │C社株式│300│―│―│―│ │その他の資産│12,200│2,770│1,660│1,500│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │資産合計│17,740│3,820│1,880│1,880│ │買掛金│2,260│750│180│330│ │未払金│280│100│60│80│ │その他の負債│1,500│600│350│300│ │資本金│5,000│2,000│1,000│1,000│ │資本剰余金│5,000│―│―│―│ │利益剰余金│3,700│370│290│170│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │負債・純資産合計│17,740│3,820│1,880│1,880│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.損益計算書(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │科目│P社│A社│B社│C社│ │商品甲売上高│1,425│1,200│―│―│ │運送売上高│―│―│300│―│ │その他の売上高│8,135│2,860│680│710│ │商品甲売上原価│1,140│1,000│―│―│ │運送売上原価│―│―│260│―│ │その他の売上原価│5,980│2,200│420│390│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │売上総利益│2,440│860│300│320│ │運送費│350│220│―│―│ │その他の販売費及び一般管理費│1,250│390│120│197│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │営業利益│840│250│180│123│ │受取配当金│270│―│―│―│ │その他の営業外収益│290│10│5│3│ │支払利息│85│5│3│2│ │その他の営業外費用│235│5│2│4│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │経常利益│1,080│250│180│120│ │特別損失│280│―│―│―│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │当期純利益│800│250│180│120│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 3.当期における剰余金配当額と当期純利益額(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │項目│P社│A社│B社│C社│ │剰余金の配当│300│100│50│50│ │当期純利益│800│250│180│120│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 前期における剰余金の配当は,P社が300百万円,A~C社はゼロであった。また,前期における損益計算書の当期純利益は,P社700百万円,A社220百万円,B社160百万円,C社100百万円であった。 〔資料Ⅲ〕商品甲に関する事項 A社が,P社グループ外部より仕入れて,仕入れ値より20%高い金額でP社へ全てを掛売りし,P社が,P社グループ外部へ販売している。なお,前期末における在庫金額は,A社が190百万円,P社が300百万円であった。また,当期末において,A社のP社に対する売掛金は330百万円であり,P社のA社に対する買掛金も同額であった。 〔資料Ⅳ〕P社グループ内の物流に関する事項 P社とA社は,物流業務の一部をB社へ委託しており,当期のB社への委託料(運送費)はP社180百万円,A社120百万円であり,いずれも販売費及び一般管理費に含めて計上している。これについて,B社は,B社の主たる業務を構成するとして,B社個別損益計算書上は300百万円を売上高に含めて計上し,人件費や主たる業務に関連する資産の減価償却費,燃料費等の合計260百万円を売上原価に計上している。なお,当期末におけるB社の売掛金は,P社分が18百万円,A社分が12百万円であり,P社とA社は同額を未払金として計上している。P社の連結会計方針では,物流業務の費用は,販売費及び一般管理費に含めて計上するものとしている。 【問題23の設問】 当期の連結貸借対照表における売掛金の金額として,正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 117第59問財務会計論難
【問題23〜28 共通の資料】 P社の当期連結財務諸表の作成に関して,次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅳ〕に基づき答えなさい。なお,解答に当たっては,計算結果に端数が生じる場合,百万円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅰ〕前提条件 1.P社はQ社とともに,前期の期首に,A社,B社およびC社の3社を同時に新規設立した。P社の3社への出資額と出資割合,また連結財務諸表での取扱いは次のとおりである。以下,A社,B社およびC社の3社をまとめて「A~C社」という。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │会社│出資額│出資割合│取扱い│ │A社│1,200百万円│60%│連結子会社│ │B社│800百万円│80%│連結子会社│ │C社│300百万円│30%│持分法適用会社│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.P社とA~C社の決算日は3月31日である。また,P社は上場会社であるが,Q社との間に資本関係や債権債務関係はない。なお,A~C社は非上場会社である。 3.P社およびA~C社の各社間の取引は,〔資料Ⅱ〕~〔資料Ⅳ〕に記載したもの以外にはない。以下,P社およびA~C社の4社をまとめて「P社グループ」という。 4.税金費用は考慮しない。また,P社グループ間での債権債務については,貸倒引当金を計上しない。 〔資料Ⅱ〕各社の当期の個別財務諸表等 1.貸借対照表(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │科目│P社│A社│B社│C社│ │売掛金│2,880│870│220│380│ │商品甲│360│180│―│―│ │A社株式│1,200│―│―│―│ │B社株式│800│―│―│―│ │C社株式│300│―│―│―│ │その他の資産│12,200│2,770│1,660│1,500│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │資産合計│17,740│3,820│1,880│1,880│ │買掛金│2,260│750│180│330│ │未払金│280│100│60│80│ │その他の負債│1,500│600│350│300│ │資本金│5,000│2,000│1,000│1,000│ │資本剰余金│5,000│―│―│―│ │利益剰余金│3,700│370│290│170│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │負債・純資産合計│17,740│3,820│1,880│1,880│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.損益計算書(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │科目│P社│A社│B社│C社│ │商品甲売上高│1,425│1,200│―│―│ │運送売上高│―│―│300│―│ │その他の売上高│8,135│2,860│680│710│ │商品甲売上原価│1,140│1,000│―│―│ │運送売上原価│―│―│260│―│ │その他の売上原価│5,980│2,200│420│390│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │売上総利益│2,440│860│300│320│ │運送費│350│220│―│―│ │その他の販売費及び一般管理費│1,250│390│120│197│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │営業利益│840│250│180│123│ │受取配当金│270│―│―│―│ │その他の営業外収益│290│10│5│3│ │支払利息│85│5│3│2│ │その他の営業外費用│235│5│2│4│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │経常利益│1,080│250│180│120│ │特別損失│280│―│―│―│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │当期純利益│800│250│180│120│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 3.当期における剰余金配当額と当期純利益額(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │項目│P社│A社│B社│C社│ │剰余金の配当│300│100│50│50│ │当期純利益│800│250│180│120│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 前期における剰余金の配当は,P社が300百万円,A~C社はゼロであった。また,前期における損益計算書の当期純利益は,P社700百万円,A社220百万円,B社160百万円,C社100百万円であった。 〔資料Ⅲ〕商品甲に関する事項 A社が,P社グループ外部より仕入れて,仕入れ値より20%高い金額でP社へ全てを掛売りし,P社が,P社グループ外部へ販売している。なお,前期末における在庫金額は,A社が190百万円,P社が300百万円であった。また,当期末において,A社のP社に対する売掛金は330百万円であり,P社のA社に対する買掛金も同額であった。 〔資料Ⅳ〕P社グループ内の物流に関する事項 P社とA社は,物流業務の一部をB社へ委託しており,当期のB社への委託料(運送費)はP社180百万円,A社120百万円であり,いずれも販売費及び一般管理費に含めて計上している。これについて,B社は,B社の主たる業務を構成するとして,B社個別損益計算書上は300百万円を売上高に含めて計上し,人件費や主たる業務に関連する資産の減価償却費,燃料費等の合計260百万円を売上原価に計上している。なお,当期末におけるB社の売掛金は,P社分が18百万円,A社分が12百万円であり,P社とA社は同額を未払金として計上している。P社の連結会計方針では,物流業務の費用は,販売費及び一般管理費に含めて計上するものとしている。 【問題24の設問】 当期の連結貸借対照表における商品甲の金額として,正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 118第60問財務会計論難
【問題23〜28 共通の資料】 P社の当期連結財務諸表の作成に関して,次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅳ〕に基づき答えなさい。なお,解答に当たっては,計算結果に端数が生じる場合,百万円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅰ〕前提条件 1.P社はQ社とともに,前期の期首に,A社,B社およびC社の3社を同時に新規設立した。P社の3社への出資額と出資割合,また連結財務諸表での取扱いは次のとおりである。以下,A社,B社およびC社の3社をまとめて「A~C社」という。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │会社│出資額│出資割合│取扱い│ │A社│1,200百万円│60%│連結子会社│ │B社│800百万円│80%│連結子会社│ │C社│300百万円│30%│持分法適用会社│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.P社とA~C社の決算日は3月31日である。また,P社は上場会社であるが,Q社との間に資本関係や債権債務関係はない。なお,A~C社は非上場会社である。 3.P社およびA~C社の各社間の取引は,〔資料Ⅱ〕~〔資料Ⅳ〕に記載したもの以外にはない。以下,P社およびA~C社の4社をまとめて「P社グループ」という。 4.税金費用は考慮しない。また,P社グループ間での債権債務については,貸倒引当金を計上しない。 〔資料Ⅱ〕各社の当期の個別財務諸表等 1.貸借対照表(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │科目│P社│A社│B社│C社│ │売掛金│2,880│870│220│380│ │商品甲│360│180│―│―│ │A社株式│1,200│―│―│―│ │B社株式│800│―│―│―│ │C社株式│300│―│―│―│ │その他の資産│12,200│2,770│1,660│1,500│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │資産合計│17,740│3,820│1,880│1,880│ │買掛金│2,260│750│180│330│ │未払金│280│100│60│80│ │その他の負債│1,500│600│350│300│ │資本金│5,000│2,000│1,000│1,000│ │資本剰余金│5,000│―│―│―│ │利益剰余金│3,700│370│290│170│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │負債・純資産合計│17,740│3,820│1,880│1,880│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.損益計算書(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │科目│P社│A社│B社│C社│ │商品甲売上高│1,425│1,200│―│―│ │運送売上高│―│―│300│―│ │その他の売上高│8,135│2,860│680│710│ │商品甲売上原価│1,140│1,000│―│―│ │運送売上原価│―│―│260│―│ │その他の売上原価│5,980│2,200│420│390│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │売上総利益│2,440│860│300│320│ │運送費│350│220│―│―│ │その他の販売費及び一般管理費│1,250│390│120│197│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │営業利益│840│250│180│123│ │受取配当金│270│―│―│―│ │その他の営業外収益│290│10│5│3│ │支払利息│85│5│3│2│ │その他の営業外費用│235│5│2│4│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │経常利益│1,080│250│180│120│ │特別損失│280│―│―│―│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │当期純利益│800│250│180│120│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 3.当期における剰余金配当額と当期純利益額(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │項目│P社│A社│B社│C社│ │剰余金の配当│300│100│50│50│ │当期純利益│800│250│180│120│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 前期における剰余金の配当は,P社が300百万円,A~C社はゼロであった。また,前期における損益計算書の当期純利益は,P社700百万円,A社220百万円,B社160百万円,C社100百万円であった。 〔資料Ⅲ〕商品甲に関する事項 A社が,P社グループ外部より仕入れて,仕入れ値より20%高い金額でP社へ全てを掛売りし,P社が,P社グループ外部へ販売している。なお,前期末における在庫金額は,A社が190百万円,P社が300百万円であった。また,当期末において,A社のP社に対する売掛金は330百万円であり,P社のA社に対する買掛金も同額であった。 〔資料Ⅳ〕P社グループ内の物流に関する事項 P社とA社は,物流業務の一部をB社へ委託しており,当期のB社への委託料(運送費)はP社180百万円,A社120百万円であり,いずれも販売費及び一般管理費に含めて計上している。これについて,B社は,B社の主たる業務を構成するとして,B社個別損益計算書上は300百万円を売上高に含めて計上し,人件費や主たる業務に関連する資産の減価償却費,燃料費等の合計260百万円を売上原価に計上している。なお,当期末におけるB社の売掛金は,P社分が18百万円,A社分が12百万円であり,P社とA社は同額を未払金として計上している。P社の連結会計方針では,物流業務の費用は,販売費及び一般管理費に含めて計上するものとしている。 【問題25の設問】 当期の連結貸借対照表におけるC社株式の金額として,正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 119第61問財務会計論難
【問題23〜28 共通の資料】 P社の当期連結財務諸表の作成に関して,次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅳ〕に基づき答えなさい。なお,解答に当たっては,計算結果に端数が生じる場合,百万円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅰ〕前提条件 1.P社はQ社とともに,前期の期首に,A社,B社およびC社の3社を同時に新規設立した。P社の3社への出資額と出資割合,また連結財務諸表での取扱いは次のとおりである。以下,A社,B社およびC社の3社をまとめて「A~C社」という。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │会社│出資額│出資割合│取扱い│ │A社│1,200百万円│60%│連結子会社│ │B社│800百万円│80%│連結子会社│ │C社│300百万円│30%│持分法適用会社│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.P社とA~C社の決算日は3月31日である。また,P社は上場会社であるが,Q社との間に資本関係や債権債務関係はない。なお,A~C社は非上場会社である。 3.P社およびA~C社の各社間の取引は,〔資料Ⅱ〕~〔資料Ⅳ〕に記載したもの以外にはない。以下,P社およびA~C社の4社をまとめて「P社グループ」という。 4.税金費用は考慮しない。また,P社グループ間での債権債務については,貸倒引当金を計上しない。 〔資料Ⅱ〕各社の当期の個別財務諸表等 1.貸借対照表(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │科目│P社│A社│B社│C社│ │売掛金│2,880│870│220│380│ │商品甲│360│180│―│―│ │A社株式│1,200│―│―│―│ │B社株式│800│―│―│―│ │C社株式│300│―│―│―│ │その他の資産│12,200│2,770│1,660│1,500│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │資産合計│17,740│3,820│1,880│1,880│ │買掛金│2,260│750│180│330│ │未払金│280│100│60│80│ │その他の負債│1,500│600│350│300│ │資本金│5,000│2,000│1,000│1,000│ │資本剰余金│5,000│―│―│―│ │利益剰余金│3,700│370│290│170│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │負債・純資産合計│17,740│3,820│1,880│1,880│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.損益計算書(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │科目│P社│A社│B社│C社│ │商品甲売上高│1,425│1,200│―│―│ │運送売上高│―│―│300│―│ │その他の売上高│8,135│2,860│680│710│ │商品甲売上原価│1,140│1,000│―│―│ │運送売上原価│―│―│260│―│ │その他の売上原価│5,980│2,200│420│390│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │売上総利益│2,440│860│300│320│ │運送費│350│220│―│―│ │その他の販売費及び一般管理費│1,250│390│120│197│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │営業利益│840│250│180│123│ │受取配当金│270│―│―│―│ │その他の営業外収益│290│10│5│3│ │支払利息│85│5│3│2│ │その他の営業外費用│235│5│2│4│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │経常利益│1,080│250│180│120│ │特別損失│280│―│―│―│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │当期純利益│800│250│180│120│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 3.当期における剰余金配当額と当期純利益額(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │項目│P社│A社│B社│C社│ │剰余金の配当│300│100│50│50│ │当期純利益│800│250│180│120│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 前期における剰余金の配当は,P社が300百万円,A~C社はゼロであった。また,前期における損益計算書の当期純利益は,P社700百万円,A社220百万円,B社160百万円,C社100百万円であった。 〔資料Ⅲ〕商品甲に関する事項 A社が,P社グループ外部より仕入れて,仕入れ値より20%高い金額でP社へ全てを掛売りし,P社が,P社グループ外部へ販売している。なお,前期末における在庫金額は,A社が190百万円,P社が300百万円であった。また,当期末において,A社のP社に対する売掛金は330百万円であり,P社のA社に対する買掛金も同額であった。 〔資料Ⅳ〕P社グループ内の物流に関する事項 P社とA社は,物流業務の一部をB社へ委託しており,当期のB社への委託料(運送費)はP社180百万円,A社120百万円であり,いずれも販売費及び一般管理費に含めて計上している。これについて,B社は,B社の主たる業務を構成するとして,B社個別損益計算書上は300百万円を売上高に含めて計上し,人件費や主たる業務に関連する資産の減価償却費,燃料費等の合計260百万円を売上原価に計上している。なお,当期末におけるB社の売掛金は,P社分が18百万円,A社分が12百万円であり,P社とA社は同額を未払金として計上している。P社の連結会計方針では,物流業務の費用は,販売費及び一般管理費に含めて計上するものとしている。 【問題26の設問】 当期の連結貸借対照表における非支配株主持分の金額として,正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 120第62問財務会計論難
【問題23〜28 共通の資料】 P社の当期連結財務諸表の作成に関して,次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅳ〕に基づき答えなさい。なお,解答に当たっては,計算結果に端数が生じる場合,百万円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅰ〕前提条件 1.P社はQ社とともに,前期の期首に,A社,B社およびC社の3社を同時に新規設立した。P社の3社への出資額と出資割合,また連結財務諸表での取扱いは次のとおりである。以下,A社,B社およびC社の3社をまとめて「A~C社」という。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │会社│出資額│出資割合│取扱い│ │A社│1,200百万円│60%│連結子会社│ │B社│800百万円│80%│連結子会社│ │C社│300百万円│30%│持分法適用会社│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.P社とA~C社の決算日は3月31日である。また,P社は上場会社であるが,Q社との間に資本関係や債権債務関係はない。なお,A~C社は非上場会社である。 3.P社およびA~C社の各社間の取引は,〔資料Ⅱ〕~〔資料Ⅳ〕に記載したもの以外にはない。以下,P社およびA~C社の4社をまとめて「P社グループ」という。 4.税金費用は考慮しない。また,P社グループ間での債権債務については,貸倒引当金を計上しない。 〔資料Ⅱ〕各社の当期の個別財務諸表等 1.貸借対照表(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │科目│P社│A社│B社│C社│ │売掛金│2,880│870│220│380│ │商品甲│360│180│―│―│ │A社株式│1,200│―│―│―│ │B社株式│800│―│―│―│ │C社株式│300│―│―│―│ │その他の資産│12,200│2,770│1,660│1,500│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │資産合計│17,740│3,820│1,880│1,880│ │買掛金│2,260│750│180│330│ │未払金│280│100│60│80│ │その他の負債│1,500│600│350│300│ │資本金│5,000│2,000│1,000│1,000│ │資本剰余金│5,000│―│―│―│ │利益剰余金│3,700│370│290│170│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │負債・純資産合計│17,740│3,820│1,880│1,880│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.損益計算書(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │科目│P社│A社│B社│C社│ │商品甲売上高│1,425│1,200│―│―│ │運送売上高│―│―│300│―│ │その他の売上高│8,135│2,860│680│710│ │商品甲売上原価│1,140│1,000│―│―│ │運送売上原価│―│―│260│―│ │その他の売上原価│5,980│2,200│420│390│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │売上総利益│2,440│860│300│320│ │運送費│350│220│―│―│ │その他の販売費及び一般管理費│1,250│390│120│197│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │営業利益│840│250│180│123│ │受取配当金│270│―│―│―│ │その他の営業外収益│290│10│5│3│ │支払利息│85│5│3│2│ │その他の営業外費用│235│5│2│4│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │経常利益│1,080│250│180│120│ │特別損失│280│―│―│―│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │当期純利益│800│250│180│120│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 3.当期における剰余金配当額と当期純利益額(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │項目│P社│A社│B社│C社│ │剰余金の配当│300│100│50│50│ │当期純利益│800│250│180│120│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 前期における剰余金の配当は,P社が300百万円,A~C社はゼロであった。また,前期における損益計算書の当期純利益は,P社700百万円,A社220百万円,B社160百万円,C社100百万円であった。 〔資料Ⅲ〕商品甲に関する事項 A社が,P社グループ外部より仕入れて,仕入れ値より20%高い金額でP社へ全てを掛売りし,P社が,P社グループ外部へ販売している。なお,前期末における在庫金額は,A社が190百万円,P社が300百万円であった。また,当期末において,A社のP社に対する売掛金は330百万円であり,P社のA社に対する買掛金も同額であった。 〔資料Ⅳ〕P社グループ内の物流に関する事項 P社とA社は,物流業務の一部をB社へ委託しており,当期のB社への委託料(運送費)はP社180百万円,A社120百万円であり,いずれも販売費及び一般管理費に含めて計上している。これについて,B社は,B社の主たる業務を構成するとして,B社個別損益計算書上は300百万円を売上高に含めて計上し,人件費や主たる業務に関連する資産の減価償却費,燃料費等の合計260百万円を売上原価に計上している。なお,当期末におけるB社の売掛金は,P社分が18百万円,A社分が12百万円であり,P社とA社は同額を未払金として計上している。P社の連結会計方針では,物流業務の費用は,販売費及び一般管理費に含めて計上するものとしている。 【問題27の設問】 当期の連結損益計算書における売上原価の金額として,正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 121第63問財務会計論難
【問題23〜28 共通の資料】 P社の当期連結財務諸表の作成に関して,次の〔資料Ⅰ〕~〔資料Ⅳ〕に基づき答えなさい。なお,解答に当たっては,計算結果に端数が生じる場合,百万円未満を四捨五入すること。 〔資料Ⅰ〕前提条件 1.P社はQ社とともに,前期の期首に,A社,B社およびC社の3社を同時に新規設立した。P社の3社への出資額と出資割合,また連結財務諸表での取扱いは次のとおりである。以下,A社,B社およびC社の3社をまとめて「A~C社」という。 ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │会社│出資額│出資割合│取扱い│ │A社│1,200百万円│60%│連結子会社│ │B社│800百万円│80%│連結子会社│ │C社│300百万円│30%│持分法適用会社│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.P社とA~C社の決算日は3月31日である。また,P社は上場会社であるが,Q社との間に資本関係や債権債務関係はない。なお,A~C社は非上場会社である。 3.P社およびA~C社の各社間の取引は,〔資料Ⅱ〕~〔資料Ⅳ〕に記載したもの以外にはない。以下,P社およびA~C社の4社をまとめて「P社グループ」という。 4.税金費用は考慮しない。また,P社グループ間での債権債務については,貸倒引当金を計上しない。 〔資料Ⅱ〕各社の当期の個別財務諸表等 1.貸借対照表(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │科目│P社│A社│B社│C社│ │売掛金│2,880│870│220│380│ │商品甲│360│180│―│―│ │A社株式│1,200│―│―│―│ │B社株式│800│―│―│―│ │C社株式│300│―│―│―│ │その他の資産│12,200│2,770│1,660│1,500│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │資産合計│17,740│3,820│1,880│1,880│ │買掛金│2,260│750│180│330│ │未払金│280│100│60│80│ │その他の負債│1,500│600│350│300│ │資本金│5,000│2,000│1,000│1,000│ │資本剰余金│5,000│―│―│―│ │利益剰余金│3,700│370│290│170│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │負債・純資産合計│17,740│3,820│1,880│1,880│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.損益計算書(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │科目│P社│A社│B社│C社│ │商品甲売上高│1,425│1,200│―│―│ │運送売上高│―│―│300│―│ │その他の売上高│8,135│2,860│680│710│ │商品甲売上原価│1,140│1,000│―│―│ │運送売上原価│―│―│260│―│ │その他の売上原価│5,980│2,200│420│390│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │売上総利益│2,440│860│300│320│ │運送費│350│220│―│―│ │その他の販売費及び一般管理費│1,250│390│120│197│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │営業利益│840│250│180│123│ │受取配当金│270│―│―│―│ │その他の営業外収益│290│10│5│3│ │支払利息│85│5│3│2│ │その他の営業外費用│235│5│2│4│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │経常利益│1,080│250│180│120│ │特別損失│280│―│―│―│ ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤ │当期純利益│800│250│180│120│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 3.当期における剰余金配当額と当期純利益額(単位:百万円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │項目│P社│A社│B社│C社│ │剰余金の配当│300│100│50│50│ │当期純利益│800│250│180│120│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 前期における剰余金の配当は,P社が300百万円,A~C社はゼロであった。また,前期における損益計算書の当期純利益は,P社700百万円,A社220百万円,B社160百万円,C社100百万円であった。 〔資料Ⅲ〕商品甲に関する事項 A社が,P社グループ外部より仕入れて,仕入れ値より20%高い金額でP社へ全てを掛売りし,P社が,P社グループ外部へ販売している。なお,前期末における在庫金額は,A社が190百万円,P社が300百万円であった。また,当期末において,A社のP社に対する売掛金は330百万円であり,P社のA社に対する買掛金も同額であった。 〔資料Ⅳ〕P社グループ内の物流に関する事項 P社とA社は,物流業務の一部をB社へ委託しており,当期のB社への委託料(運送費)はP社180百万円,A社120百万円であり,いずれも販売費及び一般管理費に含めて計上している。これについて,B社は,B社の主たる業務を構成するとして,B社個別損益計算書上は300百万円を売上高に含めて計上し,人件費や主たる業務に関連する資産の減価償却費,燃料費等の合計260百万円を売上原価に計上している。なお,当期末におけるB社の売掛金は,P社分が18百万円,A社分が12百万円であり,P社とA社は同額を未払金として計上している。P社の連結会計方針では,物流業務の費用は,販売費及び一般管理費に含めて計上するものとしている。 【問題28の設問】 当期の連結株主資本等変動計算書の利益剰余金項目における剰余金の配当の金額として,正しいものの番号を一つ選びなさい。
- 122第19問管理会計論難
原価計算の目的に関する次の記述のうち,我が国の「原価計算基準」に照らして正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.原価計算の目的の一つは,経営管理者の各階層に対して,原価管理に必要な原価資料を提供することである。ここに原価管理とは,原価の標準を設定してこれを指示し,原価の実際の発生額を計算記録し,これを標準と比較して,その差異の原因を分析し,これに関する資料を経営管理者に報告し,原価能率を増進する措置を講ずることをいう。 イ.原価計算の目的の一つは,予算の編成のために必要な原価資料を提供することである。ここに予算とは,予算期間における企業の各業務分野の具体的な計画を定量的に表示し,これを総合編成したものであり,予算編成の過程では,個々の選択的事項の意思決定は対象外となる。 ウ.原価計算の目的の一つは,企業の出資者,債権者,経営者等のために,過去の一定期間における損益ならびに期末における財政状態を財務諸表に表示するために必要な真実の原価を集計することである。 エ.原価計算の目的の一つは,経営の基本計画を設定するに当たり,これに必要な原価情報を提供することである。ここに基本計画とは,経済の動態的変化に適応して,経営の給付目的たる製品,経営立地,生産設備等経営構造に関する基本的事項について,経営意思を決定し,経営構造を合理的に組成することをいい,経常的に行なわれる決定である。
- 123第20問管理会計論難
次の〔資料〕に基づき,(ア)材料費,(イ)経費,(ウ)販売費および一般管理費の組合せとして正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,原価の分類については,原則として,我が国の「原価計算基準」に従うものとする。 〔資料〕(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │費目│金額│費目│金額│ │買入部品費│260,000│製造関係従業員福利施設負担額│850│ │外注加工賃│2,500│製造関係従業員レクリエーション費│3,000│ │間接工賃金│335,000│製造関係の電力料・ガス代・水道料│7,700│ │偶発債務損失│950│製造用機械の減価償却費│4,500│ │原料たな卸減耗費│1,900│製品製造のための特許権使用料│25,000│ │原料費│550,000│損害賠償金│8,000│ │広告宣伝費│6,700│直接工間接作業賃金│80,000│ │工場消耗品費│7,300│直接工直接作業賃金│360,000│ │工場設備保険料│6,500│投資不動産の減価償却費│6,100│ │支払利息│300│配当金│2,000│ │消耗工具器具備品費│350│販売員給料│250,000│ │新技術の研究開発費│28,000│法人税等│800│ │製造関係従業員賞与手当│280,000│本社役員給料│2,400│ └─────┴─────┴─────┴─────┘
- 124第21問管理会計論難
実際部門別個別原価計算に関する次の記述のうち,我が国の「原価計算基準」に照らして正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.個別原価計算において,労働が機械作業と密接に結合して総合的な作業となり,そのため製品に賦課すべき直接労務費と製造間接費とを分離することが困難な場合その他必要ある場合には,加工費について部門別計算を行ない,部門加工費を各指図書に配賦することができる。部門加工費の指図書への配賦は,原則として予定配賦率による。予定加工費配賦率の計算は,予定間接費配賦率の計算に準ずる。 イ.原価要素は,これを原価部門に分類集計するに当たり,当該部門において発生したことが直接的に認識されるかどうかによって,部門個別費と部門共通費とに分類する。なお,部門共通費であって,工場全般に関して発生し,適当な配賦基準の得がたいものは,これを一般費とし,補助部門費として処理することができる。 ウ.工具製作,動力等の補助経営部門が相当の規模となった場合には,これを独立の経営単位とし,計算上製造部門として取り扱う。工場管理部門とは,管理的機能を行なう諸部門をいい,例えば材料部,労務部,企画部,修繕部,試験研究部,工場事務部等がそれにあたる。 エ.製造部門とは,直接製造作業の行なわれる部門をいい,製品の種類別,製品生成の段階,製造活動の種類別等にしたがって,これを各種の部門又は工程に分けたものをいう。一方,補助部門とは,製造部門に対して補助的関係にある部門をいう。これらの製造部門や補助部門は,必要ある場合には,これを各小工程又は各作業単位に細分する。
- 125第22問管理会計論難
当工場の原価部門には第1製造部門と第2製造部門,そして,修繕部門,動力部門,工場事務部門があり,部門別計算が実施されている。補助部門費の配賦においては,これまで直接配賦法を用いてきたが,補助部門間の用役の授受を計算上無視する方法では正確性に欠けるとの反省から,配賦方法を連立方程式法による相互配賦法へ変更することとした。次の〔資料〕に基づき,連立方程式法を用いた場合の(ア)第1製造部門費と(イ)第2製造部門費の組合せとして正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,計算過程で端数が生じる場合,計算途中では四捨五入せず,最終数値の円未満を四捨五入すること。 〔資料〕 1.第一次集計後部門費データ ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │第1製造部│第2製造部│修繕部│動力部│工場事務部│ │1,892,000円│1,716,000円│481,140円│1,069,200円│914,760円│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘ 2.補助部門費の配賦基準 ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐ │配賦基準│第1製造部│第2製造部│修繕部│動力部│工場事務部│ │修繕回数│125回│100回│―│25回│―│ │動力供給量│240,000kwh│120,000kwh│40,000kwh│―│―│ │従業員数│48人│36人│24人│12人│12人│ └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘
- 126第23問管理会計論難
総合原価計算に関する次の記述のうち,我が国の「原価計算基準」に照らして正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.総合原価計算において,仕損が補修によって回復できる場合は,原則として,補修のために補修指図書を発行し,仕損費の費目を設け,補修指図書に集計された製造原価を仕損費とする。 イ.総合原価計算において,期末仕掛品の数量が毎期ほぼ等しい場合には,当期の加工費総額について,全てこれを完成品に負担させ,期末仕掛品は,直接材料費のみをもって計算することができる。 ウ.工程別総合原価計算において,累加法による場合は,一工程から次工程へ振り替えられた工程製品の総合原価を,前工程費又は原料費として次工程の製造費用に加算する。この場合,工程間に振り替えられる工程製品の計算は,予定原価又は正常原価によることができる。 エ.総合原価計算において,平均法による場合は,当期の直接材料費総額(期首仕掛品および当期製造費用中に含まれる直接材料費の合計額)および当期の加工費総額(期首仕掛品および当期製造費用中に含まれる加工費の合計額)を,それぞれ完成品数量と期末仕掛品の完成品換算量との比により完成品と期末仕掛品とにあん分して,それぞれ両者に含まれる直接材料費と加工費とを算定し,これをそれぞれ合計して完成品総合原価および期末仕掛品原価を算定する。
- 127第24問管理会計論難
当工場では原料aから製品XとYを製造しており,実際原価計算制度を実施している。原料aは第1工程の始点で投入され,第1工程の終点にて中間製品XとYおよび副産物Zに分離される。そして,中間製品Xは第2工程で,中間製品Yは第3工程で追加加工され,製品X,製品Yとして販売される。また,副産物Zは追加加工されることなく,そのまま外部に販売される。次の〔資料〕に基づき,製品Yの売上総利益として正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,計算過程で端数が生じる場合,計算途中では四捨五入せず,最終数値の千円未満を四捨五入すること。 〔資料〕 1.当月の生産データ ┌─────┬─────┐ │区分│数量│ │製品X│1,200千kg│ │製品Y│600千kg│ │副産物Z│100千kg│ └─────┴─────┘ (注)月初と月末に仕掛品と製品の在庫はなかった。また,仕損や減損は生じなかった。 2.当月の実際原価データ ⑴ 原料費と第1工程加工費の合計額 247,000千円 ⑵ 分離点後の加工費 第2工程 175,000千円 第3工程 80,000千円 3.連産品に関するデータ ⑴ 連産品の価額は,正常市価を基準として定めた等価係数に基づき,連結原価をあん分して計算する。 ⑵ 各製品の販売単価(実際販売単価は見積もりのとおりであった。) 製品X 420円/kg 製品Y 280円/kg ⑶ 分離点後の見積加工費 第2工程 184,000千円 第3工程 88,000千円 4.副産物に関するデータ ⑴ 副産物の見積販売単価は80円/kg,見積販売費は1,000千円である。 ⑵ 副産物は軽微なものとみなすことはできない。
- 128第25問管理会計論難
標準原価計算に関する次の記述のうち,原価計算の理論および我が国の「原価計算基準」に照らして正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.材料受入価格差異を除く原価差異について,正常な状態の下で発生し,かつ,比較的多額と判断された場合,売上原価と期末たな卸資産に配賦されるが,このような処理には,当期の収益に対応させるべき管理可能な差異の一部を次期の収益に対応させてしまうという問題がある。 イ.仕掛品勘定の記帳方法としては,投入段階で原価財の標準原価を仕掛品勘定の借方に記帳するインプット法と,期末に完成品や期末仕掛品の標準原価を仕掛品勘定の貸方に記帳するアウトプット法がある。 ウ.標準原価を指示する文書としては,製造指図書に指定された製品の一定単位当たりの標準原価を構成する各種直接材料費の標準,作業種類別の直接労務費の標準および部門別製造間接費配賦額の標準を数量的および金額的に表示指定する標準製品原価表があげられる。 エ.直接材料費差異を消費価格差異と消費数量差異に分解する際,価格と数量の両方の要因による混合差異が生じ,一般に,混合差異は消費価格差異に含められるが,これは材料購買部門の材料購買活動に関する責任を明確化するためである。
- 129第26問管理会計論難
当工場では原料xを工程の始点で投入して製品Xを量産しており,パーシャル・プランによる標準原価計算制度を実施している。正常な状態の下では仕損は生じることなく,原料xの80%が製品Xとなり,工程の終点で減損が発生するものとして減損費を処理している。次の〔資料〕に基づき,(ア)正常減損分の余裕を含んだ製品Xの原価標準と(イ)減損差異の組合せとして正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,計算過程で端数が生じる場合,計算途中では四捨五入せず,最終数値の円未満を四捨五入すること。 〔資料〕 1.製品Xの標準原価カード ┌─────┬─────┬─────┬─────┐ │費目│標準単価│標準消費量│金額│ │原料費│2,500円/kg│1kg/kg│2,500円/kg│ │加工費│7,500円/時間│1時間/kg│7,500円/kg│ ├─────┼─────┼─────┼─────┤ │合計│ │ │10,000円/kg│ └─────┴─────┴─────┴─────┘ (注)この原価標準には正常減損分の余裕は含まれていない。 2.当月の生産データ ┌─────┬─────┐ │区分│数量│ │月初仕掛品│90kg(加工費進捗度40%)│ │当月投入│480kg│ ├─────┼─────┤ │合計│570kg│ │減損│96kg│ │月末仕掛品│70kg(加工費進捗度60%)│ │完成品│404kg│ └─────┴─────┘
- 130第27問管理会計論難
管理会計の基礎知識に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.意思決定会計が支援する意思決定には,大きく分けて,構造的意思決定と業務的意思決定の二つがあり,設備投資の経済性計算は,業務的意思決定を支援する意思決定会計手法である。 イ.マネジド・キャパシティ・コストは,経営者による各期の資源配分に関する意思決定の結果として発生する費用であり,研究開発費,広告宣伝費などが該当する。 ウ.マテリアル・フロー・コスト会計は,製造プロセスにおける資源やエネルギーのロスであるマテリアル・ロスを削減することで,環境負荷低減とコスト低減を同時に達成することを目的としている。マテリアル・フロー・コスト会計では,製造プロセスで発生するコストを,マテリアル・コスト,エネルギー・コスト,廃棄物配送・処理コストの三つに区分する。 エ.長期的な視点に立った TQC/TQM を前提とする品質コスト・モデルでは,品質管理活動に対する学習効果が働くことで予防コストと評価コストの合計額が低減する一方で,品質不良の放置から生じる企業の信用失墜による売上減少といった機会損失が甚大となる可能性があるため,無欠陥を目指すことが総品質コストの削減につながると想定している。
- 131第28問管理会計論難
A社は業績管理指標としてROE(Return on Equity:自己資本当期純利益率)を用いているが,一般投資家の視点を意識して,ROIC(Return on Invested Capital:投下資本利益率)やEVA®(Economic Value Added:経済的付加価値)の導入を検討している。次の〔資料〕に基づき,以下の文中の(ア)と(イ)に当てはまる正しい数値の組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。 〔資料〕 1.損益関連の財務情報(単位:百万円) ┌─────┬─────┐ │項目│金額│ │営業利益│3,465│ │当期純利益│1,386│ └─────┴─────┘ 2.資本効率性に関連する財務指標(単位:回転) ┌─────┬─────┐ │指標│数値│ │総資本回転率│1.2│ │投下資本回転率(注)│1.8│ └─────┴─────┘ (注)総資本から無利子負債を控除した投下資本を用いた資本回転率である。 3.財務安全性に関連する財務指標(単位:%) 自己資本比率 60 4.実効税率は40%とする。 5.税引後加重平均資本コスト率は9.2%とする。 A社のROEが8%と求められる時,ROICは(ア)%,EVA®は(イ)百万円となる。なお,ROICとEVA®の算定に当たり,投下資本については同じ金額を用いるものとする。
- 132第29問管理会計論難
単一製品の製造販売を行っているA社は,現在,当期の想定販売数量・単価および想定費用額をもとに,当期からの増減見込みを加減することで,次期の利益計画を作成している。次の〔資料〕に基づき,以下の文中の(ア)と(イ)に当てはまる正しい数値の組合せとして最も適切なものの番号を一つ選びなさい。なお,(*)に当てはまる数値については各自推定すること。 〔資料〕 ┌─────┬─────┬─────┐ │項目│当期の想定販売数量・単価および想定費用額│当期からの増減見込み│ │販売数量│3,500個│(*)個減少│ │販売単価│400千円/個│40千円/個値上げ│ │1個当たり変動製造原価│47千円/個│6千円/個増加│ │固定製造原価│620,000千円│28,000千円増加│ │1個当たり変動販売費│13千円/個│4千円/個増加│ │固定販売費│125,000千円│6,500千円増加│ │一般管理費(全額固定費)│207,000千円│12,500千円増加│ └─────┴─────┴─────┘ (注)当期および次期ともに,期首と期末の棚卸資産は存在しない。 物価上昇に対応するため,次期の販売単価を40千円値上げするものの,価格転嫁を十分に行うことができないため,収益性の低下が予想される。そのため,次期利益計画で予定する安全余裕率(%)を,当期の想定販売数量・単価および想定費用額から算定される安全余裕率(%)より10ポイント引き下げることとした。この場合,次期の計画売上高は(ア)千円となり,次期の計画営業利益は当期の想定営業利益よりも(イ)千円減少する。
- 133第30問管理会計論難
予算管理に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.トップ・マネジメントの強力なリーダーシップの下で経営改革や戦略実行を進める状況においては,トップ・ダウン式の予算編成が有効である。 イ.基本予算は,大綱的利益計画の下で決定された予算編成方針に基づいて編成される。製造業を営む企業における基本予算の編成は,まず製造予算の策定から始められ,その後に販売予算が検討される。 ウ.予算には,計画機能,調整機能,統制機能という三つの基本的機能がある。このうち,調整機能とは,予算編成や予算執行時に,予算に関する情報を職能別および階層的な部門間で共有することで,それらの活動を全社的目標の達成に向けて調整する役割である。 エ.資本予算は損益予算との関連で編成され,次年度における資金の調達源泉と資金の使途および残高を示すものである。資本予算には,現金収支予算,信用予算,資本支出予算などが含まれる。
- 134第31問管理会計論難
資金管理とキャッシュ・フロー管理に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.円滑な資金供給がなくなれば,企業活動に支障が生じる。資金管理とは,短期的にも長期的にも企業活動を円滑に実施するために資金量や資金の流れをコントロールすることをいう。 イ.売上債権回転期間,棚卸資産回転期間および仕入債務回転期間を同時に考慮することでキャッシュ・コンバージョン・サイクルを求めることができる。仕入債務回転期間が長期化すると,他の二つが変わらなければキャッシュ・コンバージョン・サイクルも長期化する。 ウ.仕入債務による支払猶予期間は資金を運用できるが,棚卸資産が販売されて資金が回収されるまでは資金の運用ができないため機会原価が発生する。回転差資金とは,この点に着目し,1か月にどれほどの運用可能な資金あるいは機会原価を発生させる資金が生じているかを示すものであり,棚卸資産回転期間と仕入債務回転期間の差によって求められる。 エ.企業のライフ・サイクルとキャッシュ・フローとの関係をみると,投資キャッシュ・フローはマイナス,財務キャッシュ・フローはプラス,営業キャッシュ・フローはマイナスという状態は,資金需要は高いがリターンはまだあまり得られない創業期の企業にみられる特徴である。
- 135第32問管理会計論難
X社は金属部品を製造販売する企業である。X社は顧客からの増産要請に対応するため,既存の製造設備に取り付けることで現在よりも部品Aの作業工数が少なくて済むアタッチメントを次期首に購入することを検討している。次の〔資料〕に基づき,このアタッチメントの取付による次期首における正味現在価値の増加額として正しいものの番号を一つ選びなさい。なお,計算過程で端数が生じる場合,計算途中では四捨五入せず,最終数値の千円未満を四捨五入すること。 〔資料〕 1.当期の部品Aに係る収益と費用の内訳(単位:千円) ┌─────┬─────┬─────┐ │項目│内訳│合計│ │売上高│ │450,000│ │変動製造原価│ │120,000│ │固定製造原価│ │135,300│ │ 保守点検費│5,000│ │ │ 水道光熱費│10,000│ │ │ 労務費│100,000│ │ │ 減価償却費(注)│20,000│ │ │ その他経費│300│ │ │固定販売費および一般管理費│ │7,000│ ├─────┼─────┼─────┤ │営業利益│ │187,700│ └─────┴─────┴─────┘ (注)既存の製造設備に関する減価償却費である。 2.既存の製造設備 次期首における帳簿価額は60,000千円であり,残存耐用年数3年,残存価額はゼロとして定額法による減価償却を行う。耐用年数終了後の売却額はゼロである。 3.アタッチメント 取得原価は120,000千円であり,耐用年数3年,残存価額はゼロとして定額法による減価償却を行う。耐用年数終了後の売却価額はゼロである。アタッチメントに係る購入代金は次期首にキャッシュで一括して支払う。 4.アタッチメント取付による製造販売数量,収益および費用の変化 同じ販売単価の下で製造販売数量が当期の30,000個から,次期は35,000個に増加する。費用については,変動製造原価が製品1個当たり37.5%減少する一方で,固定製造原価については,アタッチメントの減価償却費が増加するとともに,保守点検費が20%,水道光熱費が10%増加することが見込まれる。それ以外の固定製造原価と固定販売費および一般管理費は変わらない。 5.その他の条件 ⑴ 減価償却費以外の費用および売上高は全てキャッシュで年度末に発生する。 ⑵ 当期および次期以降の期首と期末の棚卸資産は存在しない。 ⑶ 当社は今後も黒字企業であると見込まれる。 ⑷ 法人税等の実効税率は40%であり,各年度末にキャッシュで支払う。 ⑸ 税引後加重平均資本コスト率は10%とする。正味現在価値の計算に際して,次の現価係数を用いること。 ┌───┬───┬───┬───┐ │割引率│1年│2年│3年│ │10%│0.9091│0.8264│0.7513│ └───┴───┴───┴───┘
- 136第33問管理会計論難
当社は,当期において自社の製造能力をフルに活用して,部品Aと部品Bを製造しそれらを組み合わせて製品Xを1,000台製造販売している。現在当社は,次期より部品Bの全てを外部から購入し,それにより生じる製造能力を利用して,新たに製品Yを製造販売することを検討している。次の〔資料〕に基づき,次期において見積もられる利益増加額の最大額として正しいものの番号を一つ選びなさい。 〔資料〕 1.当期における製品Xの販売価格は10,000円/台であり,次期も同じ予定である。次期以降も製品Xには需要があり,製造すれば全て販売可能であると予測される。 2.製品X1台は,部品A1個と部品B1個を組み合わせて製造する。部品Aと部品Bの1個当たり標準製造原価は次のとおりである。部品Aの1個当たり標準製造原価は次期も変わらない。 ┌─────┬─────┬─────┐ │費目│部品A│部品B│ │直接材料費│1,000円/kg×1kg=1,000円│1,500円/kg×1kg=1,500円│ │直接労務費│800円/時間×1直接作業時間=800円│800円/時間×2直接作業時間=1,600円│ │変動製造間接費│500円/時間×1機械稼働時間=500円│500円/時間×2機械稼働時間=1,000円│ └─────┴─────┴─────┘ 3.部品Aと部品Bの原価以外に発生する製品X1台当たり標準製造原価は次のとおりである。これらは次期も変わらない。 ┌─────┬─────┐ │費目│製品X│ │直接労務費│800円/時間×1直接作業時間=800円│ │変動製造間接費│500円/時間×0.5機械稼働時間=250円│ └─────┴─────┘ 4.当期に利用可能な製造能力は,直接作業時間4,000時間,機械稼働時間3,500時間である。これらは次期も変わらない。 5.製品Yの予定販売価格は12,000円/台である。次期の製品Yの需要は最大で400台と見積もられている。 6.部品Bの予定購入価格は5,000円/個である。次期の製品Xと製品Yの製造に必要な部品Bは全て購入可能である。 7.製品Y1台は,部品A1個と部品B1個を組み合わせて製造する。このとき,部品Aと部品Bの原価以外に発生する製品Y1台当たり標準製造原価は次のとおりである。 ┌─────┬─────┐ │費目│製品Y│ │直接労務費│800円/時間×2直接作業時間=1,600円│ │変動製造間接費│500円/時間×1機械稼働時間=500円│ └─────┴─────┘ 8.次期に部品Bを外部から購入することで,部品Bの製造に利用していた製造能力は,全て部品A,製品Xおよび製品Yの製造に利用可能である。 9.当期および次期ともに,期首と期末の棚卸資産は存在しない。
- 137第34問管理会計論難
分権化組織とグループ経営の管理会計に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.事業部制組織において,事業部長の業績評価を事業部長にとっての管理可能利益で行うことにより,本社共通費の負担を意識した事業部運営が行われる。 イ.グループ経営では,グループを構成する各組織の利害が対立することがあるので,グループを管理する部門が組織間調整や各組織を支援する機能を担う。 ウ.会社内の組織間の振替価格は,各事業部の業績評価に資するとともに,各事業部長の意思決定が会社の全体目標に整合するように設定すべきである。 エ.事業部長の業績評価に事業部の ROI(Return on Investment)を用いることで,事業部と全社の利害対立を解消し,目標整合性を達成することができる。
- 138第21問監査論難
次の記述のうち,公認会計士による監査のコーポレート・ガバナンスへの貢献に該当するものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査人は,監査の過程で,経営者の関与が疑われる不正を発見した場合,監査役等と協議した上で,経営者に問題点の是正等適切な措置を求めなければならない。 イ.監査人は,企業の組織構造,所有とガバナンス,ビジネスモデル等の企業及び企業環境に関する事項を理解するために,リスク対応手続を実施することが求められており,監査人が企業のガバナンスを理解した結果,内部統制の不備を識別することがある。 ウ.監査人は,内部統制監査の実施において,内部統制の開示すべき重要な不備を発見した場合,経営者に報告して是正を促すとともに,当該開示すべき重要な不備の是正状況について,監査役等と協議することが求められている。 エ.監査人は,監査報告書に監査上の主要な検討事項を記載するため,監査実施の過程において,監査役等とのコミュニケーションや経営者との議論を充実させている。
- 139第22問監査論難
次の記述のうち,公認会計士に係る著しい利害関係に該当するものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.公認会計士の配偶者が,当該公認会計士に係る被監査会社等から通常の取引価格より低い対価による事務所の提供を受けている。 イ.公認会計士の配偶者が,過去1年以内に当該公認会計士に係る被監査会社等の関係会社等の役員であった。 ウ.公認会計士の配偶者が,当該公認会計士に係る被監査会社等の親会社等又は子会社等の使用人である。 エ.公認会計士の配偶者が,監査又は証明をしようとする財務書類に係る会計期間の開始の日の3か月前まで,当該公認会計士に係る被監査会社等の役員であった。
- 140第23問監査論難
登録上場会社等監査人に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.登録上場会社等監査人は,上場会社等監査人名簿の登録事項に変更が生じたときは,直ちに変更登録の申請をすることが求められている。 イ.登録上場会社等監査人以外の監査法人は,会計年度ごとに,業務及び財産の状況に関する事項を記載した説明書類の作成は求められているが,公衆の縦覧に供することまでは求められていない。 ウ.登録上場会社等監査人は,業務の品質の管理の状況等の評価,経営管理の状況等及び監査法人の組織的な運営に関する原則(監査法人のガバナンス・コード)の適用状況の全てについて公表するための体制を整備しなければならない。 エ.登録上場会社等監査人である公認会計士は,共同して上場会社等の財務書類について監査証明業務を行っていた監査法人が解散した場合,他の登録を受けた監査法人と共同して上場会社等の財務書類について監査証明業務を行うことが求められている。
- 141第24問監査論難
会計監査人に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.会計監査人が,心身の故障のため,職務の遂行に支障があり,又はこれに堪えない場合,監査役等は,全員の同意によって,当該会計監査人を解任しなければならない。 イ.監査役等は,株主総会に提出する会計監査人の選任及び解任並びに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容を決定する。 ウ.監査役等は,株主総会に提出する会計監査人の報酬等に関する議案の内容を決定する。 エ.被監査会社は粉飾決算により違法配当を行ったが,会計監査人は善管注意義務違反によりこれを見逃した。この場合,当該会計監査人は,被監査会社に生じた損害について賠償責任を負う。
- 142第25問監査論難
財務諸表監査における不正に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査人は,不正による重要な虚偽表示リスクを識別するための情報を入手するため,公表されている主な不正事例並びに不正に利用される可能性のある一般的及び企業の属する産業特有の取引慣行を理解しなければならない。 イ.不正リスク要因とは,不正を実行する動機やプレッシャーの存在を示し,不正を実行する機会を与え,又は,不正を実行する際にそれを正当化する事象や状況を指す。不正リスク要因が存在することは,必ずしも不正が行われていることを示すわけではない。 ウ.監査人は,収益認識を不正による重要な虚偽表示リスクとして識別しない場合,その理由を監査調書に記録する必要はない。 エ.監査人は,不正による重要な虚偽の表示の疑義があると判断した場合には,速やかに監査役等に報告しなければならないが,その際,監査を完了するために必要となる監査手続の種類,時期及び範囲について協議することまでは求められていない。
- 143第26問監査論難
内部統制監査制度に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.内部統制報告制度の導入当初,内部統制の目的の一つに「財務報告の信頼性」があげられていたが,現在ではそれが「報告の信頼性」に改められており,評価及び監査の対象となる内部統制には財務報告に係るものに限らず,非財務報告と内部報告に係るものも含められている。 イ.内部統制の有効性の評価についての検証は,財務諸表の監査と一体となって行われる。その検証は,異なる水準の保証を得るために異なる手続や証拠の収集等を行うことは適当でないことから,監査の水準で行われる。 ウ.内部統制監査の目的は,経営者が構築した財務報告に係る内部統制が,一般に公正妥当と認められる内部統制の基準に準拠して,全ての重要な点において有効に運用されているかどうかについて,監査人自らが入手した証拠に基づいて判断した結果を意見として表明することにある。 エ.経営者が,当事業年度の直前事業年度に係る内部統制報告書に内部統制の開示すべき重要な不備を報告し,当該開示すべき重要な不備に対する是正状況を当年度の内部統制報告書に付記している場合,監査人が内部統制監査報告書において当該事項を追記することまでは求められていない。
- 144第27問監査論難
内部統制監査に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査人は,財務報告に係る全社的な内部統制の評価の妥当性を検討する際,監査役等の活動を含めた経営レベルにおける内部統制の整備及び運用状況を考慮することは求められていない。 イ.全社的な内部統制については,原則として,全ての事業拠点について全社的な観点で評価する。ただし,財務報告に対する影響の重要性が僅少である事業拠点に係るものについては,その重要性を勘案して,評価対象としないことがある。 ウ.財務報告に係る内部統制に開示すべき重要な不備があり有効でない場合,財務諸表監査において,監査基準の定める内部統制に依拠した通常の試査による監査は実施できないと考えられる。 エ.監査人は,期末日において内部統制の開示すべき重要な不備が存在する場合,当該開示すべき重要な不備が記載されていない内部統制報告書に対して,除外事項を付した限定付適正意見を表明することがある。
- 145第28問監査論難
監査事務所の品質管理に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査事務所は,監査契約の新規の締結及び更新に関する品質目標を設定する際に,監査事務所の業務上の目的を優先した上で,経営者の誠実性及び監査事務所の能力を考慮しなければならない。 イ.監査事務所は,品質管理システムに関する最高責任を監査事務所の最高責任者以外に割り当てた場合,品質管理システムに関する説明責任を含む最終的な責任をその割り当てられた者に負わせる。 ウ.監査事務所は,専門性が高く,判断に困難が伴う事項や見解が定まっていない事項について専門的な見解の問合せを行い,合意された結論に従って対処することを品質目標として設定しなければならない。 エ.監査事務所は,品質管理システムの整備及び運用について,関連性及び信頼性が高くかつ適時性を有する情報を提供することを達成するために,モニタリング及び改善プロセスを定めなければならない。
- 146第29問監査論難
監査業務の審査に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.審査は,監査業務全体が職業的専門家としての基準及び適用される法令等並びに監査事務所の方針又は手続に準拠しているかどうかを評価することを意図している。 イ.監査事務所は,審査担当者として選任される適格性の規準を定める方針又は手続を定めなければならない。この方針又は手続は,過年度に監査責任者を担当した後に審査担当者に選任された者による自己レビューの脅威といった客観性の阻害要因を扱う必要がある。 ウ.監査チームは,審査担当者との間で監査上の判断の相違が生じた場合,監査事務所の方針又は手続に従って監査上の判断の相違に対処し,これを解決しなければならない。 エ.審査担当者は,審査を実施する際に,財務諸表及び監査報告書を検討するが,この検討には,監査上の主要な検討事項の記述は含まれない。
- 147第30問監査論難
保証業務に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.主題に責任を負う者の経営又は税務上の判断に関わる助言や調査等を行う業務は,主題に責任を負う者のみの利用又は利益のために行う業務であるため,保証業務には該当しない。 イ.業務実施者は,主題に責任を負う者が自己の責任において主題情報を想定利用者に提示しない場合には,主題情報の保証に関する結論を報告することはできない。 ウ.特定の想定利用者にのみ利用可能な報告書が提供される保証業務では,保証報告書に想定利用者を制限する旨が記載されないこともある。 エ.業務実施者は,限定的保証業務と合理的保証業務のいずれにおいても,要請される要件及び保証業務の実施に関する基準に準拠して適切に業務を行わなかった場合には責任を負い,この責任の対象となる範囲に違いはない。
- 148第31問監査論難
監査基準における監査の目的に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査基準の「第一 監査の目的」によれば,監査の対象となる財務諸表の種類又は監査の根拠となる制度及び契約事項が異なると,意見の表明形式や監査人が得るべき保証の水準が異なることになる。 イ.監査基準の「第一 監査の目的」では,いわゆる二重責任の原則について明示されている。 ウ.監査基準において監査の目的を明確にすることは,監査基準の枠組みを定めることにもなり,監査に対する期待ギャップの緩和に寄与すると考えられている。 エ.監査人は,準拠性に関する意見の表明を目的とする監査では,個々の財務表や財務諸表項目などに対して,それらが適切に表示されているか否かについて,個別に一歩離れての評価を行わなければならない。
- 149第32問監査論難
監査調書に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査調書は,監査人が監査を実施するに当たって,職業的専門家としての懐疑心を保持していたことを裏付ける証拠を提供することがある。 イ.監査調書の保存期間は,会社法上の会計帳簿に関する保存期間である 10年間が参考とされており,特別な事情がある場合にはこれより長い期間とすることができるが,保存期間を 10年より短くすることはできない。 ウ.監査報告書日後に行う監査ファイルの最終的な整理では,事務的な作業の範囲であれば監査調書に変更を加えることもできるが,監査ファイルの最終的な整理が完了した後には,保存期間が終了するまで監査調書を削除又は廃棄してはならない。 エ.小規模企業の監査における監査調書は,大規模企業の監査調書よりも記載対象となる事項の範囲が狭いため,経験豊富な監査人が理解できる監査調書を作成しなければならないという基本的な要求事項に従うことは求められていない。
- 150第33問監査論難
財務諸表監査における違法行為の検討に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査人が検討対象とする違法行為は,企業,その経営者,監査役等,従業員等又は企業の指示の下で働く委託先業者等のその他の者の故意による法令違反となる行為をいい,過失によるものは含まれない。 イ.監査人は,違法行為又はその疑いに関する情報に気付いた場合,当該行為の内容及びそれが発生した状況について理解し,財務諸表に及ぼす影響を評価するために詳細な情報を入手しなければならない。 ウ.監査人は,監査の実施過程で気付いた違法行為又はその疑いに関連する事項について,当該違法行為又はその疑いが故意でかつ重要であると判断した場合,法令により禁止されていない限り,当該事項について監査役等と速やかにコミュニケーションを行わなければならない。 エ.企業に適用される法令は,それを遵守しない企業に対して罰金,課徴金,訴訟等をもたらし,財務諸表の金額又は開示に直接影響を及ぼすことになるため,監査人は,企業の違法行為を防止する責任を負う。
- 151第34問監査論難
財務諸表監査において監査人が行うコミュニケーションに関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査人は,財務諸表監査の過程で識別した内部統制の重要な不備を監査役等に口頭で報告した場合であっても,当該重要な不備を書面又は電磁的記録により報告する責任が免除されるわけではない。 イ.監査人は,過年度の財務諸表監査で監査役等及び経営者に報告した,内部統制の重要な不備に関する是正措置が講じられていない場合であっても,当年度の報告の際,過年度の報告で行った説明を繰り返さずに,以前に行った報告に言及するだけでもよい。 ウ.監査人は,被監査会社に対する監査業務が日本公認会計士協会の品質管理レビューの対象業務として選定された場合,選定された事実は監査役等に伝達しなければならないが,当該業務における品質管理に関する不備事項については伝達できない。 エ.監査人は,監査の過程で虚偽表示を識別しなかった場合,監査人が経営者に要請した経営者確認書の草案について,監査役等とコミュニケーションを行わなくてよい。
- 152第35問監査論難
監査契約の締結に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査人が監査報告書において監査上の主要な検討事項を報告する場合は,一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って監査上の主要な検討事項を報告する旨を監査契約書に記載することとなるが,当該事項の報告が法令により求められている場合には,監査上の主要な検討事項を報告する旨を監査契約書に記載する必要はない。 イ.監査人は,財務諸表の作成において適用される財務報告の枠組みは受入可能なものであるという前提条件が満たされていないと判断した場合,法令等により財務報告の枠組みが規定されている場合を除き,監査契約を新規に締結又は更新してはならない。 ウ.監査人は,監査契約の締結に当たって,監査の前提条件が満たされているかどうかを明確にする目的で,重要な虚偽表示のない財務諸表を作成するために監査人が必要と判断する内部統制を整備及び運用する責任が経営者にあることについて,経営者の合意を得なければならない。 エ.一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠した監査を実施する契約を締結した監査人は,企業側からの要請を受けて,正当な理由があれば,監査業務からレビュー業務,合意された手続業務又は財務諸表等の調製業務に契約を変更することができる。
- 153第36問監査論難
監査証拠に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査証拠の十分性と適切性は相互に関連しており,監査要点の立証に際して,入手した監査証拠の質が高い場合は必要な監査証拠の量は少なくて済むが,監査証拠の質が低い場合は監査証拠の量によって補わなければならない。 イ.監査人は,監査サンプリングによる試査を実施する際,運用評価手続においてはサンプルの逸脱率から母集団全体の逸脱率を,詳細テストにおいてはサンプルで発見した虚偽表示額から母集団全体の虚偽表示額を,それぞれ推定しなければならない。 ウ.監査人の利用する専門家は,たとえそれが外部の専門家であっても,監査人が監査証拠を入手するに当たっての外部情報源とはみなされない。 エ.監査人は,実地棚卸の立会を実施する際に棚卸資産を実査することで,棚卸資産の実在性だけでなく,評価の妥当性に関する監査証拠が得られることがある。
- 154第37問監査論難
分析的実証手続に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査人は,特定のアサーションに関する十分かつ適切な監査証拠を自ら入手することを求められているため,分析的実証手続の実施に際して,経営者が実施した分析的手続の結果を利用することはない。 イ.監査人は,分析的実証手続の実施の際に利用する情報の作成に関する内部統制に対して運用評価手続を実施した結果,当該内部統制が有効である場合には,分析的実証手続の結果についてより強い心証を得ることができる。 ウ.分析的実証手続において,計上された金額又は比率に関して監査人が算出した推定値の精度は,当該手続が適用された情報の細分化の程度により影響を受けることがある。 エ.監査人は,実証手続を実施するに当たって,監査リスクを許容可能な低い水準に抑えるために,状況に応じて,詳細テストのみを実施するか,分析的実証手続と詳細テストを組み合わせて実施するかのいずれかを選択しなければならない。
- 155第38問監査論難
後発事象等の監査に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.後発事象とは,期末日の翌日から監査報告書日までに発生した事象をいうため,期末日現在の残高に対する監査手続から得られる監査証拠は,後発事象に関する監査要点に対して適合性をもたない。 イ.監査人は,監査業務の契約条件の一つとして,経営者が監査報告書日の翌日から財務諸表の発行日までの間に知り得た,財務諸表に影響を及ぼす可能性のある事実を監査人に通知することに関する経営者の同意を求めなければならない。 ウ.監査人が,事後判明事実の影響による財務諸表の修正又は開示に対して監査手続を実施した場合,監査報告書には,当該手続の完了日が記載されることになる。 エ.監査人は,財務諸表の発行日後に事後判明事実を知るところとなり,経営者が当該事実に関連して財務諸表を訂正する場合,訂正後の財務諸表に対する監査報告書において,以前に発行した財務諸表を訂正した理由を詳細に記載している財務諸表の注記を参照し,監査人が以前に提出した監査報告書について記載しなければならない。
- 156第39問監査論難
監査報告における財務報告の枠組みに関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.財務諸表が適正表示の枠組みに準拠して作成されている場合,監査人は,財務諸表が適正に表示されているかどうかの評価を行わなければならないが,業界特有の会計慣行と異なる方法が採用されていれば,それをもって財務諸表が適正表示を達成していないと結論付けることができる。 イ.適正表示の枠組みに準拠して作成された財務諸表に対して無限定適正意見を表明する場合,適正に表示している旨を記載しなければならないが,当該適正表示の枠組みに準拠している旨については記載する必要がない。 ウ.財務諸表が準拠性の枠組みに準拠して作成されている場合,監査人が当該準拠性の枠組みを受入れ可能と判断したとしても,当該準拠性の枠組みに準拠して作成された財務諸表が利用者に誤解を与えると監査人が判断することはありうる。 エ.適用される財務報告の枠組みで要求されていない補足的な情報が監査した財務諸表とともに表示される場合において,監査人が当該補足的な情報が財務諸表の不可分の一部となると評価したときは,当該補足的な情報を監査意見の対象としなければならない。
- 157第40問監査論難
監査上の主要な検討事項に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査人が経営者に要請する追加開示は財務諸表に注記する方法に限定されていないため,経営者が監査人の要請に応じ財務諸表注記以外の箇所に追加開示を行った場合,監査人は,監査上の主要な検討事項において当該箇所における情報への参照を付さなければならない。 イ.監査人は,個別財務諸表の監査報告書には「監査上の主要な検討事項」の見出しを付す必要があるが,連結財務諸表の監査報告書に同一内容の監査上の主要な検討事項が記載されている場合には,その旨を記載することで,監査上の主要な検討事項の内容等の記載を省略することができる。 ウ.監査人は,監査上の対応として監査人による手続の結果に関連する記述を行うに当たり,財務諸表に含まれる個別の事項に対する意見を表明することがある。 エ.監査人は,計画した監査の範囲と実施時期について監査役等とコミュニケーションを行う際に,通常,監査上の主要な検討事項となる可能性がある事項についてもコミュニケーションを行う。
- 158第21問企業法難
個人商人に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.未成年者が営業を許された場合において,当該未成年者が小商人に該当するときは,未成年者の登記をする義務はない。 イ.最高裁判所の判例の趣旨によれば,質屋営業者の金員貸付行為は,営業的商行為である銀行取引に該当する。 ウ.小商人は,帳簿閉鎖の時から 10年間,その商業帳簿及びその営業に関する重要な資料を保存しなければならない。 エ.個人商人を本人とする代理商は,取引の代理をしたときは,遅滞なく,当該個人商人に対して,その旨の通知を発しなければならない。
- 159第22問企業法難
商法上の寄託に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.商人は,その営業の範囲内において寄託を受けた場合には,報酬を受けないときであっても,善良な管理者の注意をもって,寄託物を保管しなければならない。 イ.場屋営業者は,客から寄託を受けた物品が滅失又は損傷した場合において,保管に関し注意を怠らなかったことを証明したときは,損害を賠償する責任を免れることができる。 ウ.倉庫営業者と寄託者の間で寄託物の保管期間を定めなかったときは,倉庫営業者はいつでもその返還をすることができる。 エ.貨幣,有価証券その他の高価品については,客がその種類及び価額を通知して場屋営業者に寄託した場合を除き,場屋営業者は,その滅失又は損傷によって生じた損害を賠償する責任を負わない。
- 160第23問企業法難
株式会社の設立(会社法第二編「株式会社」第一章「設立」の規定によるものに限る。)において,定款に記載し,又は記録すべき事項に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合においては,発起人は,設立時取締役の氏名及び住所を,設立時監査等委員である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別して,株式会社の定款に記載し,又は記録しなければならない。 イ.最高裁判所の判例の趣旨によれば,定款に記載のない財産引受けは,何人との関係においても常に無効であって,当該財産引受契約の当事者である譲受会社は,特段の事情のない限り,この無効をいつでも主張することができる。 ウ.株式会社の設立に際して,発起人が割当てを受ける設立時発行株式の数を定めようとする場合において,当該数につき定款の定めがないときには,発起人は,その全員の同意をもってこれを決しなければならない。 エ.株式会社の設立に際して,発起人が,当該株式会社の事業年度として1年に満たない期間を定める場合には,当該1年に満たない期間を,株式会社の定款に記載し,又は記録しなければならない。
- 161第24問企業法難
株式会社の設立(会社法第二編「株式会社」第一章「設立」の規定によるものに限る。)に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,設立される株式会社は,種類株式発行会社でないものとする。 ア.設立しようとする株式会社が指名委員会等設置会社である場合において,当該株式会社の設立に際して執行役となる者を選任するときには,設立時取締役の過半数をもってこれを決する。 イ.募集による設立をする場合において,発起人の請求に応じ,出資として払い込まれた金額に相当する金銭の保管に関する証明書を交付した銀行は,当該金銭の返還に関する制限があることをもって,成立後の株式会社に対抗することができない。 ウ.募集による設立をする株式会社が発起人からその成立後に譲り受けることを約した財産の価額が,定款に記載され,又は記録された価額に著しく不足する場合において,当該財産の譲渡を約した発起人以外の発起人は,その職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明したときには,当該株式会社に対して当該財産について不足額を支払う義務を負わない。 エ.株式会社の設立手続において発起人であった者の債権者は,当該株式会社の設立の無効を,会社法所定の期間に,訴えをもってのみ主張することができる。
- 162第25問企業法難
自己株式に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.取締役会設置会社が自己株式を消却するときは,取締役会の決議により会社法所定の事項を定めなければならない。 イ.株式無償割当てにより,株式会社の保有する自己株式にも当該株式会社の株式が割り当てられる。 ウ.株式会社が自己株式を取得したときは,その取得価額を貸借対照表の資産の部に計上しなければならない。 エ.株式会社は,その定款において,相続により当該株式会社の株式(譲渡制限株式に限る。)を取得した者に対し,当該株式を当該株式会社に売り渡すことを請求することができる旨を定めることができる。
- 163第26問企業法難
単元株式に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.公開会社は,単元未満株主について,株主による責任追及等の訴えを提起する権利を有しない旨を定款で定めることができない。 イ.株券発行会社は,単元未満株式に係る株券を発行しないことができる旨を定款で定めることができる。 ウ.取締役は,単元株式数を定める定款の変更を目的とする株主総会において,当該単元株式数を定めることを必要とする理由を説明しなければならない。 エ.株式会社は,単元未満株主が株式無償割当てを受ける権利を有しない旨を定款で定めることができる。
- 164第27問企業法難
新株予約権に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.募集新株予約権の割当てを受けた者は,株式会社の承諾を得て,当該募集新株予約権と引換えにする金銭の払込金額の全額の払込みに代えて,当該払込金額に相当する金銭以外の財産を給付し,又は当該株式会社に対する債権をもって相殺することができる。 イ.新株予約権付社債についての社債の社債権者は,社債のみを他人に譲渡し,新株予約権のみの新株予約権者となることができる。 ウ.新株予約権を行使した新株予約権者は,当該新株予約権を行使した日に,当該新株予約権の目的である株式の株主となる。 エ.募集新株予約権の申込者は,当該募集新株予約権の払込金額の全額を払い込んだ日に,当該募集新株予約権の新株予約権者となる。
- 165第28問企業法難
株主総会に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査役は,株主総会において,株主から特定の事項について説明を求められた場合には,当該事項が当該株主総会の目的である事項に関しないものであることを理由として,説明を拒否することはできない。 イ.監査役設置会社において,株主総会に係る招集の手続及び決議の方法を調査する検査役が会社法所定の手続によって選任され,当該検査役の報告を受けた裁判所が,一定の期間内に株主総会を改めて招集することを命ずる場合には,当該会社の取締役及び監査役は,当該検査役の報告の内容を調査し,その調査の結果を裁判所に報告しなければならない。 ウ.監査役は,取締役が株主総会に提出しようとする議案,書類その他法務省令で定めるものを調査した場合において,法令若しくは定款に違反し,又は著しく不当な事項があると認めるときは,その調査の結果を株主総会に報告しなければならない。 エ.株主総会においては,その決議によって,監査役が当該株主総会に提出し,又は提供した資料を調査する者を選任することができる。
- 166第29問企業法難
株主総会に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.株式会社の株主が提案をした株主総会の目的である事項について,当該提案につき議決権を行使することができる株主の全員が書面により同意の意思表示をした場合には,当該株式会社の親会社社員は,その権利を行使するため必要があるときは,裁判所の許可を得て,当該書面の閲覧又は謄写の請求をすることができる。 イ.株式会社の株主は,当該株式会社の総株主の議決権の 100 分の 3 以上の議決権を有する者でなければ,当該株式会社の承諾を得て電磁的方法により提供された議決権行使書面に記載すべき事項を映像面に表示したものの閲覧又は謄写の請求をすることができない。 ウ.株式会社の株主は,株主総会において決議をした事項の全部につき議決権を行使することができない者を除き,当該株式会社の営業時間内は,いつでも,請求の理由を明らかにして,議決権の代理行使における代理権を証明する書面の閲覧又は謄写の請求をすることができる。 エ.株式会社の債権者は,当該株式会社の株主総会の議事録が書面をもって作成されているときは,裁判所の許可を得なければ,当該書面又は当該書面の写しの閲覧又は謄写の請求をすることができない。
- 167第30問企業法難
株主総会に関する次の記述のうち,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.公開会社でない取締役会設置会社において,取締役会の決議によるほか株主総会の決議によっても代表取締役を定めることができる旨の定款の定めは,無効である。 イ.株主総会決議無効確認の訴えにおいて決議無効原因として主張された瑕疵が,決議取消原因に該当する場合には,当該決議無効確認の訴えが決議取消しの訴えの出訴期間内に提起されていたとしても,決議取消しの訴えが出訴期間の経過後になされたときには,当該決議取消しの訴えは不適法なものとして却下される。 ウ.株主総会の決議は,定款に別段の定めがない限り,その議案に対する賛成の議決権数が決議に必要な数に達したことが明白になった時に成立するものであって,必ずしも議長が改めて挙手,起立,投票などの採決の手続をとることを要しない。 エ.株主総会の決議に基づいて新株が既に発行された後は,当該新株発行に関する株主総会決議無効確認の訴えは,確認の利益を欠き,提起することができない。
- 168第31問企業法難
取締役会設置会社でない株式会社(以下,「非取締役会設置会社」という。)の取締役に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,非取締役会設置会社には,2人以上の取締役が置かれているものとし,定款に別段の定めはないものとする。 ア.非取締役会設置会社は,取締役の互選によって取締役の中から代表取締役を定めることができる。 イ.代表取締役が選定された場合において,非取締役会設置会社の業務に関する裁判外の行為をする代表取締役の権限に加えた制限は,善意の第三者に対抗することができない。 ウ.監査役設置会社でない非取締役会設置会社において,取締役が当該非取締役会設置会社に対して訴えを提起する場合には,株主総会は,当該訴えについて非取締役会設置会社を代表する者を定めることができる。 エ.代表取締役その他株式会社を代表する者を定めていない場合には,非取締役会設置会社の業務は,各取締役が委任を受けていなくとも決定することができる。
- 169第32問企業法難
取締役会の決議に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.最高裁判所の判例の趣旨によれば,業務執行取締役は,代表取締役及び他の業務執行取締役を監視する義務を負わない。 イ.最高裁判所の判例の趣旨によれば,取締役を借主とし,株式会社を貸主とする金銭消費貸借契約が取締役会の承認を受けていない場合には,当該取締役は当該取引が無効であることを当該株式会社に対して主張することができない。 ウ.最高裁判所の判例の趣旨によれば,代表取締役解職の効果は,取締役会の解職決議によって生じ,本人に対する告知をまって初めて生ずるものではない。 エ.代表取締役の解職により,株式会社の代表取締役が欠けた場合には,新たに選定された代表取締役(一時代表取締役の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで,解職された当該代表取締役は,なお代表取締役としての権利義務を有する。
- 170第33問企業法難
監査役会設置会社に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.監査役会設置会社において,会計監査人に会計監査人としてふさわしくない非行があった場合には,監査役の全員の同意によって,その会計監査人を解任することができる。 イ.監査役会設置会社の監査役が自己又は第三者のために当該会社と取引をしようとするときは,監査役会の承認を受けなければならない。 ウ.監査役会設置会社の株主は,その権利を行使するため必要があるときは,当該会社の営業時間内は,いつでも,電磁的記録をもって作成された当該会社の監査役会議事録を映像面に表示したものの閲覧の請求をすることができる。 エ.監査役会設置会社の監査役は,取締役が当該会社の目的の範囲外の行為をするおそれがある場合において,当該行為によって当該会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときには,監査役会の決議を得ることなく,当該取締役に対し,当該行為をやめることを請求することができる。
- 171第34問企業法難
取締役会設置会社である株式会社の資本金及び準備金の増減に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,株主総会の権限につき定款に別段の定めはないものとする。 ア.株式会社が,株式の発行と同時に資本金の額を減少する場合において,当該資本金の額の減少の効力発生日後の資本金の額が,効力発生日前の資本金の額を下回らないときには,当該資本金の額の減少に関する会社法所定の事項の決定は,株主総会の決議によることを要しない。 イ.株式会社が,準備金の額を減少する場合には,減少する準備金の額は,当該準備金の額の減少の効力発生日における準備金の額を超えてはならない。 ウ.株式会社が,自己株式の処分と同時に,資本金の額を減少する場合には,当該資本金の減少額が一定額を超えない限り,当該資本金の減少額は取締役会の決議により決定できる。 エ.株式会社が,剰余金の額を減少して,準備金の額を増加する場合には,減少する剰余金の額は,当該剰余金の額の減少の効力発生日における準備金の額を超えてはならない。
- 172第35問企業法難
合資会社の社員に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,定款に別段の定めはないものとする。 ア.合資会社の有限責任社員が,自己を当該合資会社の無限責任社員であると誤認させる行為をした場合には,当該有限責任社員は,その誤認に基づいて当該合資会社と取引をした者に対し,無限責任社員と同一の責任を負う。 イ.合資会社の社員でない者が,自己を当該合資会社の無限責任社員であると誤認させる行為をした場合には,当該社員でない者は,その誤認に基づいて当該合資会社と取引をした者に対し,当該合資会社の無限責任社員と同一の責任を負う。 ウ.合資会社の社員の加入は,当該社員の加入を承諾する旨の社員の過半数の同意があった時に,その効力を生ずる。 エ.合資会社の無限責任社員の持分を債権者が差し押さえた場合には,当該無限責任社員は退社しなければならない。
- 173第36問企業法難
社債に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.社債券が発行されている社債に質権を設定した者は,社債発行会社に対し,質権者の氏名又は名称及び住所並びに質権の目的である社債を社債原簿に記載し,又は記録することを請求することができる。 イ.社債発行会社について支払の停止があった後に,社債管理者が当該社債発行会社に対して有する債権につき,当該社債発行会社から債務の消滅に関する行為を受けた場合には,当該社債管理者が誠実にすべき社債の管理を怠らなかったことを証明したときにおいても,当該社債管理者は社債権者に対し,損害を賠償する責任を負う。 ウ.社債管理補助者は,社債権者のために社債発行会社の破産手続に参加する権限を有する。 エ.社債権者集会の招集の手続又はその決議の方法が,法令又は社債の募集事項に関する説明に用いた資料に記載され,若しくは記録された事項に違反する場合には,裁判所は,社債権者集会の決議の認可をすることができない。
- 174第37問企業法難
株式会社の事業譲渡に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,当該株式会社について,破産手続開始の決定,再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定があった場合を除くものとする。 ア.事業譲渡の無効は,訴えによらなければ主張することができない。 イ.株式会社が,その事業の全部を譲渡する場合において,事業の全部の譲渡を承認する株主総会決議と同時に当該株式会社を解散する株主総会決議をしたときは,当該株式会社の株主は,当該株式会社に対し,自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができない。 ウ.他の会社の事業の重要な一部を譲り受ける場合には,譲受会社において,当該事業の重要な一部を譲り受けることについて株主総会の特別決議による承認を受けなければならない。 エ.譲渡会社が,譲受会社に承継されない債務の債権者(以下,「残存債権者」という。)を害することを知って事業を譲渡した場合には,残存債権者は,当該譲受会社に対し,承継した財産の価額を限度として,当該債務の履行を請求することができる。ただし,当該譲受会社が事業の譲渡の効力が生じた時において残存債権者を害することを知らなかったときを除く。
- 175第38問企業法難
株式交付に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.株式交付計画には,株式交付親会社が株式交付に際して譲り受ける株式交付子会社の株式の数の下限を定めなければならない。 イ.株式交付における株式交付子会社の株式の譲渡人は,株式交付親会社の株式の株主となった日から1年を経過した後であっても,強迫を理由として株式交付子会社の株式の譲渡しの取消しをすることができる。 ウ.株式交付親会社が株式交付子会社の株式の譲渡人に対して交付する対価には,株式交付親会社の株式が含まれていなければならない。 エ.株式交付子会社の株式の譲渡人となった者は,株式交付の効力発生日の前日までに,譲り渡す株式交付子会社の株式を株式交付親会社に給付しなければならない。
- 176第39問企業法難
金融商品取引法上の有価証券に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.資産の流動化に関する法律に規定する優先出資証券又は新優先出資引受権を表示する証券は,金融商品取引法第二章「企業内容等の開示」の規定が適用されない金融商品取引法上の有価証券である。 イ.国債証券は,金融商品取引法第二章「企業内容等の開示」の規定が適用されない金融商品取引法上の有価証券である。 ウ.株式会社が募集新株予約権の募集事項として新株予約権証券を発行する旨を定めた場合には,当該新株予約権証券が発行される前の新株予約権者の権利は,金融商品取引法上の有価証券とみなされない。 エ.合名会社の社員権は,当該合名会社の無限責任社員の全てが株式会社又は合同会社である場合には,金融商品取引法上の有価証券とみなされる。
- 177第40問企業法難
金融商品取引法上の大量保有報告制度に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。 ア.大量保有報告制度の大量保有者には,投資一任契約その他の契約又は法律の規定に基づき,上場株券等に投資をするのに必要な権限を有する者を含む。 イ.上場株券等の大量保有者の保有目的が,当該株券等の発行者の株主総会又は役員等に対し,当該発行者又はその子会社の役員の数又は任期に係る重要な変更を提案することである場合には,大量保有報告書にその旨を記載しなければならない。 ウ.大量保有報告制度に基づき,株券等保有割合が減少したことにより変動報告書を提出する者は,短期間に大量の株券等を譲渡したものとして政令で定める基準に該当する場合には,譲渡の目的及び損益に関する事項についても当該変動報告書に記載しなければならない。 エ.大量保有報告書の縦覧書類に記載された取得資金について,当該資金が銀行等からの借入れによる場合(内閣府令で定める場合を除く。)には,当該銀行等の名称を公衆の縦覧に供しなければならない。